情報産業サービス論
山上 俊彦|高橋 浩|神田 陽治
情報通信ソフトウェア産業の提供企業の、CTO、経営企画、事業企画、新規事業企画などの責任者および担当者を主に想定しつつ、情報通信ソフトウェアの利用企業の関係者にも有益であることに配慮しながら、情報通信ソフトウェア産業のサービス化について論ずる。目的は(a)情報通信ソフトウェア産業のサービス化の現状と方向の理解(b)サービス化の背景にある要因の理解(c)経営企画やビジネス企画に応用する能力の獲得、の3点である。
最初に、情報通信ソフトウェア産業のサービス化を、サービスの電子化、アンバンドル化、ビジネス顧客のインフラのIT化、などの需要側サービス化要因と、ネットワーク技術、サーバ技術、仮想化技術、クラウド化、運用技術の標準化などの供給側サービス化要因から論ずる。
次に、情報通信ソフトウェア産業のサービス化を進展させる最近の技術的背景について、ネットワーク、サーバ、ウェブなどの観点から論じ、さらに、オフショア開発、フィールドエンジニアリング、オープンソース、ファウンデーションによる共同開発などの最近の事例について、具体的に考察、議論する。
最後に、プラットフォーム理論およびプラットフォーム戦略について具体的事例について解説する。さらに、最近のサービス化事例をとりあげて、ブレーンストーミングツールを利用してグループワークを行い理解を深める。