節では目と鼻の下の基準点を手作業により抽出したが,応用上 基準点の抽出は自動化することが望ましい. ここで,本手法が目と鼻の特徴抽出精度によって,どの程度影響を受けるか検 討する.
位置・大きさ・傾きの正規化前の顔画像(データベースの顔画像は1300 1600 pixels のサイズで 両目の間隔が 386.2 29.0 pixels 程度)から目と鼻の基準点の抽出において,抽出位置誤差を標準偏差が の正規分布でばらつかせて正規化をした. 目と鼻の特徴抽出における誤差の標準偏差と個人識別率の関係, 標準偏差と表情識別率の関係 を図,図に示す. training data, test data の選び方は,節,節と同 様である. 尚,使用次元数は個人識別では49,表情識別では6とした.
基準点の抽出の小さなずれで,著しく識別率が低下した. EMC, MDAを適応して,個人識別で識別率90%程度,表情識別で識別率50%程度 を得るには,誤差が10pixels以下の精度の特徴抽出手法が要求される.