いろいろな国際会議その他がちょっとずつズレて重なり,うまく参加できることに気づき,
世界一周チケットを握って行脚しました.以下,参加した国際会議やパズルっぽいものの覚書き.
- Bridges 2023@Halifax
- カナダの東のHalifaxで数学とアートをつなぐ国際会議
Bridgesに参加.
HalifaxはDemaine親子の故郷ということもあり,久しぶりに彼らにまとめて会えました.
Dalhausie大学の200周年記念に彼らが寄贈した
200 Circlesという作品を見たり,京都大学の立木先生にFractal Imaginary Cubesの実物を頂いたり.
いろいろと実りの多いイベントでした.個人的には,セパタクローボールのような構造を
長い1本のテープで作った作品が衝撃的でした.そんなことが可能とは,到底信じられない.
そのうち再現してみよう...
- WADS/CCCG 2023@Montreal
- カナダの東のMonrealでアルゴリズムと計算幾何学の国際会議
WADS/CCCG 2023に参加.
同じ大学で連続して開催されています.自分が著者に入っているのは折り紙関係の1件.
発表は学生さんに任せました.
モントリオールに来るのは久しぶりだったけど,こんなだったかな?
改めて,バックミンスター・フラーが設計したバイオスフェアを見に行きました.迫力があって楽しいです.
またHabitat 67
という団地が面白い建築だというので,これも見てきました.確かに面白い.
1967年にこんな団地ができて,今なお人が住んでいるというのがすごいです.
「最寄りの駅」というのがなく,滞在しているホテルから往復9kmだったので
早朝ジョギングのゴールに設定して見てきました.川沿いの工業地帯のサイクリングロードを走っていくとつきます.
またショッピングモールの書店でSmart Gamesのパズルを一つ入手しました.ピースの形状が独特で興味深いです.
汎用のソルバで解くのはちょっと難しそう.
- IPP40 at Israel
- International Puzzle Partyという楽しい会議に参加するため,イスラエルのエルサレムへ.
パズルに関する情報交換やレクチャーなど.
新作パズルを交換するイベントがあり,そこに自作のパズルで参加しました.
パズルの名前はRolling Octaで,「3角格子の上で8面体を転がす」というモデルを
ビー玉で実現したものです.数年前の学生が「正方格子の上でサイコロを転がす」というパズルの
研究をしていて,そのときから温めていたアイデアを実現しました.評判はまずまず.
「物々交換」なので約60個の新しいパズルを入手しました...これはうれしい.
IPPの後,Tel Aviv大学のDan Halperin教授とUri Zwick教授を訪問して,
研究の打合せなどをしました.学生さんたちにも,お世話になりました.
Tel Aviv大学,初めて行きました.
イスラエルにはGaya Gamesという
玩具屋さんがあり,パズルが充実しています.
Tel Avivには2件あり,まず南側のおしゃれなエリアにある方に行くことができました.
- Take me out puzzle: 立方体の中に球が6つ入っていて,それを取り出すパズル.
最近気に入っているCASINOやBastilleと似たパズルで,理論的枠組を研究中なこともあって購入.
- David's Star: イスラエルのシンボルとも言える六芒星を作る3ピースのパズル.
- Pyramideux: 古典的な「4面体を作る2ピースのパズル」のピース4つを立方体の中に入れるパズル.
- Metal Puzzle Seriesの一つの格子パズル.2x2の格子パズルですが,ピースの形がおかしくて,これは
簡単ではなさそうです.
上記4つのうち上3つは,どれも数理的に美しい解があり,すぐ解けました.最後の一つは難しそうで,
まだ開けてません.
最終日になんとかCarmel Marketの入口の店にも行けました.店に入るやいなや,「私あなたのこと,知ってるわよ!」と
店長さんにいきなり身元がバレました.そうなると変わったモノを買わないわけにはいかず,以下の2点を購入.
- Koncy Puzzle: 組木だと思うのですが,イスラエルの作家の新しい作品で,
中のピースに秘密があるそうです.店長さんイチオシでした.
- ダビデの星: これは仕掛けは古典的だそうですが,とにかくデカい.これも特別!と店長さんの勢いに負けて購入.
確かにこんなにデカいパズルは,特別なお客しか買わないと思います.
Gaya GamesではIPP特別価格で,とてもお安く買えて大満足です.
最後の巨大パズルはもうスーツケースに絶対入らないだろうと思いましたが,
空港で四苦八苦したら無事に収まりました.パッキングパズルは得意なのかもしれません.
またWeb上のガイドで見つけたJaffa Flea Marketにも行ってみました.
怪しげな物がいろいろと売っていましたが,ここではゲームの駒を購入.
たぶんチェッカーの駒だと思うのですが,細工が綺麗です.
以下,イスラエル近辺の備忘録.パズルと関係あるような,ないような.
死海もスフィンクス&ピラミッドも,25年ぶりの再訪ですが,インターネットの発達のおかげで,
だいぶ簡単に行けるようになりました.
- 死海: 標高が海抜マイナス400メートルで,世界で一番低いところだそうです.
気温が高く,水分がすぐ蒸発するため,塩分やミネラルが濃くて沈まないとか.
私が行った日も気温は40度.死ぬほど暑かったです.水を舐めてみたけど,
塩っぱいとか言う前にビリっと来ます.
- ピラミッドとスフィンクス: Web上の旅行記によると「世界3大ウザい国」だそうで,
とにかくしつこく絡まれます.今回も絡まれたけど,事前に十分調べておいたので,被害はなかったです.
特に「移動にはUberを使え」という助言が最も役立ちました.二人で移動したのですが,
料金をボラれないことと,近くの車がすぐに来てくれるので,安く早く移動できたのが
とても良かったです.運転手はだいたい英語が通じないんですが,目的地がすでに伝わっているし,
料金も事前にネットで払ってあるので,トラブルが少ないと思います.
またパレスチナ自治区に行ってキリスト生誕の地を見たり,
パレスチナとイスラエルを隔てる壁や,そこに描かれたバンクシーの作品を見たり,
いろいろなものを見ることができて充実していました.
最後に地中海で泳いで,用心してテルアビブの空港に4時間前に来たら
「3時間前までチェックインできないよ」と言われました.
「25年前のイスラエルでは,4時間前までに来いと言われたんだけどね」と言ったら,若干引かれました.
ともあれ,3週間で世界一周して,6つのホテルを泊まり渡ったのは,初めてかもしれません.