を K個 の正規直交基底 により次式で近似することを考える.
ただし,
とする. 従来の固有空間法では, を と元パターン との平均2乗誤差を最小にするように選ぶが,提案するEMCで は,理想的な近似パターンを各クラスの平均パターンと考え, を と各クラスの平均パターン との平均2乗誤差 を最小 にするように選ぶ.
これにより求められたK個の を使って展開した結果から得られるK次元 ベクトル が解析に用いる次元圧縮された特徴ベクトルとなる. なお, のk番目の要素は次式から得られる.
ただし,
が得られる. ここで と は全クラス集合Fにおける の級間分散と 級内分散である. 式()は固有値 が級間分散と級内分散の差に等しい ことを表している. ここで級間分散と級内分散の差をクラス集合Fの特徴の分離度(以後,これ を分離度1と呼ぶ)とみなすと, が大きいほどそれに対応する はFの特徴を良く表 す固有ベクトルと考えられる.