JAIST生活Tips

JAISTでの精神衛生


立地条件上病みやすい?

実際のところ,JAISTでは心を病む人が少なからずいます。研究が行き詰まったり,研究室の人間関係がうまくいかなかったりと理由は様々です。
しかし,遠因として環境のページでも触れているように,JAISTの環境的な問題があるように思います。
JAISTは非常に閉鎖的な環境で周囲には気軽に遊びに行ける場所もほとんどないです。しかも,石川県は晴れている日が少ないです。このような環境の中で研究活動を行うことになるので,意識的にリフレッシュしたり,日光浴やビタミンを摂取しないと病みやすい人は本当にあっという間に病んでしまいます。
実際に,JAISTに来て過去にないほど病んだけど,JAISTを出たとたんに元気を取り戻したという人もいます。
JAISTに来る以上,このような環境による影響は避けられないと思うので,気づいたら病んでいるということのないように,普段から意識的にリフレッシュすることを心がけましょう。


病むときはどんな感じ?

JAISTでは程度の差,個人差はあれど,つらくなって心身に不調をきたしたことがある人が少なからず存在しているように思います(JAISTに限った話じゃないかもしれませんが)。
病み始めは,ゼミなどでの質問攻めがとてもしんどく感じられるようになりますし,多くの場合で鋭い質問が自分自身に対する批判のように感じられてしまいます(正常であれば,指摘が発表内容の不足点であるとして冷静に受け止められる)。
また,真面目な人ほどうまくやれない自分をひどく責めるようになります。
ひどく病んでくると研究室に来られなくなったりする人も多いですし,そのまま休学したり,場合によっては退学してしまう人も中にはいます。
人にもよりますが,身体に影響が出始める(睡眠障害,摂食障害,体に発疹が出るなど)といった目に見えて不調がわかるような場合もあります。
以上のようなことに心当たりがある人は,早めに学生相談室や信頼できる友人や先輩,先生などに相談してください。とにかく一人で悩まないことが大事です

指導教員の先生は,特に学生が研究室に来ているかどうかいつ頃研究室に来ているかなどで,学生の状態を把握している場合が多いと思います。
コアタイムがない場合に自分はあまり研究室には行かないタイプだという人も,ゼミには参加すると思うので,ゼミを欠席し始めると黄色信号と受け止められるようです。
JAISTは大学院なので,指導教員の先生は学生の自主性を重視するために積極的にかかわらないという場合が多いと思いますが(一見放置されてるように感じる),指導教員の先生は黙っていても学生のことを心配している人がほとんどです(心配な気持ちが若干変な形で現れることもあるけど)。
研究室に来なくなればわざわざ連絡してくれる先生もいると思います(中にはしない先生もいるかもしれませんが)。
「自分は先生に嫌われてるんじゃないんだろうか」と不安になることもあるかもしれませんが,多くの場合で病んで周りが見えにくくなっているだけだと思われるので(場合によっては本当にハラスメントである可能性もあるので注意が必要),とにかく誰かに相談しましょう
誰かに相談したことで「辞めようかな…」が「辞めなくてよかった」に変わった人もいます。
繰り返しますが,つらいときは一人で悩まず,誰かに相談してください。学内には必ず相談に乗ってくれる人がいます。あきらめずに助けを求めてください。


心の病気や障害があるので心配

JAISTに来る人の中には,心の病を患っていたり,精神系の障害を持っている人もいます(私もその一人です)。
病気があることや障害があることが,研究をするうえでどうしても足枷となってくる場合が多々あると思います。
JAIST生活がうまくいかないと思ったときにどうしたらいいか,というのはおそらく病気や障害もちの人からすると不安で仕方ないですよね。
あらかじめ病気や障害があることがわかっている人は,入学直後からできる対策もあるので検討しておくとよいかもしれません。

まず,つらくなる前に逃げ場を1つ以上確保することを検討してください。
実際に逃げ込むことにならなくても,いざとなったら逃げられる,頼れる場所があるということが大切です。
入学直後に一番頼りやすいのは学生相談室ではないかと思います。
こちらにはプロのカウンセラーの先生がいらっしゃるので,「実は自分には○○の診断がついていて今後の学生生活が不安です」と正直に話してみてください
相談の程度によっては大学や医療機関と連携して対応に当たってくれますし,指導教員の先生や授業担当の先生の間に入って話をしてくれたりもします(相談者の同意がない限り,勝手に話されることは絶対ありません)。
必要なら,定期的に話す時間を予約することもできますので,まずは学生相談室にコンタクトをとってみてください。

また,指導教員の先生をはじめとする研究室関係者に打ち明けるかどうかを悩まれると思います。
私の経験上ですが,関係する先生方には打ち明けた方が何かと過ごしやすくなる感じはしました。
その理由は,研究の関係でそのような病気や障害に理解がある先生だったり,はじめは理解できなかったけど何か問題が起こるたびに先生が理解しようと努めてくれるといったことがあったからです。中には病気や障害に理解がなく,心無い言葉をかけてくる先生がいたりするするかもしれませんが,その場合は学生相談室に相談して今後の過ごし方などを考えてみるとよいと思います。
とはいえ,いきなりは打ち明けるのはやはり勇気がいると思います。なので,しばらく様子を見て伝えられそうだと思ったときに伝えたり,直接伝えられそうになければ学生相談室を通じて伝えるといった方法もあります。
もちろん大丈夫そうであれば,最初から最後まで病気や障害のことを言わずに過ごしきることもできると思いますので,あくまでも自分の状態と相談して決めてください。伝えるべきか否かを迷う場合は,まずは学生相談室で迷っていることを相談するとよいでしょう。


学生相談室の利用

悩みが深くなってきた,精神的につらいなど,メンタル面で少しでも不調を感じたときは迷わず学生相談室にいってください
JAISTの学生相談室にはカウンセラーの先生がいらっしゃいますので,学生生活でのさまざまな悩みつらみを聞いてくれます。よほど病んだ人が行く場所だろうと思われるかもしれませんが,そんなことはありません。少しでも不安を感じたら雑談感覚で気軽にお話しに行ってみても大丈夫です
学生相談室を利用するにはメールでの予約が必要(詳しくはこちら)ですが,躊躇わずに連絡してみましょう。
予約しても初回はやっぱり話しづらいと感じると思うので,予約のメールにあらかじめ相談概要を添えておくと話がスムーズに進むと思います。メールだと時間をかけて相談内容をまとめることができるので,いきなり口頭で話すより伝えたいことがちゃんと伝えられると思いますよ。

どんな人が相談に乗ってくれるんだろう?と思う人もいると思います。
相談に乗ってくれる先生は,プロのカウンセラーであると同時にプロの研究者でもあるので,学生時代の研究のつらさや大変さなどもよくわかっています。なので,どうせわかってくれないなどと思わずにぜひ一度相談に行ってみてください。

学生相談室では,例えば指導教員の先生とうまくいかないなどといった話があれば,指導教員の先生と学生の間に入って一緒にうまくやっていく方法を考えてくれたりします。
また,現在病院にかかっているという場合であれば,医療機関と連携して対応に当たってくれたりもします。
このような相談室外の組織や人間が関係してくる場合は,必ず相談者の同意のもとで情報の共有などが行われますので,勝手に誰かに話されてしまうかもしれないという心配はしなくても大丈夫です(緊急の場合を除き,同意なしに外部に話が伝わるといったことは絶対ありません)。

「みんなのQ&A」学生相談室ではどんな話をするのですか?


なんでも相談室の利用

JAISTにはなんでも相談室というサービスがあります。こちらは,学生生活で気になることがあったり,悩みがあるときなどに博士後期課程に在籍する学生が話し相手になってくれるというサービスになっています。
なんでも相談室ではJAISTについて知りたいことや研究生活などの様子を先輩にお気軽に聞くことができるので,ぜひ利用してみてください(1回につき15分程度です)。
基本的には各学系の博士課程学生が日替わりで話し相手をしてくれることになっていますので,学系ごとの話も聞くことができます。大学休業日以外は毎日必ず相談員が在室していますが,日によっては話を聞きたい学系の相談員がいない可能性があります。
また,いきなり学生相談室には行きづらいといった話でも,まずは先輩に気軽に話してみてください。話してみて解決できればそれでいいですし,話が深刻な場合は学生相談室のカウンセラーの先生に取り次いでくれたりしますので,躊躇せず話しに行ってみてください。

なんでも相談室は予約不要でいつでもお話に行くことができます
※ただし,一人ずつの対応となっているため誰かが相談中は入室不可です。前の人が終わるまで待つといった感じになります。

なんでも相談室開放時間
4,5月:16:00~19:00
6-3月:17:00~19:00

なんでも相談室学系別担当日(2022.10現在)
担当はすべて博士課程の学生です(都合により,希望学系の担当学生が不在の場合もあります)。
月:マテリアルサイエンス系
火:情報科学系,知識科学系
水:情報科学系,マテリアルサイエンス系
木:情報科学系
金:知識科学系

なんでも相談室の場所
大学会館1階(学食があるフロア)のJ-BEANS横の小部屋
※新型コロナ対策のため,現在はオンライン(webex)での対応となっています。
入口のURLは入学時や学期開始時に配信される案内メール等をご確認ください。
主に4月,6月(開室時間変更のため),10月にメール配信されています。


複数指導体制の利用

JAISTには学生一人に対して3人の先生が面倒を見る複数指導体制というのがあります。
主に面倒を見てくれるのは主指導教員の先生になりますが,例えば主指導教員の先生とうまくいってないとか,主指導教員の先生にはちょっと話しづらい研究室の人間関係の悩みとかが出てくる可能性もあります。
そんな時には,副指導の先生や副テーマの先生に相談してみるのも一つの方法です。
特に,副テーマの先生とは短期間とはいえ一緒に研究をする密な関係になると思うので,何かあったときにも話しに行きやすいのではないかと思います。
先生方も複数指導体制の下で指導するということになっているので,学生が助けを求めてきたらちゃんと相手をしてくれることになっています。なので,何かあった場合は遠慮せずに先生と連絡を取ってみましょう。

参考:「制度のこと」複数指導体制


(C) MIYAMOTO Maki 2022-