研究活動の検索
研究概要(研究室ガイド)やプレスリリース・受賞・イベント情報など、マテリアルサイエンスの研究室により公開された情報の中から、興味のある情報をタグや検索機能を使って探すことができます。学生のNGUYEN さんが CHEMCYS2020においてBest Poster Presentation Awardを受賞
学生のNGUYEN, Nhat Thanhさん (博士後期課程3年、物質化学領域・谷池研究室)が A Chemistry Conference for Young Scientists 2020 (CHEMCYS2020)においてBest Poster Presentation Awardを受賞しました。
■受賞年月日
令和2年2月21日
■研究題目、論文タイトル等
Understanding the Thermal Degradation of Biobased Polyimide Derived from 4-Aminocinnamic Acid Photodimer
■研究者、著者
NGUYEN, Nhat Thanh
■受賞対象となった研究の内容
The development of high-performance biobased polymers plays a crucial role in the establishment of a sustainable low-carbon society. Recently, we have successfully synthesized new biobased polyamic acid (PAA) and polyimide (PI) from bioavailable aromatic diamine, which is a photodimer of 4-aminocinnamic acid (4ATA) derived from glucose via 4-aminophenylalanine using recombinant Escherichia coli. These polymers possess high thermal resistance and mechanical properties, being regarded as a promising engineering plastic. Herein, we investigate the thermal degradation mechanism of the biobased PI by various analytical techniques: thermogravimetric analysis (TGA), IR spectroscopy, solid-state 13C NMR, and tensile test. The TGA result for the biobased PI under dry air at 250 °C showed a mass loss behavior as typical for the auto-oxidation. The IR and 13C NMR results revealed that the cyclobutane ring of the diamine of 4ATA was the most susceptible to oxidative degradation. The thermal degradation of biobased PI started by oxidative degradation of the cyclobutane ring, followed by the formation of C=C double bonds and conjugated carbonyl species as the main oxidation products, which caused gradual deterioration of the strength, the ductility, and the transparency of the PI. We have successfully suppressed the thermal degradation by adding stabilizers to the PI formulation.
■受賞にあたっての一言
I am greatly honored to win the award from a big conference tailored to young chemists worldwide. The conference offered me tremendous opportunities to advertise my research outcomes as well as to discuss with many young scientists from all over the world about typical research domains in chemistry. It was an unforgettable and precious memory. I am extremely grateful to Associate Professor Toshiaki Taniike and Professor Tatsuo Kaneko for their constant guidance during my research. Also, I would like to thank all members in Taniike laboratory for their cooperation. Finally, I would like to thank my family for always being by my sides.

令和2年4月2日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2020/04/02-1.html生命機能工学領域の山口准教授が日本糖質学会奨励賞を受賞
生命機能工学領域の山口拓実准教授が2019年度 (第22回) 日本糖質学会奨励賞を受賞しました。
日本糖質学会は、1978年に設立された炭水化物研究会を前身とする学会です。生命現象のあらゆる側面において重要な役割を果たす糖鎖について、その総合科学に関する基礎・応用研究の発展向上を図り、学際的な糖鎖研究をリードしています。日本糖質学会奨励賞は、糖質科学の分野で優れた研究成果を挙げた若手研究者に対し授与されるものです。
*参考
日本糖質学会ホームページ
■受賞年月日
令和元年8月19日
■受賞テーマ
常磁性NMR計測を活用した糖鎖の動的立体構造解析法の開発
■研究概要
柔軟な生命分子である糖鎖の機能を正しく理解するためには、静的な安定構造を捉えるだけではなく、動態としての描象が重要となります。本研究では、分子分光法と計算科学手法を組み合わせた、糖鎖の新しい物理化学解析法の開発に取り組みました。その結果、糖鎖の立体構造をダイナミックな揺らぎを含めて描き出すことが可能になりました。これにより、糖鎖が関わる生命現象メカニズムの一端についても解明が進みつつあります。本研究の進展により、病気原因の究明を含む、糖鎖の高次機能の更なる理解とその制御へ向けた道が開けるものと期待されます。
■受賞にあたっての一言
タンパク質・核酸につぐ第3の生命の鎖と呼ばれる糖鎖には、様々な研究分野の垣根を超えて取り組むべき多くの課題や謎、そして面白さがあります。本当に幸いなことに、学生さんをはじめ共同研究者に恵まれ、合成化学や物理化学、分子生物学にわたる様々な方法を用いてここまで研究を展開することができました。あらためて感謝するとともに、化学と生物学の橋渡しとなるような糖鎖工学研究をさらに進めていきたいと考えています。


令和元年8月29日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2019/08/29-1.html金属を含まない極めて高い電気化学的耐久性を示す有機高分子系酸素還元反応触媒(カソード電極材料)の開発に成功
金属を含まない極めて高い電気化学的耐久性を示す有機高分子系
酸素還元反応触媒(カソード電極材料)の開発に成功
ポイント
- 1000回の電気化学サイクルを経ても高い電気化学的安定性を示す非金属型有機高分子系酸素還元反応触媒(カソード電極材料)の開発に成功した。同様の条件で失活する市販品とは対照的な特性である。
- 得られた材料は明確な構造を有しており、酸素還元反応の機構の解明にも寄与するアプローチである。
- 水溶液系のみならず、非水系(Li塩溶存下)においても優れた酸素還元反応触媒活性を示し、燃料電池のみならず、リチウム―空気電池をはじめとする金属―空気電池への適用にとっても有用と考えられる。
|
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)(学長・浅野哲夫、石川県能美市)の先端科学技術研究科物質化学領域の松見 紀佳教授、サイゴウラン パトナイク大学院生、ラーマン ヴェーダラージャン(元JAIST助教、現インド国立燃料電池研究所)らの研究グループはビスアセナフテンキノンジイミン(BIAN)骨格を有する新規π-共役系高分子(BP)(図1)を開発し、金属を含まない本材料が優れた酸素還元反応特性及び高い電気化学的耐久性を示すことを見出した。 今日、酸素還元反応は燃料電池及びリチウム―空気電池*1のデバイス作動における律速段階として知られており、その効率がデバイスの性能を左右することが広く認識されている。 成果は米国化学会のACS Applied Energy Materials オンライン版に3/15に掲載された。 |
<今後の展開>
本研究では、金属を含まない新たなカテゴリーの明確な構造を有する高分子系酸素還元反応触媒を戦略的に創出することに成功した。本アプローチでは今後合成手法のバリエーションによる更なる構造制御や異なる特性を有した活性点の随意なデザインが可能と考えられる。高温でのアニーリング処理が必要な材料と比較して厳しい条件を必要としない利点があり、これまでに報告されている非金属系酸素還元触媒として知られる最善の材料と同等の特性を示していることから、更なる発展が期待できる。
燃料電池及びリチウム―空気電池用カソード電極材料としての展開が期待される。

図1 BIAN構造を有するπ-共役系高分子(BP)の構造

図2 窒素雰囲気下及び酸素雰囲気下におけるGO/BPのサイクリックボルタモグラム
(At 50 mV/sec in 0.1M KOH (RE: Hg/HgO, CE:Pt wire, WE: Catalyst coated GCE)

図3 1000回の電気化学サイクルを経たBIAN系高分子の電気化学的安定性の検討

図4 1000回の電気化学サイクルを経たVulcan-XC(市販品;白金/炭素系触媒)の電気化学的安定性の検討

図5 DFT計算によるBIAN系高分子の最適化構造と電荷分布
<用語解説>
※1)リチウム―空気電池
リチウム―空気電池は金属リチウムを負極活物質、酸素を正極活物質とした充放電可能な電池である。リチウムイオン2次電池と比較すると、理論的に貯蔵可能なエネルギー容量は10倍程度と極めて高い。正極の活物質として空気中の酸素を利用すれば正極は容量を制限しないことから、次世代電池として多大な期待を集めている。
※2)サイクリックボルタンメトリー(サイクリックボルタモグラム)
電極電位を直線的に掃引し、系内における酸化・還元による応答電流を測定する手法である。電気化学分野における汎用的な測定手法である。また、測定により得られるプロファイルをサイクリックボルタモグラムと呼ぶ。
平成30年3月19日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2018/03/19-1.html物質化学領域の長尾准教授が科学技術振興機構のさくらサイエンスプランを実施
物質化学領域の長尾 祐樹准教授のマレーシアとの交流計画が科学技術振興機構(JST)の「日本・アジア青少年サイエンス交流事業-さくらサイエンスプラン-」に採択されたことを受け、2月23日~3月5日の日程でマレーシア工科大学(MJIIT)から6名の研究者・大学院生・学部生を受け入れました。
「日本・アジア青少年サイエンス交流事業-さくらサイエンスプラン-」は、産学官の緊密な連携により、優秀なアジアの青少年が日本を短期に訪問し、未来を担うアジアと日本の青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目指します。そしてアジアの青少年の日本の最先端の科学技術への関心を高め、日本の大学・研究機関や企業が必要とする海外からの優秀な人材の育成を進め、もってアジアと日本の科学技術の発展に貢献することを目的としています。
参考:http://ssp.jst.go.jp/outline/index.html
本学はアジア諸国の大学・研究機関との学術的交流を強く推進しているところであり、将来的に優秀な学生を受け入れるためにマレーシアにおける大学・研究機関においても交流を進めています。
本交流の趣旨はマレーシアの廃水・廃液処理技術開発に関する技術交流を核に、国際共著論文成果に繋がる大学間連携を強化することであり、本学からは主に日本人学生が積極的に関わることができるように計画されました。本学教員による研究指導等を実施し、最終日にはマレーシア工科大の学生から成果報告が行われました。また、金沢のひがし茶屋街での金箔貼り体験を通して日本的な文化や美にも触れ、さらに、東京の日本科学未来館を訪問して日本の多様な先端科学技術を紹介しました。
本交流プログラムはこれらの経験を通して招聘者の将来の日本への留学を促し、本学が招聘者の母国やアジアの科学技術の進歩や発展に貢献することを目指しています。
■実施期間
平成29年2月23日~平成29年3月5日
■研究テーマ
マレーシアの廃水・廃液処理技術開発に関する技術交流
■本交流について一言
本計画をサポートいただきましたJSTに御礼申し上げます。また、派遣元のUTM MJIITの教職員の皆様、本学受入教員の松見教授、山口拓実准教授、実験をサポートして下さった10名以上の教職員および学生の皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。引き続きマレーシアとの交流の発展にお力添えをお願い致します。

山口拓実准教授によるNMRの原理の説明

NMR装置の見学

XPSのデータ解析方法の指導

FT-IR測定のための液体サンプルの調整方法の指導

成果報告会後の記念撮影

金箔貼り体験
平成29年3月7日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2017/03/07-1.html
