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研究概要(研究室ガイド)やプレスリリース・受賞・イベント情報など、マテリアルサイエンスの研究室により公開された情報の中から、興味のある情報をタグや検索機能を使って探すことができます。令和7年度(第23回)「学生ビジネスプランコンテスト」において本学学生2名が受賞
一般財団法人学生サポートセンター主催の令和7年度(第23回)「学生ビジネスプランコンテスト」において、本学の学生2名が受賞しました。加藤裕介さん(博士後期課程3年、物質化学フロンティア研究領域、松村研究室)が優秀賞を、大平尚輝さん(博士後期課程3年、社会システムマネジメント研究領域、郷右近研究室)がアイデア賞をそれぞれ受賞しています。
なお、表彰式は令和8年2月9日、新宿NSビル(東京都新宿区)にて執り行われました。
同コンテストは、全国の大学・大学院、専門学校の学生から寄せられたビジネスプランを対象に、書類審査によりアイデアの独創性や新規性、実現性などを評価するものです。学生らしい自由な発想で創造性や意欲にあふれ、自ら考え行動できる学生の育成を目的として開催されています。
※参考:学生サポートセンター
令和7年度(第23回)「学生ビジネスプランコンテスト」受賞者一覧
【優秀賞 加藤裕介さん】
■プラン名
豚凍結精液の販売事業
■提案者
加藤裕介
■受賞対象となったビジネスプランの内容
養豚における人工授精において、既存の希釈精液(生精液)の優れた代替となり得る凍結精液の販売事業を提案しました。現実的な市場性やマーケティング戦略と共に、本事業の社会的意義をアピールしました。
■受賞にあたって一言
このたびは優秀賞を頂き、大変光栄に存じます。本事業の共同研究者であり、指導教員である松村和明教授に、この場を借りて心より御礼申し上げます。また、本事業における研究開発およびビジネス可能性の評価には、TeSH GAPファンドプログラムよりご支援をいただいております。内田史彦特任教授をはじめTeSHプログラムに携わられている皆様と、日頃より多くのご助言をいただいている北陸RDXの水野惠介様に、深く感謝申し上げます。
表彰式当日は、受賞者を代表し、本プランの発表の機会を頂戴しました。多くの方にご関心をお寄せいただき、大変励みになりました。この新たな繋がりを糧に、今後とも一層精進してまいります。
【アイデア賞 大平尚輝さん】
■プラン名
森林現場の業務効率化に特化したDXプラットフォーム
■提案者
大平尚輝、高橋隆造(東北大学)
■受賞対象となったビジネスプランの内容
地理空間データを活用した森林DXプラットフォームを開発しています。森林組合と森林所有者をつなぎ、業務効率化と収益改善を実現するとともに、土砂災害リスクの低減や脱炭素への貢献を通じて、持続可能な森林管理の基盤を築きます。
■受賞にあたって一言
このたび、学生ビジネスプランコンテストにおいてアイデア賞を受賞することができ、大変光栄に存じます。発表にあたり、日頃よりご指導を賜りました先生方、そして審査に向けて繰り返しブラッシュアップの機会を提供してくださった関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後一層、研究および事業の推進に努めてまいります。


令和8年7月10日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2026/07/10-1.html令和8年度 第2回 超越バイオメディカルDX研究拠点 ネオ・エクセレントコアセミナー
下記のとおりセミナーを開催しますので、ご案内します。
| 日時 | 令和8年7月22日(水) 16:30~17:30 |
| 場所 | JAISTイノベーションプラザ 2F シェアードオープンイノベーションルーム |
| 講演者 | 北陸先端科学技術大学院大学 社会システムマネジメント研究領域 奥山 亮 教授 |
| 講演題目 | 創薬スタートアップとそのエコシステム:世界の潮流と日本の現在地 |
| 使用言語 | 日本語 |
| 参加申込 | ・参加費無料 ・要予約(定員30名) 下記の担当へ前日までにメールにてお申し込みください。 【本件担当・予約申込先】 北陸先端科学技術大学院大学 超越バイオメディカルDX研究拠点 教授 栗澤 元一 (kurisawa |
触媒と反応を同時に探す新手法「反応探索」を実証 ―メタン転換で100万点規模のデータから未知反応の芽を発見―
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北陸先端科学技術大学院大学 科学技術振興機構(JST) |
触媒と反応を同時に探す新手法「反応探索」を実証
―メタン転換で100万点規模のデータから未知反応の芽を発見―
ポイント
- 触媒と反応を同時に探し、未知の触媒プロセスを発見する新しい研究方法を実証
- メタン・酸素・二酸化炭素からなる広大な反応空間を探索し、生成物を限定しない質量分析により100万点規模の反応データを取得
- 従来の探索では到達困難だった高いメタン転換収率を実現し、想定外の生成物へつながる未知反応の芽も発見
| 北陸先端科学技術大学院大学 物質化学フロンティア研究領域の谷池 俊明 教授、CHAMMINGKWAN, Patchanee 特任准教授らは、物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 田村 亮 グループリーダーらと共同で、触媒と反応を同時に探索する新しい研究方法「反応探索」(注1)を、メタン転換を対象として初めて実証しました。 触媒は、肥料、燃料、プラスチック、医薬品などの製造を支える基盤材料であり、カーボンニュートラル社会の実現には触媒技術の革新が不可欠です。しかし、触媒反応では、触媒の材料設計と反応条件が複雑に関係するため、現在でも実験的な試行錯誤に大きく依存しています。従来は、既知の反応に対して触媒を改良する、あるいは既知の触媒に対して反応条件を最適化することが中心でしたが、革新的な触媒プロセスの多くは、触媒と反応の思いがけない組み合わせから生まれてきました。 本研究では、メタン・酸素・二酸化炭素からなる広い反応空間(注2)を対象に、200種類の触媒と50種類の反応条件をハイスループット実験(注3)で評価しました。さらに、生成物を限定しない質量分析によって100万点規模の反応データを取得しました。その結果、触媒ごとに高い性能を発揮する原料組成が大きく異なることが明らかとなり、ある条件では低性能に見える触媒でも、別の条件では優れた性能を示し得ることが分かりました。また、既知反応の条件に限定した場合を上回るメタン転換収率が得られるとともに、従来のように目的生成物を定めた探索では見つけられない未知反応の芽も見出しました。 本成果は、既知の反応を改良するだけでなく、広大な探索空間から未知の価値を持つ触媒プロセスを発見する「反応探索基盤」の有効性を示すものです。今後は、探索する基質、触媒、反応条件の範囲を拡張するとともに、ハイスループット実験と機械学習を組み合わせることで、カーボンニュートラル社会の実現に必要なさまざまな触媒プロセスの開拓へ展開できると期待されます。 本研究成果は、2026年7月8日(ワシントンD.C.時間)に米国の科学誌「ACS Catalysis」のオンライン版で公開されました。 本研究は、科学技術振興機構(JST)「未来社会創造事業 探索加速型 本格研究(No. JPMJMI25G1)」の支援を受けたものです。 |
【研究の背景と経緯】
触媒は、化学プロセスの約80%で利用され、肥料、燃料、プラスチック、医薬品などを通して、間接的にGDPの約35%に影響するとされる、まさに人類の物質文明を支える材料です。私たちの身の回りにある多くの物質は、原料を目的の化合物へと変換する化学プロセスによって作られており、その多くで触媒が重要な役割を担っています。カーボンニュートラル社会の実現には、エネルギー利用の変革だけでなく、こうした物質生産の基盤である触媒技術の革新が求められています。
しかし、触媒は極めて複雑であり、理論だけで最適設計することは困難です。触媒の組成や構造といった材料設計に加え、原料の組み合わせ、混合比、温度といった条件によって、生成物や性能が大きく変化します。このため、触媒開発は現在でも、実験的な試行錯誤に大きく依存しています。特に従来の触媒研究では、既知の反応に対する触媒開発や、既知の触媒に対する反応条件の最適化が中心でした。
一方で、革新的な触媒プロセスの多くは、触媒と反応の新たな組み合わせを"偶発的に"見出すことで実現されてきました。このことは、触媒と反応を同時に探索する必要性を示していますが、その組み合わせは膨大であり、人の経験や直感だけでは効率的な探索は困難です。
そこで本研究グループは、科学技術振興機構(JST)未来社会創造事業において、広大な探索空間の中から未知の触媒と反応を同時に発見する「反応探索基盤」の開発に挑んでいます。これは、「反応を決めて触媒を探す」研究から、「触媒と反応を同時に探す」研究への転換であり、既知の価値を最適化するだけでなく、未知の価値を発見するための新しい考え方です。本研究では、大量の触媒を合成し評価するハイスループット実験を使って、触媒と反応の同時探索を初めて実証することに成功しました。
【研究の内容】
今回、本研究グループは、メタンを特定の生成物に転換するのではなく、メタンを有用な化合物へ転換する広い反応空間として捉え、触媒と反応を同時に探索することを試みました。具体的には、メタン・酸素・二酸化炭素からなるCH4-O2-CO2三元系を対象としました(図1)。この反応空間には、例えばメタン酸化カップリング、部分酸化、ドライリフォーミング、非酸化的分解など、既に知られている複数のメタン転換反応が含まれています。従来の研究では、これらの反応ごとに原料比や目的生成物を定め、その条件で触媒を評価することが一般的でした。これに対して本研究では、既知反応を広大な反応空間の一部として捉え、化学量論組成に制限されない広い条件範囲を、触媒とともに探索しました。
本研究では、研究グループがこれまでに構築してきたハイスループット実験基盤を用いて、単一酸化物、複合酸化物、担持触媒などからなる200種類の触媒ライブラリーを評価しました。各触媒について、25種類のCH4/O2/CO2混合比を、600℃および800℃の2つの温度で調べました。さらに、生成物をC2化合物や水素などに限定せず、質量分析により質量数1~100の範囲を網羅的に測定しました。これにより、200種類の触媒、50種類の反応条件、100種類の質量シグナルからなる、合計100万点規模の反応データを取得しました。
その結果、触媒ごとに高い性能を発揮するCH4/O2/CO2比が大きく異なることが分かりました。すなわち、ある一点の原料組成で「低性能」と判断される触媒でも、別の原料組成では優れた性能を発揮し得ることが明らかになりました。これは、触媒を正しく評価するには、触媒と反応条件を切り離さず、同時に探索する必要があることを示しています。
実際に、エチレン、プロピレンなどのC2-C3炭化水素の生成では、既知反応の化学量論点(注4)に近い条件に限定した場合の最大収率が約27%であったのに対し、化学量論点に限定せず広い反応空間を探索することで、30%を超える収率が得られました(図2)。この条件では選択率も80%を超えており、メタン酸化カップリングの歴史において重要な目安とされてきた高収率・高選択率の領域に到達しました。また、水素生成においても、既知反応の化学量論点に近い条件では最大収率が約85%であったのに対し、広い反応空間を探索することで、100%に近い高収率が得られました。
さらに、生成物を指定しない網羅的な質量分析により、エチレン、プロピレン、水素といった主要生成物に加えて、1-ブテン、1,3-ブタジエン、ベンゼンなど、従来のメタン転換反応では主な標的とされてこなかった生成物も検出されました(図2)。特に、メタンからブタジエンのようなC4炭化水素を作る反応は、収率としてはまだ未成熟であるものの、従来のように目的生成物を決めた探索では見逃されやすい未知反応の芽を示すものです。
以上の結果は、化学反応だけを探しても適切な触媒がなければ反応は進まず、触媒だけを探しても適切な反応条件がなければ性能は発揮されないことを示しています。すなわち、革新的な触媒プロセスを発見するためには、触媒と反応を同時に探すことが重要です。本研究は、メタン転換のような高難度反応において、既知反応の収率を高めるだけでなく、新しい転換ルートを見出し得ることを示し、反応探索基盤の有効性を初めて実証しました。

| 図1 CH4-O2-CO2三元系における反応探索の概念。既知のメタン転換反応は、メタン酸化カップリング(OCM)、部分酸化(POM)、ドライリフォーミング(DRM)、非酸化的分解(TDM)などの化学量論条件に対応します。本研究では、これらの既知反応点に限定せず、CH4、O2、CO2の組成を広く変化させた反応空間を探索しました。 |

| 図2 反応探索により見出された高収率条件と想定外の生成物。CH4-O2-CO2からなる広い反応空間を調べることで、既知反応の条件周辺だけでは見えにくい高いC2収率の領域が見つかりました。さらに、生成物をあらかじめ決めずに質量分析を行うことで、通常の探索では見逃されやすい想定外の生成物と未知反応の芽が示されました。 |
【今後の展開】
本研究は、触媒と反応を同時に探索する「反応探索」の初めての実証です。一方で、今回探索した範囲は、メタン、酸素、二酸化炭素の3成分からなる反応空間、200種類の触媒、50種類の反応条件に限られています。すなわち、広大な反応探索空間全体から見れば、今回の実証はまだごく一部を切り出したものです。
それにもかかわらず、本研究では、既知反応の化学量論点に限定した評価では見落とされる高性能な触媒・反応条件の組み合わせや、従来の目的生成物を決めた探索では見つかりにくい未知反応の芽を見出すことができました。これは、反応探索が、既知の触媒反応を改良するだけでなく、未知の価値を持つ触媒プロセスを発見するための有力な方法であることを示しています。
今後は、探索する基質、触媒、反応条件の範囲を大きく拡張するとともに、ハイスループット実験によるデータ取得のさらなる高速化と、機械学習を用いた効率的・自律的な探索を組み合わせていきます。これにより、研究者の経験や直感だけでは当たりを付けることが難しい広大な探索空間から、革新的な触媒と反応の組み合わせを効率的に発見する反応探索基盤の構築を目指します。
本研究で得られた成果は、メタン転換に限らず、カーボンニュートラル社会の実現に必要なさまざまな触媒プロセスの開拓へ展開できると期待されます。
<参考図>

| 触媒と反応の同時探索「反応探索」: 反応探索とは、触媒だけ、あるいは反応条件だけを個別に最適化するのではなく、触媒、原料組成、温度、生成物を含む広い探索空間から、有用な触媒プロセスを見出す研究方法です。本研究では、200種類の触媒ライブラリーを、メタン・酸素・二酸化炭素からなる広い反応空間で評価し、生成物をあらかじめ限定しない広域質量分析により、100万点規模の反応データを取得しました。これにより、既知反応の条件にとどまらない高性能領域や、想定外の生成物につながる未知反応の芽を見出しました。 |
【用語解説】
本研究グループがJST未来社会創造事業の中で提唱し、発展させている触媒と反応を同時に探索する独自の研究アプローチ。従来の触媒研究では、既知の反応に対する触媒改良や、既知の触媒に対する反応条件の最適化が中心であった。一方で、触媒技術の大きな革新の多くは、試行錯誤の中で、触媒と反応を偶発的に同時に見出すことで生まれてきた。反応探索とは、この同時発見を偶然に任せるのではなく、触媒と反応を同時に探すことで、未知の価値を持つ触媒プロセスを見出す研究方法である。
本研究では、メタン・酸素・二酸化炭素からなるCH4-O2-CO2三元系を指す。この中には、メタン酸化カップリング(OCM)、部分酸化(POM)、ドライリフォーミング(DRM)、非酸化的分解(TDM)などの既知反応が含まれる。本研究では、既知反応ごとに決まった原料比の周辺だけでなく、CH4、O2、CO2の混合比を広く変化させて、未知の反応や高性能な反応条件を探索した。
自動化・並列化・効率化などの手段に基づき単位時間当たりの実験数を飛躍的に増大させた実験を指す。本研究では、多数の触媒を並列に合成し、さまざまな原料組成や温度において、各触媒がどのような生成物を与えるかを自動的に評価した。
反応式から決まる、原料が過不足なく反応する混合比を指す。本研究のCH4-O2-CO2三元組成図では、その混合比は一つの点として表される。例えば、メタンのドライリフォーミング(DRM)では、CH4 + CO2 → 2CO + 2H2 から、CH4/CO2 = 1 が化学量論点に相当する。
【論文情報】
| 雑誌名 | ACS Catalysis |
| 論文タイトル | "Catalyst and Catalysis Co-exploration in Methane Utilization" (メタン転換における触媒と反応の同時探索) |
| 論文著者 | Patchanee Chammingkwan*, Ranjithkumar P. Manchan, Tomoya Nagai, Poulami Mukherjee, Taiyo Kaneuchi, Ryo Tamura, Toshiaki Taniike* *責任著者 |
| DOI | https://doi.org/10.1021/acscatal.6c03318 |
令和8年7月9日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2026/07/09-1.html第2回研究科セミナー(メディカルサイエンス研究領域) 「マイクロ流体単一細胞カプセル化による間葉系幹細胞の運命制御および免疫回避型細胞治療」
| 日 時 | 令和8年7月8日(水)13:00~15:00 |
| 場 所 | マテリアルサイエンス研究棟4棟8階 中セミナー室 |
| 講演題目 | マイクロ流体単一細胞カプセル化による間葉系幹細胞の運命制御および免疫回避型細胞治療 |
| 講演者 | 九州大学 先導物質化学研究所 助教 Ik Sung Cho 氏 |
| 使用言語 | 英語 |
| お問合せ先 | 北陸先端科学技術大学院大学 メディカルサイエンス研究領域 教授 松村 和明(E-mail:mkazuaki |
● 参加申込・予約は不要です。直接会場にお越しください。
出典:JAIST イベント情報https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/event/2026/06/30-1.html物質化学フロンティア研究領域の松見紀佳教授がSpringer Nature「Editorial Contribution Award」を受賞
物質化学フロンティア研究領域の松見紀佳教授 が、Springer Natureが刊行する学術誌 『Polymer Bulletin』の編集長(Editor-in-Chief)としての貢献が高く評価され、Springer Nature Editor of Distinction Awards 2026の「Editorial Contribution Award」を受賞しました。
同賞は、投稿論文の綿密な評価および査読プロセスの厳格な管理を通じて、掲載論文の科学的正確性の維持に貢献した編集者に授与される賞です。
■受賞にあたって一言
Polymer Bulletin誌は日本の高分子化学の黎明期における意義深い背景を有したジャーナルです。故三枝武夫先生(京都大学名誉教授)は、立体特異性Ziegler-Natta重合の先駆けを目指してNatta(後にノーベル化学賞を受賞)と熾烈な研究競争を展開されていました。しかし、当時は京都からドイツへ船便で改訂稿を送付するために片道に一カ月以上を要する地理的事情のなか、僅かの差でNattaが本研究において先駆ける結果となりました。以降、三枝先生は、日本人がリーダーシップを発揮する欧州ジャーナルの創刊が急務とお考えになり、Polymer Bulletin誌を創刊し、自ら編集長となられました。三枝先生の在りし日のご講演で創刊のいきさつを拝聴し、フロンティア精神に深い感銘を覚えました。その後同ジャーナルは中條善樹先生(京都大学名誉教授)がEditor-in-Chiefを引き継がれ、三枝先生が灯された灯を守りつつ発展させてこられました。その後、中條先生のご退任を機に、同ジャーナルのCo-Editor-in-Chiefを拝命して現在に至っています。時代の移ろいと共にジャーナルの役割も変化しつつありますが、最新のインパクトファクターは4.2(2025)であり、今日もなお成長を続けているジャーナルです。今回の受賞を励みに、今後も創刊の精神を忘れず、日本の優秀な若手研究者の方々に選んでいただけるジャーナルであるよう微力を尽くしたいと考えています。
令和8年6月18日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2026/06/18-1.html学生の加藤さんがNEDOディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)開拓コースに採択
学生の加藤 裕介さん(博士後期課程3年、メディカルサイエンス研究領域、松村研究室)が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「2026年度ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)/開拓コース」に採択されました。
NEP 開拓コースは、NEDOが実施する起業家候補人材の発掘・育成を目的とした支援プログラムです。 ディープテック分野の技術シーズを有する、またはその技術シーズを活用した事業アイデアを有する人材を対象に、事業化支援人材(Supervisor、カタライザー、Accompany-Runner)が伴走し、研究開発型スタートアップの創出に向けた育成を進めます。
■研究課題名
細胞製剤コールドチェーンを変革する凍結保護剤の開発
事業の詳細は、NEDOホームページをご覧ください。
https://nep.nedo.go.jp/kaitaku
令和8年6月17日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2026/06/17-1.html物質化学フロンティア研究領域の長尾教授の論文がChemElectroChem誌「Top Viewed Article 2025」に選出
物質化学フロンティア研究領域の長尾祐樹教授の論文が、Wiley社の学術誌ChemElectroChemにおいて「Top Viewed Article 2025※」に選出されました。
本論文は、プロトン伝導性高分子が燃料電池、水電解、二次電池、アクチュエーター、センサーなどの次世代エネルギーデバイスにおいて重要な役割を担うことを示し、その設計指針と応用可能性を体系的に整理したものです。
※2024年1月1日から12月31日までに『ChemElectroChem』に掲載された論文のうち、掲載後12か月時点での閲覧数に基づき選出
■論文情報
掲載誌:ChemElectroChem
タイトル:Proton-Conducting Polymers: Key to Next-Generation Fuel Cells, Electrolyzers, Batteries, Actuators, and Sensors
著者:Yuki Nagao
掲載年:2024年3月4日
DOI:10.1002/celc.202300846

令和8年5月20日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2026/05/20-1.html令和8年度 第1回 超越バイオメディカルDX研究拠点 ネオ・エクセレントコアセミナー
下記のとおりセミナーを開催しますので、ご案内します。
| 日時 | 令和8年5月28日(木) 16:00~17:00 |
| 場所 | JAISTイノベーションプラザ 2F シェアードオープンイノベーションルーム |
| 講演者 | Xenolis Pte. Ltd. Chief Scientific Officer 平尾 一郎 博士 Chief Operating Officer, R&D Director 木本 路子 博士 |
| 講演題目 | 人工塩基対による遺伝子アルファベット拡張技術の創出とその応用 |
| 使用言語 | 日本語 |
| 参加申込 | ・参加費無料 ・要予約(定員30名) 下記の担当へ前日までにメールにてお申し込みください。 【本件担当・予約申込先】 北陸先端科学技術大学院大学 超越バイオメディカルDX研究拠点 教授 栗澤 元一 (kurisawa |
生命の「代謝」を真似た機能性ハイドロゲル材料を開発 ―自律運動や光エネルギー変換を実現する人工材料―
生命の「代謝」を真似た機能性ハイドロゲル材料を開発
―自律運動や光エネルギー変換を実現する人工材料―
ポイント
- 心拍や呼吸(異化)、光合成(同化)といった生体代謝を模倣した機能性の高分子ハイドロゲル材料「代謝模倣ハイドロゲル」開発に成功
- 高分子ゲルが、化学反応の単なる「入れ物」ではなく、化学反応と一体となって機能を生み出す能動的主体として働くことを初めて提示
- ソフトロボティクスや人工光合成によるエネルギー技術など応用に期待
| 北陸先端科学技術大学院大学 物質化学フロンティア研究領域の桶葭興資准教授と、東京大学大学院工学系研究科の吉田亮教授の研究グループは、生体の「代謝」機能に着想を得て、化学反応回路と高分子ネットワークを統合した新しい機能性ハイドロゲル*1材料「代謝模倣ハイドロゲル」を開発しました。 生体は外界と物質・エネルギーを交換する「開放系」であり、体内では複数の化学反応が連携して進行することで生命活動が維持されています。こうした代謝は、エネルギーを取り出し心拍や呼吸のように自律的な運動を引き起こす「異化」と、光合成のように外部エネルギーを利用して物質を合成する「同化」に大別されます。本研究では、この2つの機能を高分子ハイドロゲルを用いて、人工材料として再現しました。 具体的には、外部刺激なしに周期的な膨潤・収縮を示す「自励振動*2ゲル」と、光エネルギーを化学エネルギーへ変換する「人工光合成*3ゲル」を開発しました。前者は、異化反応を模したもので、化学振動反応(BZ反応)を利用し、化学エネルギーを機械運動へと変換します。後者は、水分解に関わる反応系を高分子ネットワーク内に組み込むことで、光合成のような同化反応で見られる効率的な電子移動を実現しています。 本研究は、高分子ゲルを単なる反応の場ではなく、反応と一体化して機能を発現する材料として位置づけ、「化学反応回路×高分子ネットワーク」という新たな材料設計指針を提示するものです。今後は、自律して動く人工筋肉などのソフトロボティクスや、人工光合成によるエネルギー変換、さらには環境応答型スマート材料などへの応用が期待されます。 本成果は2026年5月5日、英国王立化学会の学術誌「Chemical Communications」に掲載されました。 |
【研究の背景】
生体は外界と隔絶された閉じた系ではなく、物質やエネルギーを外界と交換しながら機能する「開放系」です。このような開放系において、生体内では多数の化学反応が同時かつ協調的に進行し、それによって生命活動が維持されています。こうした一連の反応の体系は「代謝」と呼ばれます。
代謝機能は大きく二つに分類されます。第一に、物質を分解してエネルギーを取り出す異化反応(例:呼吸)、第二に、外部エネルギーを利用して物質を合成・蓄積する同化反応(例:光合成)です。例えば、異化反応ではTCA回路に代表される循環型の反応ネットワークによってエネルギーが生成され、心拍や呼吸といった周期的な生命現象が支えられています。一方、同化反応では、植物の葉緑体において光エネルギーが捕集され、カルビン・ベンソン回路を通じてブドウ糖などの高エネルギー物質へと変換されます。
これらの代謝機能は、単なる分子反応の集合ではなく、それらを取り囲む生体膜や高分子ネットワークといった「柔軟で動的な媒体(ソフトメディエーター)」と一体となって実現されています。
一方、材料科学においても刺激応答性を有する高分子ゲルが広く研究されてきましたが、化学反応回路と高分子ネットワークが一体となって機能を発現する材料設計は、これまで十分に検討されていませんでした。
【本研究の成果】
本研究では、生体の代謝機能に着想を得て、化学反応回路と高分子ネットワークを統合した新しい機能性ハイドロゲル材料を開発しました。具体的には、以下の2種類の材料を実現しています。
① 自励振動ゲル(異化反応の模倣)
本材料は、生体の異化反応に対応し、外部刺激なしに周期的な膨潤・収縮を繰り返す自律振動挙動を示します。これは、BZ(Belousov-Zhabotinsky)反応と呼ばれる化学振動反応を高分子ゲル内部に組み込み、化学エネルギーを力学的運動へと変換することで実現されました。
② 人工光合成ゲル(同化反応の模倣)
本材料は、生体の同化反応に対応し、光エネルギーを化学エネルギーへ変換する機能を有します。水分解反応に関わる複数の機能分子や触媒を高分子ネットワーク内に組み込むことで、電子移動を効率的に促進し、光合成に類似したエネルギー変換を実現しました。
これらの材料は、生体の代謝機能を「反応回路 × 柔軟媒体」という観点から再構成し、人工材料として実装したものです。
【社会的意義・今後の展開】
本研究の意義は、従来の材料設計の枠組みを拡張し、「化学反応回路 × 高分子ネットワーク」を一体化するという新しい設計指針を提示した点にあります。
高分子ゲルは単なる反応の場ではなく、反応と一体化して機能を発現する材料であり、その構造変化(相転移など)を通じて、化学反応や電子移動を能動的に制御・加速できることが示されました。また、分子レベルからマクロスケールに至る階層的な設計が可能であり、複数の機能が相互作用する「創発的機能」を持つ材料としての可能性が示されています。
こうした特性を踏まえ、本研究で開発された「代謝模倣ハイドロゲル」は、以下のような展開が期待されます。
(1)自律駆動型ソフトロボティクス
自励振動ゲルは外部電源なしで動作する人工筋肉やソフトアクチュエータとして利用可能であり、柔軟なロボットへの応用が期待されます
(2)人工光合成によるエネルギー・環境技術
人工光合成ゲルは、水素生成などのエネルギー変換に応用可能であり、カーボンニュートラル技術への貢献が見込まれます。
(3)環境応答型スマート材料
環境に応じて機能を変えるスマート材料として、高機能センサーへの展開が期待されます。
本研究は、材料を受動的な存在から、エネルギー変換・運動・応答を内包した動的システムへと拡張するものであり、次世代材料科学の基盤となる可能性を有します。
今後は、精密重合や自己組織化と組み合わせることで、より高度な機能材料の創製が期待されます。さらに、精密重合や自己組織化技術と組み合わせることで、より高度で進化的な機能を持つ材料の創製が期待されます。また、生体の代謝機能の理解にも新たな視点を提供するものです。

図 「代謝機能」をまねたハイドロゲル材料
【論文情報】
| 掲載誌 | Chemical Communications (The Royal Society of Chemistry) |
| 論文タイトル | Design of metabolism inspired hydrogels driven by emergence of function |
| 著者 | Kosuke Okeyoshi, Ryo Yoshida |
| DOI | 10.1039/d5cc06562c |
| 掲載日 | 2026年5月5日付、オンライン版(オープンアクセス) |
【関連情報】
高分子ネットワークで人工光合成(2024.11.6 プレスリリース)
https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2024/11/06-1.html
精密な高分子設計による能動的電子輸送が終始可能に
-高分子が触手のように電子を授受-(2023.12.14 プレスリリース)
https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2023/12/14-1.html
高分子の"伸び縮み"で「人工光合成」を加速する!
-電子伝達を制御する高分子の相転移(2019.6.12 Academist Journal)
https://academist-cf.com/journal/?p=11128
高分子の相転移を利用した人工光合成に成功
-可視光エネルギーによる高効率な水素生成を達成-(2019.5.15 プレスリリース)
https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2019/05/15-1.html
【用語解説】
水を含んで膨潤した三次元網目構造の総称。天然または合成ポリマーの三次元ネットワークであり、大量の水または生体液を吸収する。特に、高分子ゲルの構造や機能は多種多様で、天然のハイドロゲルの身近な例として、コンニャク、寒天、ゼラチンなどがある。合成のハイドロゲルでは、その高分子主鎖だけでなく多様な架橋構造が開拓されている。
その系自体の特性により系内部で非振動入力が振動に変換されて引き起こされる振動現象のこと。例えば、生体のTCA回路を模したベロウソフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応)と呼ばれる化学振動反応系がある。
光合成を人為的に行う技術のこと。自然界での光合成は、水・二酸化炭素と、太陽光などの光エネルギーから化学エネルギーとして炭水化物などを合成するものであるが、広義の人工光合成には太陽電池を含むことがある。自然界での光合成を完全に模倣することは実現していないが、部分的には技術が確立している。可視光エネルギーによる水の分解もその代表例である。
令和8年5月12日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2026/05/12-1.html電池材料の電極界面ごとの"イオンの流れ"を初めて分離 ―電池材料の性能向上に新たな指針―
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北陸先端科学技術大学院大学 東京理科大学 |
電池材料の電極界面ごとの"イオンの流れ"を初めて分離
―電池材料の性能向上に新たな指針―
ポイント
- 電池材料の電極界面ごとに、イオン(プロトン)の流れを分離・定量する手法を開発
- 酸化物界面と金属・炭素界面の輸送特性を定量化することに初めて成功
- 電池材料の性能向上に新たな設計指針を提示し、燃料電池や水電解などの性能向上に貢献
| 北陸先端科学技術大学院大学 物質化学フロンティア研究領域の阿部雄介大学院生(博士前期課程)(研究当時)、青木健太郎助教、Athchaya SUWANSOONTORN研究員(研究当時)、長尾祐樹教授らは、カナダ・カルガリー大学および東京理科大学 創域理工学部の四反田功准教授らとの共同研究により、電池材料の電極を構成する高分子電解質*1薄膜における「イオン(プロトン)」*2輸送を、界面*3ごとに分離・定量する新たな計測手法を開発しました。電池材料の性能向上に新たな指針を与える成果です。 燃料電池や水電解などの電池材料では、電極と高分子電解質が接する「界面」における「プロトン」の流れが性能を大きく左右します。しかし実際の電極では、酸化物、白金、炭素など複数の界面が混在しており、従来の測定ではそれらの輸送が重なって観測されるため、どの界面がどの程度プロトン輸送に寄与しているのか、プロトン伝導度*4を直接測定することができませんでした。このため、電池材料の性能向上に向けた界面設計の指針が得られないという課題がありました。 そこで本研究では、電極構造(くし形のインターディジテッド電極*5)の設計と低周波領域まで拡張したインピーダンス測定*6を組み合わせることで、これまで分離できなかった界面ごとのプロトン輸送を初めて分離・定量する手法を開発しました。その結果、電池材料の電極における酸化物界面と白金・炭素界面で最大で2倍程度異なるプロトン輸送特性を示すことを明らかにし、それぞれの役割を個別に評価できることを実証しました。本成果により、電極界面ごとのプロトン輸送の律速要因を明確に把握することが可能となり、電池材料の選択や界面設計をより合理的に進めることができるようになります。燃料電池に加え、水電解や二次電池、センサなど、さまざまな電気化学デバイスの性能向上に貢献することが期待されます。 |
【研究の背景】
燃料電池や水電解など、次世代エネルギー技術の高効率化に向けて、電極と電解質が接する「界面」におけるプロトンの流れの理解が重要となっています。特に近年、脱炭素社会の実現に向けて、燃料電池や水電解装置の性能向上への期待が高まっており、その鍵を握る界面設計の高度化が求められています。
燃料電池や水電解では、高分子電解質(アイオノマー)が電極表面を覆い、その界面を通じてプロトンが移動しています。しかし、実際の材料では、白金、炭素など複数の界面が混在しており、従来の測定ではそれらすべての寄与が一つに重なって観測されていました。そのため、どの界面でプロトンがどの程度流れているのかを区別することができず、界面設計の指針が得られないという課題がありました。
このように、界面ごとのプロトン輸送を分けて評価する手法が存在しないことが、電極材料や界面構造の最適設計を進める上で大きなボトルネックとなっていました。
【本研究の成果】
本研究では、電極構造(くし形のインターディジテッド電極)の形状を精密に制御するとともに、低周波まで拡張したインピーダンス測定を組み合わせることで、これまで一つに重なって観測されていたプロトン輸送の成分を分離・定量する新たな手法を開発しました。これにより、電極界面ごとのプロトンの流れを個別に評価することに初めて成功しました。その結果、測定信号に含まれる複数の抵抗成分が、それぞれ異なる界面に由来することを明確にし、
・高周波側の抵抗成分は酸化物(SiO2)界面のプロトン伝導
・低周波側の抵抗成分は白金および炭素界面のプロトン伝導
に対応することを明らかにしました。

| 図1 本研究の概念図と結果の概要。左図は、ナフィオン薄膜中をプロトンが電極界面に沿って移動する様子を示しています。SiO2基板界面(σ1)と、炭素または白金電極界面(σ2)で異なる輸送経路が存在します。従来はσ2を正確に得ることができていませんでした。右図は、電極パッド長(Long / Short)を変えても、それぞれの界面に対応する伝導度(σ1, σ2)がほぼ一致することを示しています。これは、測定された伝導度が電極構造の影響ではなく界面固有の値であり、σ2が高い精度で定量できていることを示します。 |
さらに、電極パッドの長さを変えても同じ伝導度が得られることから、これらの抵抗成分が電極構造ではなく「界面そのもの」の性質に由来することを実証しました。これにより、従来は一つの値としてしか評価できなかったプロトン伝導度を、界面ごとに分けて定量できることを初めて示しました。
本成果は、これまで"混ざって見えていたプロトンの流れ"を界面ごとに分解して捉えることを可能にした点で、電極界面におけるプロトン輸送の理解を大きく前進させるものです。

| 図2 本研究のまとめ。電池内部では、プロトンが複数の「電極界面」を通って移動していますが、従来はそれらが重なって観測されるため、どこが性能のボトルネックか分かりませんでした。本研究では、櫛のような電極構造を用いてプロトンの流れを界面ごとに「仕分け」して測定することに成功しました。その結果、酸化物と金属・炭素の界面でプロトンの進みやすさが最大で2倍程度異なることを明らかにしました。これにより、電池内部の「渋滞箇所」を特定でき、燃料電池や次世代電池の性能向上に向けた設計が可能になります。(本ポンチ絵は、AIにより作成) |
【社会への還元として期待できる内容、今後の展望】
本研究により、電極と高分子電解質が接する界面におけるプロトン輸送を、界面ごとに分離して評価できる手法が確立されました。これにより、どの界面がイオン輸送のボトルネックとなっているのかを明確に特定できるようになり、電極材料の選択や界面構造の最適化を、従来よりも科学的根拠に基づいて設計することが可能となります。特に、燃料電池や水電解装置の開発においては、エネルギー変換効率の向上やコスト低減が重要な課題であり、本手法はその設計指針を与える基盤技術として、材料開発やデバイス設計に直接的に貢献することが期待されます。また、本手法は、燃料電池に限らず、水電解、二次電池、センサなど、電極界面でのイオン輸送が重要となるさまざまな電気化学デバイスに適用可能であり、それらの性能向上に貢献すると考えられます。
今後は、実際の複雑な電極構造への展開や、界面構造とイオン輸送の関係の解明を進め、より高効率で高機能なエネルギー・デバイスの実現を目指します。
本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業CREST(JPMJCR21B3)、日本学術振興会(JSPS) 科研費 新学術研究領域「ハイドロジェノミクス」(JP21H00020)、公益財団法人 村田学術振興・教育財団 研究助成による財政的支援を受けて実施されました。
【論文情報】
| 掲載誌 | ACS Applied Materials & Interfaces |
| 論文タイトル | Decoupling Interfacial Proton Conductivity in Ionomer Thin Films on Pt and Carbon Electrodes |
| 著者 | Yusuke Abe, Kentaro Aoki, Athchaya Suwansoontorn, Kunal Karan, Isao Shitanda, Yuki Nagao* |
| 掲載日 | 2026年5月1日 |
| DOI | 10.1021/acsami.6c04425 |
【用語説明】
イオンを運ぶ機能を持つ高分子材料です。燃料電池などでは、プロトン*2を選択的に輸送する役割を担います。本研究では代表的な高分子電解質であるナフィオンを使用しています。ナフィオンは、プロトンを効率よく輸送できるため、燃料電池などで広く利用されています。
水素原子が電子を失った粒子(H+)で、電気を運ぶ役割を持つイオンです。燃料電池や水電解などは、このプロトンを電子と別々に流すことで動きます。
異なる材料が接している境界のことです。本研究では、ナフィオンとSiO2(酸化物)、白金、炭素との接触部分を指します。
プロトンがどれだけ流れやすいかを表す指標です。値が大きいほど、プロトンが移動しやすいことを意味します。
櫛(くし)の歯のように電極が交互に並んだ構造を持つ電極です。電極間を横方向に流れるイオンの動きを測定するのに適しています。
交流電圧を加えて材料の応答を調べる測定手法で、イオンの動きや電気的な抵抗を周波数ごとに解析することができます。
令和8年5月11日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2026/05/11-1.html多剤耐性がんを克服する新たなナノ粒子薬物送達システムの開発に成功 ―アミノ酸由来のナノ粒子による逐次的薬物放出と光熱療法の融合ー
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国立大学法人東北大学 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 |
多剤耐性がんを克服する新たなナノ粒子薬物送達システムの開発に成功
―アミノ酸由来のナノ粒子による逐次的薬物放出と光熱療法の融合―
【発表のポイント】
- アミノ酸を原料とした超微小粒子(ナノ粒子(注1))を独自の製法で作製し、抗がん剤をより多く効率よく詰め込むことに成功しました。
- 粒子の表面加工により、がん細胞が抗がん剤を細胞の外へ追い出す前に、その「排出ポンプ」の働きをあらかじめ止めてから抗がん剤を届ける仕組みを実現しました。
- 薬による治療とレーザー光を使った熱治療を組み合わせることで、治療が難しい多剤耐性がんのマウス実験において、40日間すべてのマウスが生存するという顕著な効果を達成しました。
- 開発したナノ粒子は正常な組織への毒性がなく、がん細胞を狙い撃ちにする機能も確認されました。
【概要】
| がん細胞が、複数の抗がん剤に対して同時に抵抗性を持つようになる現象「多剤耐性」は、がんに対する化学療法において大きな課題となっています。 東北大学 多元物質科学研究所の都英次郎教授(北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 客員教授)らの研究グループは、多剤耐性(注2)がんの治療に向けた革新的なナノ粒子薬物送達システムの開発に成功しました(図1)。本研究グループは、アミノ酸を原料とした超微小粒子(ナノ粒子)を独自の製法で作製し、その表面をイカやタコの墨に含まれる色素に似た物質(ポリドーパミン(注3))で層状にコーティングしました。この加工により、多剤耐性がん細胞が抗がん剤を排出する前に細胞内に蓄積させることが可能となりました。さらに、腫瘍部位を局所的に加熱する光熱療法との組み合わせにより、マウス実験で治療開始からわずか7日で腫瘍が完全に消失し、40日間すべてのマウスが副作用なく生存しました。 本成果は多剤耐性がんに対する化学療法と光熱療法を融合した新しい治療戦略として、高い臨床応用可能性を持ち、今後、様々な種類の多剤耐性腫瘍への応用拡大が期待されます。 本研究成果は、薬物送達分野の国際的権威ある学術誌「Journal of Controlled Release」に、2026年5月6日付けで掲載されました。 なお、本研究はフランス国立科学研究センター(CNRS)ストラスブール大学のAlberto Bianco博士、Cécilia Ménard-Moyon博士らの研究グループとの共同研究によるものです。 |
【詳細な説明】
研究の背景
がん化学療法における最大の障壁の一つが多剤耐性(MDR)の発現です。MDRを獲得したがん細胞は、細胞膜上にP糖タンパク質(P-gp)(注4)と呼ばれる薬物排出ポンプを過剰発現させ、投与された抗がん剤を細胞外へ積極的に排出してしまいます。その結果、薬剤の細胞内濃度が著しく低下し、治療効果が大幅に損なわれます。この問題を解決するため、P-gp阻害剤と抗がん剤を同時に投与する手法が検討されてきましたが、両薬剤が同時に放出されると、P-gpの阻害が完了する前に抗がん剤が排出されてしまうという課題がありました。
今回の取り組み
本研究グループは、チロシンおよびトリプトファンのアミノ酸誘導体を自己集合・紫外線架橋させたナノ粒子を出発材料として、独自の自己鋳型エッチング法によって多孔質アミノ酸ナノ粒子(CPP)を作製しました。この多孔質構造により、抗がん剤ドキソルビシン(Dox)(注5)を従来の非多孔質ナノ粒子(積載効率~15%、封入効率~57%)と比べて大幅に高効率で担持することが可能となりました。
次に、ナノ粒子表面にポリドーパミン(PDA)を層ごとに積層コーティングし、さらにP-gp阻害剤であるキニジン(注6)をpH感受性のイミン結合を介して表面に結合させました。この設計により、以下の3つの革新的な機能が実現されました。
1つは、逐次的薬物放出(注7)です。酸性・グルタチオン(GSH)豊富な腫瘍細胞内環境に応答して、キニジンがDoxより先に放出されます。PDAコーティング層数を3層とすることで、キニジンがP-gpを阻害した後にDoxが放出される最適な逐次放出プロファイルを実現しました。
2つ目は、光熱療法(PTT)(注8)です。PDAコーティングは近赤外線(808 nm)を吸収して熱に変換する優れた光熱変換能を示し、腫瘍部位における温度を51℃まで上昇させることが確認されました。
3つ目は、腫瘍ターゲティングです。PEGリンカーを介して表面に結合させた葉酸(FA)(注9)が、多くの腫瘍細胞で過剰発現している葉酸受容体を標的とし、ナノ粒子の腫瘍への選択的集積を促進しました。
多剤耐性EMT-6/AR1細胞を用いたin vitro実験において、本ナノ粒子(FA/C-Dox@PDA-Q)とレーザー照射を組み合わせた治療により、細胞生存率が5%未満にまで低下することが確認されました。これは化学療法単独やPTT単独の効果をはるかに超えるものです。
多剤耐性EMT-6/AR1腫瘍を移植したマウスモデルを用いたin vivo実験では、FA/C-Dox@PDA-Q+レーザー照射群において、治療開始7日後に腫瘍の完全消退が観察され、40日間の観察期間中に100%の生存率が達成されました(図2)。一方、薬剤を含まないナノ粒子(PTT単独)の群では一時的な腫瘍消退後に再発が認められ(40日生存率20%)、その他の対照群はすべて生存率0%でした。血液検査および体重モニタリングの結果から、本ナノ粒子の全身毒性がないことも確認されました。
今後の展開
本研究で開発したナノ粒子プラットフォームは、多剤耐性がんに対する化学療法と光熱療法を融合した新しい治療戦略として、高い臨床応用可能性を持ちます。今後は、様々な種類の多剤耐性腫瘍への応用拡大や、さらなる安全性・有効性の検討を進めていく予定です。

図1. 本研究の概念

| 図2. マウスを用いた抗腫瘍効果の検証 (a) 腫瘍の大きさの変化(治療開始からの日数)4種類の条件でマウスに投与し、腫瘍の大きさを継続的に観察しました。機能性ナノ粒子(FA/C-Dox@PDA-Q)と近赤外線レーザー照射を組み合わせた群では、わずか7日間で腫瘍が完全に消失しました。一方、薬剤を含まないナノ粒子+レーザー照射の群では一時的な腫瘍消失の後に再増殖が認められ、それ以外の対照群では腫瘍の抑制効果はほとんど見られませんでした。▲印はナノ粒子の投与日、↑印はレーザー照射日を示します。 (b) 生存率(治療開始から40日間)機能性ナノ粒子(FA/C-Dox@PDA-Q)+レーザー照射を受けたすべてのマウスが、観察期間の40日間を通じて生存しました(生存率100%)。一方、他の治療条件のマウスはいずれも40日以内に全例死亡しており、本治療法の顕著な生存延長効果が示されました。 |
【謝辞】
本研究は、フランス国立科学研究センター(CNRS)、フランス国立研究機構(ANR)LabExプロジェクト(ANR-10-LABX-0026_CSC)、Jean-Marie Lehn財団、JSPS科研費 基盤研究(A)(JP23H00551)、挑戦的研究(開拓)(JP22K18440、JP25K21827)、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(JPMJTR22U1)、JST共創の場形成支援プログラムJPMJSF2318の支援を受けて実施されました。
【用語説明】
【論文情報】
| タイトル | Multifunctional amino acid-based nanoparticles for sequential drug delivery to overcome multidrug resistant cancer |
| 著者 | Tengfei Wang, Nina Sang, Cécilia Ménard-Moyon,* Eijiro Miyako,* Alberto Bianco* *責任著者:東北大学多元物質科学研究所 教授 都英次郎 フランス国立科学研究センター(CNRS)ストラスブール大学 Alberto Bianco博士、Cécilia Ménard-Moyon博士 |
| 掲載誌 | Journal of Controlled Release |
| DOI | 10.1016/j.jconrel.2026.114954 |
| URL | https://doi.org/10.1016/j.jconrel.2026.114954 |
令和8年5月8日
出典:JAIST プレスリリース https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2026/05/08-1.html日本・マレーシア合同ミニシンポジウムを開催しました
4月14日(火)、マレーシアのパハン大学(UMPSA)において「日本・マレーシア合同ミニシンポジウム」を開催しました。
本シンポジウムは、科学技術振興機構(JST)の日ASEAN科学技術・イノベーション協働連携事業「Networked Exchange, United Strength for Stronger Partnerships between Japan and ASEAN(NEXUS)」の若手人材交流プログラム(Y-tec)の一環として実施されたものです。物質化学フロンティア研究領域の長尾祐樹教授が実施主担当者となり、日本とASEAN諸国の若手研究者が連携し、エネルギー変換・貯蔵分野を中心に、国際共同研究の推進と次世代研究人材の育成を目的としています。
当日は、マレーシアのUniversiti Malaysia Pahang Al-Sultan Abdullah(UMPSA)を中心に、Universiti Sains Malaysia(USM)、Universiti Teknologi Malaysia(UTM)、Universiti Kebangsaan Malaysia(UKM)、Malaysia-Japan International Institute of Technology(MJIIT)から、多くの研究者や学生が参加しました。
シンポジウムでは、まず長尾教授が本プロジェクトの目標や交流の意義について説明し、続いて本学の青木健太郎助教、松見紀佳教授、西村俊准教授、谷池俊明教授が最新の研究成果について講演しました。さらに、マレーシア側からも6名の研究者が登壇し、燃料電池や蓄電池、スーパーキャパシタ、水電解に加え、バイオマス変換やCO2変換、マテリアルインフォマティクスなど、持続可能な社会の実現に資する幅広いテーマについて活発な議論が行われました。
本学からは、博士前期課程の学生4名(郡司哲海、瀬川諒太、山中博矢、蓮沼孝明)も参加し、研究発表を行うとともに、現地学生らとの意見交換を通じて、今後の連携の可能性を深めました。学生同士の交流も活発に行われ、次週から始まるNEXUSメンバーの本学滞在に向けて、研究・生活両面でのサポート体制の構築が進みました。
また、ペカンキャンパスにおける研究施設の見学も実施され、自動車関連のパワーエレクトロニクスや音響分野などの研究環境について理解を深めました。
本シンポジウムは、UMPSAのAhmad Salihin Bin Samsudin准教授をはじめ、多くの関係機関の協力により円滑に実施されました。本取組みを通じて、日本・マレーシア間の研究ネットワークのさらなる強化と、エネルギー分野における共同研究および国際共著論文の発展が期待されます。今後も本学は、NEXUS Y-tecの枠組みを通じて国際共同研究と人材交流を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
*NEXUS Y-tecの詳細はJSTホームページをご覧ください。

日・マレーシア合同ミニシンポジウムの参加者集合写真
令和8年4月23日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2026/04/23-1.html物質化学フロンティア研究領域の長尾教授の論文がChemElectroChem誌「Top Cited Article 2025」に選定
物質化学フロンティア研究領域の長尾祐樹教授の論文が、Wiley社の学術誌ChemElectroChemにおいて「Top Cited Article 2025」に選定されました。本表彰は、2024年1月1日から12月31日までに掲載された論文の中で、特に多く引用された優れた研究成果に与えられるものです。
本論文は、プロトン伝導性高分子が燃料電池、水電解、二次電池、アクチュエーター、センサーなどの次世代エネルギーデバイスにおいて重要な役割を担うことを示し、その設計指針と応用可能性を体系的に整理したものです。本成果は、エネルギー変換・貯蔵分野における最近の材料設計の指針を提示するものとして高く評価されました。
■論文情報
掲載誌:ChemElectroChem
タイトル:Proton-Conducting Polymers: Key to Next-Generation Fuel Cells, Electrolyzers, Batteries, Actuators, and Sensors
著者:Yuki Nagao
掲載年:2024年3月4日
DOI:10.1002/celc.202300846

令和8年4月6日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2026/04/06-1.html本学同窓会が令和7年度同窓会総会・講演会を開催
3月22日(日)、東京サテライトにおいて、同窓会主催(本学後援)による同窓会総会・講演会が開催されました。
橋本昌嗣同窓会長の開会挨拶で幕を開け、この一年の活動を振り返るとともに、本学修了生の活躍ぶりが紹介されました。
続いて、寺野学長、永井理事(研究振興、社会連携担当)・副学長、飯田理事(学生、教育連携担当)・副学長が登壇し、大学の近況紹介を行いました。Matching HUBやTech Startup HOKURIKU(TeSH)をはじめとする産学官連携活動、研究力強化に向けた学内組織改革、産業界で活躍しうる博士人材の育成等、本学の重点取組について説明があり、また修了生による日頃の支援に対し感謝の意が述べられました。
引き続き行われた講演会では、3名の修了生から、在学当時の思い出や現在の仕事に活きている学びを交えつつ講演があり、会場は大いに盛り上がりました。
当日は、オンライン参加も含め、修了生と本学教職員合わせて約70名が参加し、世代や専門分野を超えて親睦を深めました。
○情報科学修了生の講演
「IOWNで切り拓く光技術による量子情報科学の未来」
高杉 耕一 氏(NTT株式会社 未来ねっと研究所 主席研究員)
(1997年3月 情報科学研究科 博士前期課程修了、國藤研究室)
○マテリアルサイエンス/材料科学修了生の講演
「知的たくましさと体験の重要性:インダストリとアカデミアの狭間で」
和田 透 氏(北陸先端科学技術大学院大学 助教)
(2010年3月 マテリアルサイエンス研究科 博士後期課程修了、寺野研究室)
○知識科学修了生の講演
「JAISTでの知識創造研究を活かした現在の研究・教育について」
吉永 崇史 氏(横浜市立大学 国際マネジメント研究科 教授)
(2007年9月 知識科学研究科 博士後期課程修了、遠山研究室)

橋本同窓会長による開会挨拶

寺野学長による大学の近況紹介

修了生による講演会の様子
| ~修了生の皆さまへ~ 「同窓会システム」の登録情報の更新をお願いします。 本学及び同窓会からの連絡は、同窓会システムに登録されている「転送先メールアドレス」にお送りしますので、 常に最新の情報に更新いただきますようお願いいたします。 登録方法の詳細は、こちらからご覧ください。 https://www.jaist.ac.jp/careersupport/graduates/ |
令和8年3月31日
出典:JAIST お知らせ https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/info/2026/03/31-1.html学生の加藤さんがCVG中部2025において大賞を受賞
学生の加藤裕介さん(博士後期課程3年、物質化学フロンティア研究領域、松村研究室)が第23回キャンパスベンチャーグランプリ中部(CVG中部2025)において大賞を受賞しました。
キャンパスベンチャーグランプリ(CVG)は、国内外で最も歴史ある表彰事業の一つであり、新鮮な発想、ユニークなアイデア、独創的な技術、情熱あふれる若者の挑戦に期待し、学生によるビジネスプランを競い合う場として設けられました。CVGへの出場をきっかけに活躍している起業家も多く、"学生起業家の登竜門"として広く知られています。
CVGは全国8地域で大会が開催され、各地域大会を勝ち抜いた学生が全国大会に進出します。全国大会では、「経済産業大臣賞」や「文部科学大臣賞」といった栄誉を目指し、ファイナリストたちが競い合います。
※参考:CVG
■受賞年月日
令和7年12月9日
■プラン名
豚凍結精液の販売ビジネス
■研究者、著者
加藤裕介
■受賞対象となった研究の内容
養豚事業者向けに、豚の精子を凍結する技術を開発・提供する事業を提案した。まずは豚精子用の凍結保護剤販売ビジネスとして開始し、その後凍結精液を販売するビジネスへと移行する。育種改良に携わるブリーダー・ブランド豚を扱う会社へのサービス、海外展開の可能性など、多様なニーズの存在をアピールした。
■受賞にあたって一言
このたびは大賞を頂き、大変光栄に存じます。本事業の共同研究者であり、指導教員である松村和明教授に、この場を借りて心より御礼申し上げます。また、本事業における研究開発およびビジネス可能性の評価には、TeSH GAPファンドプログラムよりご支援をいただいております。内田史彦特任教授をはじめTeSHプログラムに携わられている皆様と、日頃より多くのご助言をいただいている北陸RDXの水野惠介様に、深く感謝申し上げます。


令和8年3月18日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2026/03/18-1.html物質化学フロンティア研究領域の都教授がTeSH革新賞を受賞
物質化学フロンティア研究領域の都英次郎教授率いるチーム「AUN」が、Tech Startup HOKURIKU(TeSH)の令和7年度「革新賞」を受賞しました。
TeSHは、北陸地域発の革新的な技術シーズの事業化およびスタートアップ創出を支援するプラットフォームであり、産学官連携のもとで次世代のイノベーション創出を推進しています。革新賞は、その中でも特に技術的優位性や社会的インパクトが期待されるプロジェクトに対して授与されるものです。
チーム「AUN」は、優れた技術的独創性および社会実装の可能性が評価され、今回の授賞に至りました。
※参考:TeSH
■受賞年月日
令和8年3月10日
■研究テーマ
超越がん細菌療法
■チーム「AUN」(代表メンバー)
研究代表者: 北陸先端科学技術大学院大学 物質化学フロンティア研究領域 教授 都 英次郎
事業化推進機関: 株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ シニアアソシエイト 鈴木 利洋
QBキャピタル合同会社 シニアアソシエイト 具島 三佳
研究機関担当者: 北陸先端科学技術大学院大学 未来創造イノベーション推進本部 特任教授 永井 明彦
■受賞対象となった研究の内容
本研究では、腫瘍内に自然共存する2種の細菌を組み合わせた天然細菌コンソーシアム「AUN」を用いた、遺伝子改変を必要としない革新的ながん治療法を開発する。AUNは、Proteus mirabilis(A-gyo)とRhodopseudomonas palustris(UN-gyo)から構成され、両者が代謝的・構造的に補完しあうことで、腫瘍微小環境において選択的に増殖し、強力な抗腫瘍効果を発揮する。
■受賞にあたって一言
本受賞を契機として、お困りの患者様に一早くAUN製剤をお届けすべく、今後さらに研究開発および事業化の取り組みを加速し、社会課題の解決と新たな価値創造に貢献してまいります。
令和8年3月16日
出典:JAIST 受賞https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/award/2026/03/16-2.html




