金沢の21世紀美術館で12月10日から12月15日までの6日間,「しかけ絵本の世界展」が開催されるとのこと.
以前 Computational Complexity of a Pop-up book という論文を書いた身としては,
見逃せません.ちょうど代休が取れたので早速行ってきました.なかなか見応えのある展示会でした.
係の人にいろいろと楽しい話も聞けて,最後の売店で大散財して,大満足.
いろいろと良い刺激を受けました.
Erik D. Demaine, Yoshio Okamoto, Ryuhei Uehara and Yushi Uno:
Computational complexity and an integer programming model of Shakashaka,
The 25th Canadian Conference on Computational Geometry (CCCG 2013), 2013/08
これは「しゃかしゃか」というペンシルパズルの計算量を示して,さらにソルバーで解いちゃうという話です.
一方では「難しい」といいながら,他方では「でも解ける」といってます.なんだか矛盾っぽくて面白い.
Erik D. Demaine, Martin Demaine and Ryuhei Uehara:
Zipper Unfoldability of Domes and Prismoids,
The 25th Canadian Conference on Computational Geometry (CCCG 2013), 2013/08
これはジッパーだけで展開できる立体や,ジッパーだけでは絶対に展開できない立体などをいくつか取り上げて考察しています.
要するにカットする線が一本だけで枝わかれできないという条件のもとでの展開を考えてます.
個人的には「ハミルトン路はたくさんあるんだけど,どこで展開しても必ず重なってしまう」という性質をもつ一連の立体を
示したところがお気に入り.
Extra Piece:
やや郊外の Chaptersという本屋の前に,新しく Mastermind という大きな玩具店ができていたので,覗いてみたところ,
なかなかの品揃え.すばらしい.ここで Extra Pieceという,「あと一つ詰める」というタイプのパズルのシリーズを発見.
レベルは1〜4.レベル1は1種類で簡単で,見ただけでわかったのでパス.レベル4も1種類で,これは品切れ.残念.
レベル2とレベル3は2種類ずつあったので,これら4つを購入.まだやってないけど,難しいのかな?
メタル製フォーチュンクッキー:
カナダのLondonにあるUniversity of Western Ontarioのブックストアで,金属性のフォーチュンクッキーを発見,購入.
なんだかメタリックな感じにぐっときたけれど,どういう状況で使ったらいいのか,イマイチわからない… :-)
クッキーの中にいれる札も,すでに印刷されたものもあれば,自分で書けるものもある.
何度も使えるってところがウリなのか何なのか…??
Folding Paper:
Meher McArthurさんと Robert J. Langさんの共著.Langさんが関わっているだけあって,
内容はかなりしっかりしています.現役の折り紙アーティストたちの作品の写真や,アーティストたちの紹介など.
とても美しい本です.
Paper Craft Around the World:
世界のさまざまなペーパークラフトをイラストと説明で紹介した本.水引とかを見るとちょっと「?」なところがあるので,
内容的には怪しい部分もあるけれど,例えばWoven HeartはDenmarkのものになってたり,
他にもイランとかエクアドルとかガテマラとか,まず知ることのできなさそうな国のペーパークラフトが載ってるので,
調べるときのとっかかりとしては役立つかもしれません.
Every trick in the book:
バーゲン棚で偶然発見.なんと700ページ以上に渡って,手品・ジャグリング・読心術などの怪しいトリックのやり方が載ってます.
胡散臭い匂いがプンプンして,楽しい本.これで13ドルなら,とってもお買い得!持ち帰るのが重いケド….
Zachary Abel, Erik D. Demaine, Martin L. Demaine, Takashi Horiyama, and Ryuhei Uehara:
Computational Complexity of Piano-Hinged Dissections,
IPSJ SIG Technical Report, 2013-AL-144-6, pp. 1-6, 2013/5/17-18.
日本折紙学会にて:
6OSMEこと6th Origami Science Math and Educationという折り紙の国際会議の打ち合わせ.
これは秘密会議じゃなくて,幅広く広報した方がいいのだけど,まだオフィシャルなアナウンスは出ていないので,詳細は略.
OrigamiUSAのイベントページや
Robert LangさんのOSMEのページとかに少し情報が出てます.2014年の夏に東京で開催されます.
酔った勢いで日本折紙学会の最新の案内をたくさんもらってきました.北陸で宣伝に励むことにします.
ミュージアムショップ:
ロンドンの主な博物館は,すべて入場無料です.これはすばらしいことだと思います.
ミュージアムショップが,また魅力的なんだよなぁ.大英博物館にはロゼッタストーンの本物があるのも,
私にとってはポイントが高い.大英博物館では,ロゼッタストーンのジグソーパズルが売ってます.
800ピースくらいだったかな?私は以前買って作ったので,今回は買わず.
当然ながらぴったり合うフレームがないのが残念です.今回は
The National Galleryの
ミュージアムショップで以下の2点.
The Ambassadors:
だまし絵で有名なこの絵の本物が,
The National Galleryにありました.
せっかくなので本物をじっくりと堪能させてもらいました.意外と大きかったです.資料によると207cm×209.5cmだとか.
記念に絵はがきと,大判のプリントを購入.
Puzzport:
一見するとイギリスのパスポートですが,よく見るとタイトルがPUZZPORTになってます.
そして中身を見ると,なんとパズルの小冊子になってます.これはすばらしい.
家族がロンドンのThe National Galleryの
ミュージアムショップで発見してくれました.日本土産にいくつか購入.関西方面のあの人たちが喜んでくれるかなぁ.
謎のボードゲーム Las Torres De La Alhambra:
これはアルハンブラ宮殿のミュージアムショップで売っていたボードゲームです.
私はボードゲームは今のところ研究の対象外なので,購入は見送りました.店の人の説明によると,
アルハンブラ宮殿の建物を模した,チェスみたいな戦略型のボードゲームだそうです.
別に「キリスト教軍」対「イスラム教軍」みたいな構図になっているわけではないと思うとのこと.