新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会
 北陸観光研究ネットワークでは、コロナウイルス感染収束後の観光のあり方、政策、回復策、新しいスタイルの観光を議論する談話会をオンラインで開催しています。

7月11日の13:30~16:30(予定)で、今まで議論を重ねてきた「新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会」の総合討論会を開きます。この総合討論は、今までの談話会の参加の有無に関係なく、参加できます。下記のご案内をご覧下さい。
 北陸観光研究ネットワークでは、コロナウイルス感染拡大収束後の観光のあり方や姿を考えるための談話会を開催しています。この談話会はメンバーであればどなたでも参加できます。またどの回でも(はじめての参加でも)関心があれば参加していただけます。

 オンライン講義や会議でお疲れとは思いますが、しばしの間、「対応」の慌ただしさで忘れかけていた、アカデミックな議論や思考を取りもどしてみませんか。観光の本来の意味や考え方を問い直すにはよい機会です。

 【開催経過】
開催日 テーマ 解題者 記録者 参加者数
1 2020年
5月2日
移動の自由と家族、社会制度 中子富貴子先生 (公立小松大学) 川澄厚志先生(金沢大) 15
2 2020年
5月9日
デジタル時代の文化・観光の価値を考える ~ヴァーチャルとリアルの相互補完の可能性~ 
  (ゲスト:塩瀬隆之准教授(京都大学博物館)
朝倉由希さん (文化庁地域文化創生本部研究官) 沢田史子先生(北陸学院大学) 15
3 2020年
5月16日
コロナウイルスの感染拡大と宿泊業の今後
  (ゲスト:多田健多郎さん、
       和倉温泉多田屋代表取締役)
敷田麻実(JAIST)・川澄厚志先生 野口将輝先生(金沢星稜大学) 17
4 2020年
5月23日
(コロナ禍が顕在化させた)
        『移動しない観光』の可能性
鈴木晃志郎先生(富山大学) 朝倉由希さん(文化庁研究官) 15
5 2020年
5月30日
COVID-19以後のツーリズム・モビリティの可能性―「リスク」から「歓待」のモビリティへ―
 (ゲスト:遠藤英樹先生、立命館大学 文学部 教授)
遠藤英樹先生(立命館大学 文学部 教授) 中子富貴子先生 (公立小松大学) 22
6 2020年
6月7日
コロナウイルスと新しい観光への期待
  (ゲスト:森田由樹子さんエコロの森代表 )
敷田麻実(JAIST) 赤穂雄磨(JAIST) 21
7 6月13日
10:00-
監視社会と観光 斉藤先生
(金沢星陵大学)
捧先生(金沢星稜大学)   18
 8 6月20日
10:00- 
コロナ後の観光と地域経済:資本主義とポスト資本主義の狭間で  佐無田先生
(金沢大学)
田原先生
(明星大学)
 21
 9  6月27日
10:00-
野火的な着地型観光の近未来:社会変動の中での地域観光の構造変化
ゲスト(矢部佳宏さん:西会津国際芸術村ディレクター)
川澄厚志先生
(金沢大)
 池田千恵子先生(大阪成蹊大学)  
10  7月11日13:30-
16:30

新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会(総合討論)

 7月11日の13:30~16:30(予定)で、今まで9回の議論を重ねてきた「新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会」の総合討論会を開きます。この総合討論は、今までの談話会の参加の有無に関係なく、参加できます。
 当日は、観光庁、北信越運輸局、県庁や市町村担当者も参加予定です。北陸地域を越えて議論を深めたいと思います。
 基本的な報告や問題提起は、北陸の観光研究者が行いますが、参加者は北海道、高知、関西など全国です。また研究者だけではなく、研究者と実務家、行政担当者、マスコミ関係者が議論する総合討論の場です。
 観光研究者が枠組みを提示し、それを多様な参加者が議論する新しいスタイルの、いわば「市」のような場です。どうぞふるってご参加ください。
 なお、定員の上限50名になりましたら、参加の締め切りとします。 
 
           
    新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会(総合討論)の内容(Ver.02)


                    呼びかけ人代表 北陸先端科学技術大学院大学 敷田麻実
【総合討論会の設定】
  当日のスケジュール
  13:30 開会と主旨説明
  14:00 分科会の開始
  15:20 分科会終了
  15:30 分科会報告(各5分と質疑)
  16:20 全体のまとめ
  16:30 終了予定

 6つの分科会のどれかに参加して頂き、各分科会で解題者による話題提供の後、今までの議論をふり返った上でさらに議論します。結果は、各分科会からまとめて報告し、最後に全体議論をします。なお途中で分科会を移ることも可能です。詳しい内容の説明はこちらです

 以下が分科会のテーマ(予定)です。各分科会の主旨は後述します。
 1_文化と観光のせめぎあい:アフターコロナ時代の観光文化の再構築
 2_自由な観光と監視のはざまで:非日常行動の監視と観光
 3_経済システムの揺らぎと観光:観光システムの再構築の姿
 4_モビリティ(移動)と観光の変容:移動なき観光の可能性
 5_コロナ禍以後の観光 :「一般生活者・観光者」の民俗的視点から
 6_観光地のレジリエンス再構築:リスク対応のためのガバナンス

【お申し込み】
 参加ご希望の場合には、このwebサイトのメールアドレス(敷田)までメールして下さい。
 詳しくは資料(ファイル)をご覧下さい。なお解題者などご担当は変更になることがあります。

 申し込みしめ切りは7月10日24時です。


【背景と経過】
 1月から始まり急激に感染が広がって、社会的、経済的変動をもたらした新型コロナウイルスですが、ようやく収束の兆しも見えています。まだ余波の影響も懸念されていますが、一方で回復や社会の対応も進んできました。
 コロナウイルス感染拡大の影響を受けたのは、観光活動と観光業です。世界のGDPの10%以上を占めるとも言われる観光消費は、大きく落ち込みました。また外出や移動に厳しい制限がかかり、集まって交流することも「三密回避」で規制されています。この2つの要素を持つ「観光」は、ことさら甚大な影響を受けました。
 この様な状況の中で,観光研究者は何をすればよいのでしょうか。短期的な影響予測や対策提案は、根拠に基づく議論をしてきた研究者には似合いません。むしろ、中長期的な観光の変動を、それぞれの専門分野の英知や知性の蓄積から議論できればよいのではないでしょうか。
 そのため、「北陸観光研究ネットワーク」では、5月2日から「新型コロナウイルス収束後の「移動と交流」を考える談話会 」を毎週末、9回にわたって開催してきました。これは、北陸地域の観光研究者が、コロナウイルス感染収束後に観光がどのように変化するか,またこれまでの観光は社会にとってどんな役割や存在であったのか、などのコロナウイルス感染拡大を体験した今、社会変動の中での観光のこれからやこれまでを議論します。

【発起人】(あいうえお順、敬称略)
赤穗 雄磨 (北陸先端科学技術大学院大学)
朝倉 由希 (文化庁地域文化創生本部)
井出 明 (金沢大学)
江川 誠一 (福井県立大学)
川澄 厚志 (金沢星稜大学)
小平 達夫 (富山短期大学)
齋藤 千恵 (金沢星稜大学)
沢田 史子 (北陸学院大学)
敷田 麻実 (北陸先端科学技術大学院大学)
中子 富貴子 (公立小松大学)
信川 景子 (金沢星稜大学)
東野 善男 (富山短期大学)

【この談話会の目的】
 コロナウイルスの感染拡大で大きく変化した研究活動や大学教育ですが、私たちの専門、や「共通のテーマ」である観光も大きく影響を受けています。特に観光は、現在制限されている「移動」と「交流」を大きな要素として発展してきたため影響は甚大です。しかし、対策に右往左往する中では、将来が見えてきません。
 そこで、コロナウイルス収束後の新たな観光の構造や課題について意見交換し、意見交換と議論で、改めて第三者視点も含めた観光の未来、新しいレジーム(枠組み、体制)を考えたいと思います。ただし、性急に答えを求めるのではなく、多様な議論ができることが目的です。

【参加ルール】
(1)この談話会での発言は自由な発想に基づくものであり、発言で個人や所属団体の責任を問うことはない
(2)この談話会での発言を本人に確認せずに他のメディアに引用や転載してはならない
(3)この談話会での発言の(記録)著作権は、共同著作権として処理する
(4)根拠のない専門的発言はそのことを明示して行う(専門家の発言と理解されるため)
(5)必要に応じ、Webなどで談話会の開催については告知するが、記録などの情報の公開は発言者の同意を必要とする