おすすめ論文
ここでは敷田麻実の進めてきた研究から、面白そうなものを紹介しています
掲載日付 | 内容 |
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2022年03月25日 | 地域再生におけるよそ者の分類と変容に関する研究でモデルを提案 |
2021年07月21日 | 観光分野のリカレント教育における産学連携の可能性と課題 |
2021年03月24日 | 不要不急とされる観光の脱成長 |
2021年03月24日 | 新しい観光まちづくりへの期待と観光地経営 |
2016年03月25日 | 地域資源の戦略的活用における文化の役割と知識マネジメント |
2012年04月15日 | 中間システムの役割を持つ地域プラットフォームの必要性とその構造分析 |
2010年12月26日 | 専門家の新しい働き方とは? 創造的な働き方としてのハーフシフトの提案 |
2010年11月18日 | 専門家論文第二弾! 有限責任の専門家って?ありえる? |
2009年08月30日 | よそ者論文2005を改訂?しました よそ者論を知れば怖くない |
2008年12月20日 | エコツーリズムの理念と仕組みって何だろう |
「よそ者」って本当に必要なの?地域づくりやまちづくりでの疑問を解決 | |
わがままな専門家が多いと感じていませんか?でも彼らをうまく使うことが必要 | |
知識共有すれば怖くない? 知識創造と学習への参加の関係とは | |
大学の研究室やゼミの運営ってどんな戦略でやればいいの? |
地域再生に関わるよそ者の特性を分析し、分類を試みた研究
敷田麻実(2022)「地域再生におけるよそ者の分類と変容に関する研究―資源所有とサービス創出によるモデルの提案―」,『日本地域政策研究』,(28),pp. 66-75.
2009年の論文論「よそ者と地域づくりにおけるその役割にかんする研究 」を補強する新たな発想です。
移動者が観光客や移住者、移民として空間を移動し、移動先の社会に滞在や定住すると、受け入れるホスト社会からは一般に「よそ者」と呼ばれる。地域や組織に外部から入って来るよそ者は、自らの地域や組織とは性質が異なる文化や特性を持つ「異質な他者」であり、一方で興味を示しつつ、多くは理解できない相手として畏れられてきた。
しかし、内部者とどのような差異があり、何がそれを決定するか、どのような条件でよそ者効果が発揮されるかが分析できていない。また観光客から移住者まで、多様なよそ者を区別せずに地域再生への貢献を一般化する例も多い。
そこで本研究では、これまで一括りにされることが多かったよそ者を、地域資源の所有と管理、そして商品やサービスの創出と消費を条件として分類し、その差異をモデルとして明らかにした。さらに、よそ者の内部化プロセスもモデルから考察した。
. (ご要望の方はメールでお問いあわせください。しばらくすると学会Webサイトでも公開されます。)
観光分野におけるリカレント教育の考え方
【出典】敷田麻実(2021)「観光分野のリカレント教育における産学連携の可能性と課題」,『産学連携学』,17(2),pp. 78-90.
観光分野のリカレント教育の推進のためのテキストにもなる分析です!
リカレント教育は「社会人の学び直し」の重要性が強調されている現代社会において,学校教育と並ぶ社会的な課題となっている.多様な支援や制度の整備が進む中,社会人が学び直した成果を生かすことができる産業界と,教育サービス提供の新たな機会と考える高等教育機関の関心は高い.また,大学の持つ特定の専門分野の知見を生かした効果的な連携の可能性に関心が集まっている.
本論文では,2000年代以降に普及してきた観光分野におけるリカレント教育が持つ課題と可能性を整理し,産業界と教育機関がどのように連携することができるか,石川県で行われている観光のリカレント教育における産学連携の具体的な事例から,①カリキュラムの内容,②教授法や教育手法,③マネジメントの視点で考察した.
コロナ禍における不要不急の象徴、観光のゆくえ
【出典】(自著:1217)敷田麻実(2021)「不要不急とされる観光の脱成長」,『環境経済・政策研究』,14(1),pp. 63-66.
どんな観光が復活するのか、復活させたいのか、脱成長の時代の観光とは何か
さわりの部分・・・・・
観光とは日常生活から解放されて楽しむ余暇活動だと一般には理解されている.この定義の通り,観光は日常生活を離れた場所で楽しむ余暇活動であり,余暇時間を確保できれば,誰でも自由に参加できる文化的な活動である.
東(2017)は,生活の本拠地を離れて,「ふわふわと」歩き回る中で,普段は目にしないものや体験を得ていくことが観光の本質であると述べている.観光はまた,観光客が観光に自ら出かけることを前提とした,(収入を目的とした)労働とは異なる「主体的」な行動でもある.そのため観光客の自由な振る舞いを規制しにくいと考えられていた.そして「観光だから」ということで観光客は「無害通航」を許され,また危害を加えられることもない.もちろんスリや犯罪に巻き込まれることはあるが,それは観光客が安心していて無防備であることを狙った少数の犯罪者がいるからである.
新しい観光まちづくりへの期待を知る
【出典】(自著1218) 敷田麻実(2021)「新しい観光まちづくりへの期待と観光地経営」,『観光学評論』,9(1),pp. 5-22. 上記タイトル、こちらからダウンロードできます。
新しい観光まちづくり像の提案をしました
2000年代以降、観光による地域振興や地域再生である観光まちづくりが国内各地で推進されてきた。観光で地域の社会や経済を豊かにするというこの試みは、観光振興だけではなく、地域振興に観光が貢献するという主張であった。
一方、この20年間で、観光の意味やスタイルは変容し、地域もグローバル化やICTによって変化した。また近年は、観光地域づくり法人であるDMOによる観光地の運営も試みられている。現在も観光まちづくりが指向される中で、地域再生や振興のための観光まちづくりの評価が必要になっている。
本論文では、グルーバル化とICTの発展による急激な社会環境の変化、それによる観光の変容を前提とし、今後の観光まちづくりと観光地経営について、最近の研究や主張を加味して議論し、新しい観光まちづくり論について察した。
地域資源を使うための選択肢を知る
【出典】敷田麻実(2016)「地域資源の戦略的活用における文化の役割と知識マネジメント」『国際広報メディア・観光学ジャーナル』22, pp.3-17. 上記タイトル、またはこちらからダウンロードできます。
地域資源が大事、地域資源が大事っていうけれど、資源の使い方は大きく分けて4通りしかない!
地域プラットフォームって何だろう?
【出典】敷田麻実・森重昌之・中村壯一郎(2012)「中間システムの役割を持つ地域プラットフォームの必要性とその構造分析 」『国際広報メディア・観光学ジャーナル』14, pp.23-42.
本業でバリバリ働くことだけが正しい選択か?
【出典】敷田麻実(2010)「専門家の創造的な働き方としてのハーフシフトの提案:科学技術コミュニケーターとしての隣接領域での無償労働」,『科学技術コミュニケーション』, 8,pp.27-38.
地域づくりにかかわる専門家はゆるやかでいいの?
【出典】敷田麻実(2010) 「地域づくりにおける専門家にかんする研究:「ゆるやかな専門性」と「有限責任の専門家」の提案 」, 『国際広報メディア・観光ジャーナル』,(11),pp. 35-60.
こちらからもダウンロードできます
さ
よそ者論文2005を改訂?しました よそ者論を知れば怖くない地域づくり
【出典】敷田麻実(2009)「よそ者と地域づくりにおけるその役割にかんする研究 」『国際広報メディア・観光学ジャーナル』, No.9, pp.79-100 .
エコツーリズムの理念と仕組みって何だろう
【出典】敷田麻実(2008)「エコツーリズムとは何か:不透明な選択肢から地域自律への選択 」, 市民政策,(58),pp. 4-13.
「よそ者」って本当に必要?地域づくりやまちづくりでの疑問を解決
「よそ者」論の決定版。地域づくりやまちづくりの講演会やシンポジウムでは「純朴」に「よそ者が地域づくりに必要だ」というコンサルタントや研究者が多い。しかし彼らは本当に正しいのだろうか?
【出典】敷田麻実(2005)「よそ者と協働する地域づくりの可能性に関する研究 」,えぬのくに, (50),pp. 74-85.
わがままな専門家が多いと感じていませんか?でも彼らをうまく使うことが必要・・
地域でもなんだかんだと専門家を呼ぶことが多いのですが、威張るだけの専門家や、突飛なこという専門家が多くありませんか?地域と専門家の関係についてまじめに考えたのがこの論文です。
【出典】敷田麻実・森重昌之(2006)地域環境政策に専門家はどうかかわるか-地域自立型マネジメントとその実現を支援する専門家のかかわり 「環境経済・政策研究の動向と展望,」環境経済・政策学会編,194-209.
こちらでもご紹介いただきました (2010.8.13)
知識共有すれば怖くない? 知識創造と学習への参加の関係とは・・
知識って目に見えません。そんなものを共有するったって、そりゃあ無理、という声が聞こえてきます。地域づくりで応用可能な「計画的な学習方法」はないのだろうか。いつも体当たりと、出たとこ勝負しかないのだろうか地域づくりは。。。。
【出典】敷田麻実( 2005 )知識共有と知識創造、学習への参加 , 経営システム, 15(3),pp.146-150.
大学の研究室やゼミの運営ってどんな戦略でやればいいの?
大学の研究室やゼミは新たな知識をつくり出すダイナミックな創造の場です。でもその運営は必ずしもうまくいかず、教員も学生も悩むことも多いのが普通です。そこをオープンな知識創造の場としてとらえ、サーキットモデルによる「スパイラルアップ」を可能としましょう。創造的な学習を進めるための学習プロセスはかくあるべしという設計書です。
【出典】敷田麻実(2005)サーキットモデルによる創成教育の学習モデル , 工学教育,53(1),pp. 35-40.