主観評価により選び出された顔画像の全てをtraining dataとしてEMCを適用し, 求められた固有ベクトルのうちk次の固有ベクトルの方向に,変換出力 の 標準偏差 の定数倍だけ平均顔パターンから変化させたときの顔画像 を図に示す. k=1の成分はHappiness, k=2の成分はSurprise, Disgust, k=3の成分はAnger, Sadness を表している傾向がある. また, k=230は鼻の形や眉毛の位置の特徴, k=231は髪の毛の量 を表している傾向がある. このように低次の成分は表情を表しており,高次の成分は他の要因による成 分を表している傾向がある.
同じく選び出された顔画像の全てをtraining dataとしてMDAを適用し, 求められた固有ベクトルのうちi次の固有ベクトルの方向に,変換出力 の 標準偏差 の定数倍だけ平均顔パターンから変化させたときの顔画像 を図に示す. 個人性の解析(節)と同様,MDAの固有ベクトルの表す顔画像の特 徴が明確に現れなかった.
これらの結果から,MDAよりもEMCの方が表情の合成に有効であると言える.