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固有ベクトルの表す顔画像の傾向

データベースの全ての顔画像をtraining dataとしてEMCを適用し, 求められた固有ベクトルのうちk次の固有ベクトルの方向に,変換出力 tex2html_wrap_inline2683 の 標準偏差 tex2html_wrap_inline2723 の定数倍だけ平均顔パターンから変化させたときの顔画像 tex2html_wrap_inline2725 を図gifに示す. k=1の成分は髪の毛の量, k=2, 3の成分は眉毛と目の特徴 を表している傾向がある. また, k=348の成分はHappiness, k=349の成分はSurprise を表している傾向がある. このように低次の成分は個人性を表しており,高次の成分は他の要因による成 分を表している傾向がある.

同じく全ての顔画像をtraining dataとしてMDAを適用し, 求められた固有ベクトルのうちi次の固有ベクトルの方向に,変換出力 tex2html_wrap_inline2737 の 標準偏差 tex2html_wrap_inline2739 の定数倍だけ平均顔パターンから変化させたときの顔画像 tex2html_wrap_inline2725 を図gifに示す. このように,MDAの固有ベクトルの表す顔画像の特徴が明確に現れなかった. この原因として, 固有ベクトル tex2html_wrap_inline2621 の決定に級間分散と級内分散の比の最大化を評価基準とす るため, ある画素の全分散が小さくても級間分散と級内分散の比が大きければ, tex2html_wrap_inline2621 のその画素に対する重みが大きくなることが考えられる.

これらの結果から,MDAよりもEMCの方が個人性の合成に有効であると言える.

   figure486
図: 固有ベクトルの表す顔画像の傾向(EMC)

   figure615
図: 固有ベクトルの表す顔画像の傾向(MDA)



Takayuki Kurozumi
Sat Mar 27 06:27:54 JST 1999