データベースの全ての顔画像をtraining dataとしたときのEMC,MDA,PCAの分離 度1,分離度2を図,図に示す. 尚,変換後のベクトルの成分は固有値の大きい成分から順に並べた. 分離度1ではEMC,分離度2ではMDAが高い分離度を得た.
次に,単一の固有ベクトルで射影した成分を用いてtraining dataについて個 人識別を行った. 個人識別には入力パターンの射影成分 との距離が最短となる辞書パター ンの射影成分 (training dataのmについての の 平均; )に対応するfを入力顔画像の識別結果とした. 距離は次式によって与えられる距離 を使用した.
EMCの分離度1(EMCの固有値)と識別率の関係,MDAの分離度2(MDAの固有値) と識別率の関係を図,図に示す. 図から, EMCの固有値が正の固有ベクトルでは識別率が高く, 負の固有ベクトルでは識別率が低くなっていることがわかる. このため,EMCでは固有値が正の固有ベクトルで射影した成分のみを用いて 個人識別を行えば,高い識別率が得られると考えられる. 一方,図から, MDAの固有値と識別率に相関があることがわかる. このため,MDAでは固有値が大きい固有ベクトルで射影した成分を用いて識別 を行えば,高い識別率が得られると考えられる.