第10回知識共創フォーラム
会期:2024年3月20日(水・春分の日)
会場:JAIST石川キャンパス & オンライン
住所:石川県能美市旭台1-1
参加費:無料
アブストラクト:アブストラクト集
参加募集: 参加登録サイト
招待講演:
令和6年能登半島地震に対し知識科学ができることは何か?
郷右近英臣
(北陸先端科学技術大学院大学・創造社会デザイン研究領域・准教授)
概要
R6年能登半島地震の発生から津波被害の実態を解明すべく、奥能登において津波の痕跡調査や建物被害調査を進めてきた。同時に各種機関による現地調
査も精力的に行われており、徐々に被害の全容が明らかになりつつある。本
講演ではそれらの結果について整理したものを報告させていただく。また、
被災地は現在、復旧・復興に向けたフェーズに移行しつつある。そのプロセ
スにおいて、知識科学として何が貢献できるのかということと、今後発生が
懸念される首都直下地震・南海トラフ地震津波への対策に向けて、本災害の
教訓をどのように活かしていくかについて私なりに検討を行なった。その結
果を報告させていただくとともに、知識科学としての防災への貢献の可能性
について、参加者の皆様と議論をさせていただくことを目指す。
知識共創フォーラムとは
知識は,人間の生命・安全保障や豊かで幸せな生活,企業等の様々な組織やコミュニティ・都市・国家の経営, そして地域レベルから地球規模までの多様なスケールでの持続可能な社会の構築に至るまで,あらゆる社会的活動の中核を担う要素である. 旺盛な好奇心をもって,個人や組織における知識の創造・共有・活用に潜む知的神秘を解明し, より高度に成熟した知識社会に向けた指針を提案していくことは,知識科学の大きな学術的使命である.この実現のためには,
- 幅広い視野からの洞察に基づいた社会・生活・テクノロジー等における知識に関する問題提起
- 知識の創造・共有・活用・変革に関わる前例にとらわれない独創的な仮説やモデルの構築
- 知識を適切に抽出・評価できる方法論による事実・規則性・仮説・モデルの発見・創造・検証・洗練
を継続的に行っていくことが必要であり,同時に,研究者や実務家との分野を超えた密度の濃い議論が不可欠である.知識共創フォーラムはこのような意識のもと,研究報告者と参加者が知識を共に創造していくことを通じて,広く知識科学研究の基盤を形成していくことを目的とするものである.
この目的のもと,これまで専門分化された科学の中で議論されてきた課題を,知識およびその創造・共有・活用を共通視点として新たに問い・捉え直すことを活動の基盤とし,具体的に以下の取り組みの実践・支援を行う.
- 知識とは何であり,どのように生成・認識・表現され流通・発展していくかの解明
- 知識の創造・共有・活用・変革を促す方法論や支援・評価ツールの研究・構築
- 社会的価値を最大化させる知識科学的知見の適用
- 知識科学研究における理論と実践の相互作用的発展を目指した,研究者間および研究者と実践者との知的交流機会の提供
Committee
永田晃也(九州大学)
野村亮太(東京大学大学院教育学研究科)
藤野純一(国立環境研究所)
瀬田和久(大阪府立大学)
林佑樹(大阪府立大学)
田柳恵美子(公立はこだて未来大学)
小川泰右(宮崎大学)
高木理(群馬大学)
神山資将(一般社団法人知識環境研究会)
池田満(北陸先端科学技術大学院大学)
橋本敬(北陸先端科学技術大学院大学)
白肌邦生(北陸先端科学技術大学院大学)
日高昇平(北陸先端科学技術大学院大学)
田中孝治(金沢工業大学)
浦正広(金沢工業大学)
小林重人(北陸先端科学技術大学院大学)