「情報不安症」と理解ビジネス
氾濫する膨大なデータや自分にとって理解困難な情報への
「情報不安症」に対して,
情報の本質的な主観性と, 自らに無知を受け入れ,
見栄えや正確さ(厳密さ)より「わかりやすさ」を重視
した理解ビジネスが求められることを指摘.
そのポイントとして,
- 視点や主観:
- 個々人の視点に対する情報の主観的解釈や, 既存の情報つながりを
明らかにすること
(何も新しい情報/データを作り出すだけが重要なのではない).
- 興味のつながり:
- 押しつけの体系(定まったアクセス手段)ではなく,
興味のつながりから実質を感じて
情報にアクセスできるようなガイド/地図(Iconic Dictionary, Yellow Page等)
を提供すること.
- 理解コミュニケーション:
- コミュニケーションでは, 正しさを伝えることは理解を保証しない.
情報の量の多さや正確さよりも, 直観的に理解できるような曖昧さや冗長さ
に目を向けること.
などを挙げるとともに,
仮想教育コース
や失敗の博物館などユニークな提案も行なっている
[R.S.Wurman89].
林 幸雄
(yhayashi@jaist.ac.jp)
「目次」に戻る