Cプログラミング入門


はじめに

 この講義ではC言語のCたるところ,「ポインタとか構造体」とかには 触れません。むしろ fortran や他の高級言語と共通の部分までをやります。

 プログラムを書くときに注意することはたくさんありますが, まず初心者は,

  1. わかりやすいプログラムを書く。人が見て分かるものを書く。 自分のプログラムもひと月たてば他人のプログラムになる!
  2. エラーのない(少ない)プログラムを書く。
を大事にしましょう。「わかりやすいプログラムを書く」と結果として エラーのない(少ない)プログラムになりやすいのですが,そのコツは,
  1. 論理構造をしっかりとする。
  2. 適当な大きさのルーティンに分割する。
  3. 分かりやすい変数名を用いる。
といったところです。

 また,プログラミングが初めてという人は今の世の中ではまずいない はずですが,忘れた人はたくさんいると思います。上達の方法は,

  1. 手間を惜しまず,自分の手で例題のプログラムを打ち込み走らせる。
  2. それを,いろいろ変えて,コンパイルや実行の結果が どう変わるかを楽しむ。
  3. 章末問題,例題を全て行う。
という地道な方法が最終的には一番です。
 とにかく,『自分の頭を絞る』ということがもっとも大切です。問題が 与えられると,まず始めに図書館で調べ物をする,という態度では, オリジナリティあふれるプログラムは書けませんし,ましてや研究者としても 失格です! まず,『自分の頭を絞って』から,図書館に行きましょう。 ものには順序というものがあります。


ちょっと余談
 このあたりの話は,100人いれば100人の一家言があることでしょう。 どちらにしても,プログラミングという岩山があったとき,授業は足場に 対応すると思います。足場だけあっても岩山には登れません。 登るのは本人です。
 JAISTには,知る人ぞ知る岩登りの大家がいらっしゃいます。その先生 いわく,「岩登りはいくら根性や体力があってもだめ。技術が必要です。」 授業で得た『技術(「ちょっとしたコツ」ということかな?)』を使って, 岩山を登ってほしいと思っています。


次へ進む
C入門もくじへ
小矢野のホームページへ

このページの御感想・御意見は koyano@jaist.ac.jp まで。