平衡横木(balance rail) は最初のピン穴に合わせて正確に左端が切断されている。 平衡横木(balance rail) の左端は低音弦系結横木(bass hitchrail) と接合し、前面は底板(baseboard) 前面か ら104mmの位置に引いた線(第2章参照)に合わせる。このとき鍵盤左側面 の底部を 適切に削って、平衡横木(balance rail) が低音弦系結横木(bass hitchrail) と接するようにする。(写真 9) 反対側の右端は対角補強材(diagonal brace) と接するので、ここも適切な角度に削り、 前面を104mmの線に合わせる。(写真10) これらの作業が終わったら一度固定す るが、まだ接着してはならない。
注記: 平衡横木(balance rail) の位置は、平衡ピン(balance pin) ピンで左右両端の鍵盤(訳注: 整形前の状態で良い)を取り付けて確認した方がよい。鍵盤レバー(key) 後端とラック(rack) の間 隔は5mmでなければならない。この間隔を正確にとることが肝要である。とい うのもこの距離はガイドタング(guide tongue) の柔軟性に影響し、不正確だと耳障りな音が するからである。5mmの間隔をとった時に、鍵盤レバー(key) の前端位置が不正確になるこ とがあるが、後の工程で修正できるので心配する必要はない。
鍵盤レバー(key) 部品は数枚の板につながって提供されているが、切断前に斜めに線を書き 入れてある。したがってこの線が直線になるように揃えれば、切断後にも鍵盤 の順序がわからなくなることはない。