プログラム概要

社会のあらゆるシーンでイノベーションを興すために「知」を組織的に創造する方法論の確立と、その実践を担う人材を育成します。

21世紀は知識社会の時代である、と言われています。

すでに20世紀後半から脱工業化、高度情報化社会について盛んに議論されるなど、「知識」がモノ以上に社会的比重を占めるであろうことは予測されていました。

現実に、21世紀に入ってから青色発光ダイオード特許対価問題に象徴されるように、知識が土地や設備と同様に「知的財産」として扱われ、それに関する様々な課題も発生してきました。もはや、知識社会は言葉の上だけではありません。私たちは、今後、新しい社会の発展のために知識を創造し、活かし、そして継承していかなければならないのです。

そうした状況の中で、21世紀COEプログラム「知識科学に基づく科学技術の創造と実践」(以下、COE)では、様々な社会の状況に対してイノベーションを興すための知識を創造する方法とは何か、知識創造プロセスをコーディネートできる人材をいかに育成するか、また知識社会にはどのようなルール(これを「知識倫理」という)が必要か、など「知識科学」をテーマに研究・教育に取り組んでいます。

研究について

異分野間の積極的摩擦によって知識を創造する

近年、複雑大規模(地球環境問題など)な問題への解決策を導くために学際研究や文理融合研究が盛んです。しかし、異なる学問分野の研究者が一歩踏み出し、連携・協力し合う、これはそんなに容易なことではありません。なぜなら、データの妥当性に関する見解の相違など、常に「摩擦」が生じるからです。

しかし、その摩擦は社会のあらゆるシーンでイノベーションを興すために必須なエネルギーであり、積極的摩擦によって新たな、活きた知識は創造されると考えています。

そこでCOEでは、マテリアルサイエンス研究科〔理系〕と知識科学研究科〔広い意味での文系〕の連携プロジェクトの実施、また、産学連携、地域連携を積極的にはかり、知識創造の実践的研究を進めています。

若手研究者の人材育成について

知識創造をコーディネートし、知識を産み出す人材の育成をはかる

学際・文理融合領域において、知識創造プロセスをコーディネートできる「知のコーディネータ」育成に取り組んでいます。そして2005年度より、その取り組みを体系化した「統合科学技術コース」を設立。ここでは知識科学研究科、情報科学研究科、マテリアルサイエンス研究科の3研究科の学生が一同に介して、積極的摩擦の中で実践型教育プログラムを実施しています。

統合科学技術コース詳細へ


また、博士後期課程学生から選抜されたリサーチアシスタント(RA)には、COEに関わる研究論文への取り組みのみならず、イノベーションを担う「知のコーディネータ」としての基本的能力習得に向けて各プロジェクトのオーガナイザーを担わせ、また「RAプロジェクト」の中で下記の3つの活動に取り組んでいる。            

■知のコーディネータ養成講座・・・知のコーディネータとして必要な素養(ナレッジマネジメント論、イノベーション論、知識通訳など)を身につける。

■COE学際セミナー・・・所属プロジェクトの内容に関わるセミナーの企画制作・運営を通じてプロジェクトマネジメント能力を養成する。

■RAミーティング・・・所属プロジェクトと自らの研究の進捗報告を分りやすく行いながら、コミュニケーション、プレゼンテーション能力を養成する。


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