- リスクを伴う意思決定/高い目標:
- 「知識労働の仕事から期待すべきものは何か」という問いに答える為,
リスクを伴う意思決定が必要である.
何故なら, 得られる成果を明確に特定しない限り, 生産性の向上は望めない.
その際, 違いを生み出す野心的で高い目標を掲げなければならない.
- 仕事への集中/雑事の排除:
- 事務, 販売, 技術の全ての労働者の生産性は, 情報機器によって
かえって低下している(米国の就業人口の1/5が定型事務を行なう).
一方, 知識の生産性の向上には, 成果に貢献しない雑事は全て意識的に
排除する必要がある
(雑事は生産性を破壊するのみならず, 仕事への動機
付けや誇りも台無しにする).
排除された必要な仕事は,
外部委託することで賄える.
- 適した組織/知識の集中:
- 物を作ったり運んだりする仕事では, 責任ある労働者との協力が
生産性向上に対する「最善」の方法であるが, 知識労働やサービス労働の場
合, これが「唯一」の方法であり,
協力的に学び/教える組織でなくてはなら
ない.
知識の焦点を絞った目的と組織が必要である.
イノべーション(変化の機会を捉えて体系的に知識を利用)に適した,
知識労働者とチームの能力を選ぶ必要がある.
- 知識の統合能力:
- 既に知られている多様な知識を道具として結合することが要求される.
何故なら, 結合こそ偉大な科学の特性
だからである.
- 時間的な要素の管理:
- 知識の生産性の向上には, 短期的な成果を絶えずもたらすと同時に,
長期的な成果との均衡をはかるという最も難しい仕事が要求される.