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学生の髙木さんの論文がACM発行のTransactions on Computational Logic誌に採録

 学生の髙木 翼さん(博士後期課程2年、コンピューティング科学研究領域、緒方研究室)による論文が、Logic分野におけるトップジャーナルである米国計算機学会(ACM;Association for Computing Machinery) 発行の学術雑誌「ACM Transactions on Computational Logic」に採録されました。

■掲載誌
ACM Transactions on Computational Logic
オンライン掲載日 2022年12月16日

■著者
Tsubasa Takagi

■論文タイトル
Semantic Analysis of a Linear Temporal Extension of Quantum Logic and Its Dynamic Aspect

■論文概要
 古典計算の状態遷移系をモデル検査するための論理として線形時相論理(Linear Temporal Logic, LTL)が知られている。しかし、線形時相論理は古典論理に基づくため、量子計算の状態遷移系の量子的な性質を記述しにくい。そこで、量子論理に基づいた線形時相論理として、線形時相量子論理(Linear Temporal Quantum Logic, LTQL)を提案した。また、量子計算には通常の計算(量子ゲート)に加えて測定という操作がある。従来の線形時相論理には測定を表現するオペレータがないため、動的量子論理(Dynamic Quantum Logic)のアイディアに基づいてLTQLに測定オペレータを追加した動的線形時相量子論理(Dynamic Linear Temporal Quantum Logic, DLTQL)を提案し、その数学的性質を調べた。

論文詳細 http://dx.doi.org/10.1145/3576926

■採録にあたって一言
 本論文の草稿に対して的確かつ有益なコメントをくださった指導教員の緒方和博教授に心より感謝いたします。量子計算・量子システムを形式検証するための論理の研究はまだまだ未成熟であり、これからの発展に大きな期待が寄せられています。本研究がその発展の一助となれば幸いです。

令和4年12月20日

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