サスティナブルイノベーション研究領域の高田助教らの研究がPolymer Journal誌の表紙に採択
サスティナブルイノベーション研究領域の高田 健司助教、金子 達雄教授および物質化学フロンティア研究領域の松村 和明教授の共同研究に関する論文が、Springer Nature社刊行のPolymer Journal誌の表紙に採択されました。
■掲載誌
Polymer Journal 2022, 54 (4), 581−589.
掲載日2022年1月14日
■著者
Kenji Takada, Asuka Komuro, Mohammad Asif Ali, Maninder Singh, Maiko Okajima, Kazuaki Matsumura, Tatsuo Kaneko*
■論文タイトル
Cell-adhesive gels made of sacran/collagen complexes
■論文概要
本研究では、超高分子量多糖であるサクランとたんぱく質の一種であるコラーゲンを複合化させることで細胞接着性に優れたゲルを開発しました。
多糖サクランは化粧品分野の他にも医療用材料としての利用が期待されており、その汎用性の拡大が期待されています。中でもバイオマテリアルである細胞足場材料として利用するためには、分子配向性を有すること並びに、細胞との接着性を発揮するたんぱく質配列の存在が重要です。本研究では、サクランの配向性とコラーゲンの細胞接着性に着目してこれらコンポジット化による機能化を試みました。複合化条件を検討した結果、一様な配向性を有したサクラン/コラーゲン複合ゲルが形成される条件を見出しました。サクラン/コラーゲンゲルを用いて細胞培養を行った結果、コントロールとしての培養dishと同様の細胞接着・伸展が確認され、本複合ゲルが細胞足場材料への応用の可能性を広げるものであることが提案されました。
表紙詳細:https://www.nature.com/pj/volumes/54/issues/4
論文詳細:https://doi.org/10.1038/s41428-021-00593-w
令和4年4月27日