触媒コンペティションにおいて本学学生が上位独占
学生の酒井龍之介さん(博士前期課程1年、トランスフォーマティブ知識経営研究領域、吉岡研究室)と本田光希さん(博士後期課程3年、次世代デジタル社会基盤研究領域、青木研究室)が触媒コンペティション Citizen Innovators: The Catalysts Design Arenaにおいて同率優勝、さらに谷口稜さん(博士前期課程1年、次世代デジタル社会基盤研究領域、井口研究室)と崎間寛哉さん(博士前期課程1年、次世代デジタル社会基盤研究領域、リム研究室)のチームが3位に入賞しました。
昨年の7月~12月にかけて開催された触媒コンペティションの結果発表および表彰式が、令和7年3月13日、情報処理学会第87回全国大会にて行われ、優勝者らによる発表会がありました。
同コンペティションは、メタン酸化カップリング反応における良質な触媒を見つけるコンペティションで、既存の化学のアプローチで長い間ブレイクスルーのない触媒に対して、新しい高性能触媒を、情報学の方法・アプローチによって見つけ出した人を表彰するものです。
本学からは上原隆平教授が指導するグループ副テーマとして4組5名が応募し、酒井さんと本田さんが同率1位に、谷口さんと崎間さんのチームが3位に入賞、1位から3位までの上位を独占しました。
※参考:触媒コンペティション
情報処理学会第87回全国大会
■受賞年月日
令和7年3月13日
■研究題目、論文タイトル等
触媒コンペティションにおける触媒の提案
■受賞者
酒井龍之介、本田光希、谷口稜、崎間寛哉
■受賞対象となった研究の内容
今回実施された触媒コンペティションは、公開された実験データを元に、新しい触媒を生み出す材料として、3つの元素と1つの担体の組合せを提案するものであった。提案した組合せの材料を用いて実際に実験を行い、作られた触媒の収率で順位をつけるという新たな形式のコンペであった。3組は機械学習を用いたり、評価指標を元に全探索を実施するなど、それぞれ独創的な方法を用いて優れた触媒を生み出すことに成功した。
■受賞にあたって一言
・酒井龍之介さん
非常にうれしかったです。良い経験になりました。
・本田光希さん
とてもうれしかったです。
・谷口稜さん
異分野への挑戦であり、想定していた手法が使用できない等苦労した点が多かったが、マテ系やKAGAYAKIの存在
等、本学の優位点を活かして取り組めた。
・崎間寛哉さん
化学の知識が不足していた為、データセットの作成に苦労した。また、実験しないと結果がわからないため検証の
ハードルが高く感じた。
・上原隆平教授
応募者それぞれが工夫をこらした多様な方法で意外な組合せを提案してくれました。その結果、他の専門家の提案
を押しのけて上位を独占したことは非常に興味深く、また喜ばしく思います。情報系とマテリアル系の共同研究のポ
テンシャルを強く示唆する結果となり、今後、一研究科である本学の強みを活かせる可能性を感じました。

左から宇野毅明(国立情報学研
究所)、酒井龍之介

本田光希(右)

谷口稜(真中)崎間寛哉(右)
令和7年3月19日