学生の鎌田さんが電気通信普及財団第39回電気通信普及財団賞(テレコム学際研究学生賞奨励賞)を受賞
学生の鎌田光太郎さん(博士後期課程1年(受賞時は博士前期課程2年)、創造社会デザイン研究領域、由井薗研究室)らの論文が、公益財団法人電気通信普及財団第39回電気通信普及財団賞の表彰部門の一つであるテレコム学際研究学生賞奨励賞を受賞しました。
電気通信普及財団は情報化社会の健全な進展と社会経済の発展に向けて設立され、電気通信に関する法律、経済、社会、文化的研究調査、電気通信技術に関する研究調査、電気通信に関する福祉・文化・学術活動及び国際協力などの活動に対し、広く公募型の表彰活動及び助成・援助活動を行っている公益財団法人です。
同財団は、情報通信に関する人文学・社会科学分野、技術分野及び両分野にわたる研究において、情報通信の普及、振興、発展に貢献する優れた研究論文・著作等を、テレコム人文学・社会科学賞(人文学・社会科学分野)、テレコムシステム技術賞(技術分野)及びテレコム学際研究賞(両分野にわたる研究)に学生賞を含めた6つの表彰部門からなる電気通信普及財団賞として表彰し、その功績を顕彰しています。
テレコム学際研究学生賞奨励賞は、情報通信に関する人文学・社会科学分野と技術分野の両分野にわたる研究において優れた研究発表をした学生に、今後の研究のさらなる向上を期待し贈呈されるものです。
※参考:電気通信普及財団
■受賞年月日
令和6年3月21日
■研究題目
Explorative Study of Perceived Social Loafing in VR Group Discussion: A Comparison Between the Poster
Presentation Environment and the Typical Conference Environment
■研究者、著者
鎌田光太郎、渡会隆哉(公立はこだて未来大学)、王子洋、角康之(公立はこだて未来大学)、由井薗隆也、高島健太郎
■受賞対象となった研究の内容
本研究は、公立はこだて未来大学との共同研究であり、VRを用いた遠隔グループディスカッションにおいて参加者が怠けてしまうという、「社会的手抜き」という現象に着目し、その自己認識型と他者認識型は会議形態によってどのような影響を受けるかを調査したものです。会議形態は、会議に使用するアイテムが分散して配置されるポスター発表環境と、中央に集中配置される一般的な会議環境を採用しました。結果として、自己認識型と他者認識型はそれほど一致せず、ポスター発表環境の方がより一致しにくいことが示唆されました。そして、他者認識型において、一般的な会議では会話情報が判断基準として用いられているのに対し、ポスター発表会議では会話情報が重視されていませんでした。本成果は社会的手抜きが発生する条件やその認知の解明のための第一歩であり、社会的手抜きの抑制手法の提案として応用され、VRグループ・ディスカッションの質の向上に寄与することが期待されます。
■受賞にあたって一言
この度はテレコム学際研究学生賞奨励賞を賜り、大変光栄に存じます。ご指導賜りました王子洋助教(現産業技術総合研究所)・由井薗隆也教授、高島健太郎講師(現東京理科大学)、および、公立はこだて未来大学の角康之教授、渡会隆哉さん、そして、実験協力者に御礼申し上げます。この受賞を励みとして、今後の研究に邁進していく所存です。
令和6年4月25日