学生の三山有さん（博士後期課程1年、人間情報学研究領域、岡田研究室）らのチームが対話ロボットコンペティション2023(DRC2023)において優秀賞を受賞しました。

　DRC2023は、人型ロボットの対話性能を競うコンペティションで、人と自然に対話しながら人々の活動を支援するロボットの実現を目指して、ロボットの対話技術を、コンペティションを通して分野全体で向上していくことを目的としています。
　同コンペティションは予選会と本選会からなり、参加チームは、旅行代理店における対話タスクに挑戦しました。令和5年10月27日～11月20日の間、旅行代理店の実店舗（JTB名古屋ユニモール店、JTBトラベルゲート天神店）に対話ロボットを設置して予選会を実施し、来店客による体験評価が行われました。本選会は令和5年12月23日に日本科学未来館にて実施され、予選会における成績上位4チームが出場、対話ロボットに関わる研究者や、旅行代理店業務の専門家が審査員となり、参加チームの開発したプログラムを用いたアンドロイドとの対話を試しました。また、参加チームによる開発プログラムのプレゼンも行われ、アンドロイドとの対話の内容およびプレゼン内容の総合的な判断によって評価されました。

※参考：対話ロボットコンペティション2023

■受賞年月日
　令和5年12月23日

■参加チーム名・メンバー
　チーム名：MIYAMA
　メンバー：三山有、岡田将吾

■研究題目
　Android dialogue system for customer service using prompt-based topic control and compliments generation
　※論文

■受賞対象となった対話システムの概要・評価
　同コンペティション向けの対話システムとして、以下の３つの特徴を持った対話システムを構築しました。
　①対話制御にChatGPTを利用しプロンプトにテキストを挿入することで話題制御を実現
　②ユーザの外見的特徴を把握して褒め言葉を発した
　③ユーザの過去の発話を利用して旅行プランを作成
　予選では、印象評価の９項目と旅行プランの実現可能性の２項目の全ての項目において１位の評価結果で本選会に出場しました。本選会では当日PCのトラブルがあり、バックアッププログラム（最新コードではない）での参加となりましたが、優秀賞(3位)の評価を獲得しました。

■受賞にあたって一言
　この度は、栄誉ある賞をいただき、誠に光栄です。また３年連続で同コンペティションにて受賞できたことにも大変有難く思っております。ご指導頂いた岡田将吾准教授、岡田研究室の皆様、DRC2023のOrganizerの皆様に心より感謝申し上げます。
　生成AIの登場により対話システムの精度が向上しましたが、対話ロボットの社会実装のためには、まだ様々な課題があります。対話システムの性能を向上させるため、今後も様々な研究に取り組んでいきたいです。

■メディア掲載
　・NHK おはよう日本 「AIが接客 満足度は？」 2023年12月22日放送
　・NHK名古屋放送局 まるっと！ 「AIが「接客」に挑戦？"対話の力"はどこまで」 2023年11月21日放送
　・NHK名古屋のおすすめ

授賞式の様子

令和6年1月30日