学生のMISHRAさんが高分子学会第72回高分子討論会において優秀ポスター賞を受賞
学生のMISHRA, Sameer Nirupamさん(博士後期課程3年、物質化学フロンティア研究領域、松見研究室)が公益社団法人高分子学会の第72回高分子討論会において優秀ポスター賞を受賞しました。
高分子学会は、高分子科学と技術およびこれらに関連する諸分野の情報を交換・吸収する、さまざまな場を提供しています。会員はこれらの場を通じ、学術的向上や研究の新展開のみならず会員相互の人間的な触れ合いや国際的な交流を深めています。
優秀ポスター賞は、高分子学会年次大会および高分子討論会において、優れたポスター発表を行った発表者に授与されるもので、もって発表を奨励し、高分子科学ならびに同会の発展に資することを目的としています。
第72回高分子討論会は、9月26日~28日にかけて香川大学幸町キャンパスにて開催されました。
※第72回高分子討論会
■受賞年月日
令和5年9月28日
■研究題目
BIAN含有高分子/ポリ(アクリル酸リチウム)バインダーを用いたSi系負極の安定化
(Stabilization of Si-based Anode for LIB Using BIAN Type Conjugated Polymer/Poly (lithium acrylate) Binder)
■研究者、著者
Sameer Nirupam Mishra, Noriyoshi Matsumi
■受賞対象となった研究の内容
今日、リチウムイオン二次電池分野においてはシリコン系負極を用いた高容量化への展開に注目が集まっている。本研究においては、側鎖にフェノール基を有するBIAN(ビスイミノアセナフテン)型共役系高分子バインダーを新たに合成し、ポリ(アクリル酸リチウム)とのコンポジットバインダーとしてシリコン系負極に適用した。本系では100サイクルまで1173 mAg-1の放電容量を維持すると同時に、高いリチウムイオン拡散係数が観測され、シリコン系負極で課題とされている初期クーロン効率の改善につながった。これらの結果はコンポジットバインダーが示す自己修復能や高いリチウムイオン濃度に起因していると考えられる。
■受賞にあたって一言
I would like to thank the 72nd Symposium on Macromolecules Excellent Poster Award Selection Committee and SPSJ Chairman Kazunori Matsuura for considering me for the award. I also would like to take this opportunity to extend my sincere and heartfelt gratitude to Prof. Noriyoshi Matsumi for his constant guidance. Further, I would also like to thank all the members of the Matsumi Lab, friends, and family for their continual support. I see this award as a motivation and encouragement that will push me forward in my research career and help me achieve greater heights. Thank you.
令和5年11月6日