研究員の鎌田さんが情報処理学会のコンピュータサイエンス領域奨励賞を受賞
研究員の鎌田斗南さん(博士研究員、コンピューティング科学研究領域、上原研究室)が一般社団法人情報処理学会の「第189回アルゴリズム研究発表会」にて発表した論文が、同学会の2023年度コンピュータサイエンス領域奨励賞を受賞しました。
コンピュータサイエンス領域奨励賞は、コンピュータサイエンス領域に所属する研究会および研究会主催のシンポジウムにおける研究発表の中から、特に優秀な研究発表を行った若手会員に贈呈されるものです。同賞の選考は領域委員会が選定委員会となって行い、慎重な審議の結果、本年度は11研究会の主査から推薦された計18編の優れた論文に対し授与されました。
※参考:情報処理学会
■受賞年月日
令和5年7月11日
■論文タイトル
多面体の共通展開図の非存在性
■発表者
鎌田斗南
■受賞対象となった研究の内容
当該発表では、多面体の展開図の理論において、未解決の課題に対する新たな証明法を提案した。具体的には、2つの多面体の間で「それぞれの表面を適切に切り開いて展開することで、合同な多角形が得られるかどうか」を決定するための手法を設計した。
この手法では、多角形の周上の接着関係の構造に注目することで、連続的な問題を離散的な問題に帰着する手法が取られている。この手法を適用することで、限定的な場合において、合同な多角形を得ることの不可能性が証明された。
■受賞にあたって一言
この度は、栄誉ある賞をいただき、大変ありがたく思っています。この研究は、これまで証明法が知られていなかった問題に対して新たな手法を開発したものであり、まだまだ発展途上の研究課題です。この受賞を機に、さらに精力的に研究に取り組んでいきたいと思います。
令和5年9月26日