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受賞

学生の松林さんらのグループが令和3年度消防防災科学技術賞を受賞

 学生の松林 大司さん(博士前期課程1年、ヒューマンライフデザイン領域、佐藤研究室)らのグループが令和3年度消防防災科学技術賞の消防職員・消防団員等の部「A.消防防災機器等の開発・改良」区分において優秀賞を受賞しました。

 消防防災科学技術賞は、消防防災科学技術の高度化と消防防災活動の活性化に資することを目的に、消防防災機器等の開発・改良、消防防災科学に関する論文及び原因調査に関する事例報告の分野において、優れた業績をあげた等の個人又は団体を消防庁長官が表彰する制度です。
 令和3年11月25日に行われた第69回全国消防技術者会議において、表彰式及び受賞者による作品発表が行われました。

 今回受賞したこのプロジェクトは、2019年から佐藤研究室が白山野々市広域消防本部と連携して進めてきたものです。白山野々市広域消防本部所属の松林さんは、本年度から本学の博士前期課程に進学され、現役消防士・救急救命士を続けながら佐藤研究室での研究活動を続けています。

■受賞年月日
 令和3年11月25日

■研究題目
 市民心肺蘇生普及啓発用VRシミュレーター

■プロジェクトメンバー
 松林大司、西大樹、米田宏希、白座政和、南出義仁(以上、白山野々市広域消防本部)、佐藤俊樹(本学)

■受賞対象となった研究の内容
 心肺停止傷病者を救命するためにはバイスタンダー(発見者、同伴者等、救急現場に居合わせた人)が非常に重要な役割を担っており、消防機関や日本赤十字社が中心となって救命講習を実施していました。しかし、受講者に対して想定を与えても、イメージができない等の意見が多数ありました。そこで、一般向けに臨場感のある訓練シミュレーションができるVRディスプレイとセンサ内蔵人形を用いて、胸骨圧迫動作の評価を体験できる機器を開発しました。この機器により、これまでの講習では実演できなかったリアリティのある状況を体験でき、さらに救命に重要な胸骨圧迫の評価を可能としました。

■受賞にあたって一言
 この度、佐藤研究室の研究で作成したVRCPRシミュレーターが令和3年度消防防災科学技術賞の優秀賞を頂けたこと、非常に光栄に思います。このシミュレーターにより少しでも多くの方が心肺停止時に正しい胸骨圧迫を実施できるように、またそのことにより救命率や社会復帰率が向上することを願っています。
 この企画は、私が現職である白山野々市広域消防本部で救急救命士として職務をしているときに、テクノロジーを使った、効率の良い救命講習はできないか?と佐藤俊樹准教授に相談したことから始まります。この時に快く承諾していただき、その時の大学院生と協力し作成したものです。このシミュレーターを作成するとともに、私も研究してみたいという思いから、佐藤准教授の研究室に社会人学生として飛び込みました。
 今後さらによい研究成果をあげられるよう、日々取り組んでいく所存です。

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令和3年12月21日

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