2010年度(平成22年度)日本文化研修
第1回:金沢城址公園散策とお茶室体験
日 時 | 2010年6月11日(金) 12:50 - 18:00 |
場 所 | 金沢城址公園、西田家庭園「玉泉園」 |
参加者 | 留学生 19名 引率者 6名 |
旅 程 | 13:00 JAIST発 → 14:00 玉泉園着(お茶室体験) 15:45 玉泉園発 → 16:00 金沢城址公園着(五十間長屋等見学) 17:00 金沢城址公園発 → 18:00 JAIST着 |
参加留学生の感想
DANG, HUNG VIET・情報科学研究科 M1
私は日本へ来てから、日本のお茶室体験を参加することはまだありません。クラスでしたことがありますが、本当のお茶室体験はどうだろうか、知りません。今回は参加できて、嬉しいです。一期一会で、皆集まって、美味しいお茶を飲みながらおしゃべりします。本当にいい気持ちで、リラックスでした。その上、玉泉園の景色もとてもきれいでした。たくさん写真を取って、友達に紹介しました。金沢城址公園は、散歩して、皆さんとおしゃべりして、景色もとてもきれいでしたので、本当に嬉しいでした。
引率者の感想
研修に浴衣で参加する留学生もみられ、古都金沢にぴったりの華やかな雰囲気となった玉泉園では茶道の心とマナーを学び、美味しいお茶とお菓子を頂いた。金沢城址公園では、五十間長屋の釘を一本も使われていない高度な建築技術に、皆驚かされた。今回は出身国の違う留学生やスタッフの間で交流が深められた、楽しい研修となった。
第2回:東尋坊と永平寺見学(福井県)
日 時 | 2010年8月28日(土 ) 8:15 - 17:00 |
場 所 | 東尋坊、曹洞宗大本山 永平寺 |
参加者 | 留学生 18名 引率者 4名 |
旅 程 | 8:30 JAIST発 → 10:00 東尋坊着 11:00 東尋坊 発 → 昼食・休憩 → 13:00 永平寺 着 15:00 永平寺 発 → 16:30 JAIST着 |
参加留学生の感想
蔡 宇(CAI, YU)・情報科学研究科 M1
東尋坊は日本国指定名勝として、日本随一の奇勝の地である。白波の飛び散る断崖絶壁は迫力があり、非常に魅力的であると思う。曹洞宗大本山永平寺は禅の里として、日本の禅修業の最高峰である。数十棟の建物が老杉の巨木に囲まれながら静かに佇んでいる。東尋坊と永平寺への見学を通して、心が癒されて、非常に勉強になった。
引率者の感想
福井県へ向かうバスの中では日本語で自己紹介をし、北原白秋の詩で日本語の母音発声の練習を行ったりして道中を楽しんだ。東尋坊では、絶壁から海面を見下ろし、岩の形や海面までの高さを見ている学生が目立ったが、中には周遊ボートに乗り景色を楽しんだ学生もいた。
この日は、気温36度の真夏日であったが、永平寺の敷地内は、巨木のおかげで涼しく、留学生も温度差に驚いていた。また当日、広島原子爆弾の遺品等の展示が行われており、留学生は戦争についても感慨深いようであり、折り鶴を折って平和を祈願していた。母国の僧侶と違う作法などにも興味深かったようで、実施後のレポートでも多くの感想があった。
第3回:醤油味噌「ひしほ蔵」見学
日 時 | 2010年11月29日(月 ) 13:00 - 17:00 |
場 所 | 金沢港大野からくり記念館、(株)ヤマト醤油味噌「ひしほ蔵」、石川県庁 |
参加者 | 留学生 24名 引率者 4名 |
旅 程 | 13:15 JAIST 発 → 14:00 金沢港大野からくり記念館 着 14:45 金沢港大野からくり記念館 発 → 15:00 ㈱ヤマト醤油味噌「ひしほ蔵」着 15:30 ㈱ヤマト醤油味噌「ひしほ蔵」発 → 15:45 石川県庁 着 16:15 石川県庁 発 → 17:00 JAIST 着 |
参加留学生の感想
党 羽(DANG, YU)・情報科学研究科 M2
一番興味深いのは、金沢港大野からくり記念館の色々なからくりだった。その時代に対して、このような精密なからくりを設計・製作したのは非常に素晴らしい。その中の機械原理は今まで色々な応用がありそうだ。これは日本の手作りの伝統を表すことができると思った。その次は、ヤマト醤油味噌「ひしほ蔵」を見学した。一番面白かったのは、醤油のアイスクリーム。その時は、不思議だと思ったが、そのアイスクリームは確かに美味しかった。最後は、石川県庁展望ロビーを見学した。ロビーで金沢市内が一望できる。また、美しい日没の景色を見た。本当に楽しかった。
引率者の感想
金沢港大野からくり記念館では、館内のからくり玩具に皆夢中で、「わからない。難しい。」と頭を悩ます姿が印象的だった。ひしほ蔵では、日本食の代表的な調味料「醤油」について触れ、様々な種類の醤油を味見をしたり、醤油ソフトクリームの意外な美味しさに驚いたりと、皆それぞれ「醤油」を堪能していた。石川県庁では、展望ロビーから真っ赤な夕日に照らされた美しい金沢の街並みを一望。「金沢は思っていたより大きい。」という学生もいて、皆それぞれ何かしら新たな発見があったようだ。
第4回:いけばな体験
日 時 | 2010年12月21日(火 ) 14:00 - 17:20 |
場 所 | 石川県国際交流サロン |
参加者 | 留学生 16名 引率者 2名 |
旅 程 | 14:30 JAIST発 → 14:45 石川県国際交流サロン着 16:30 石川県国際交流サロン 発 → 17:20 JAIST着 |
参加留学生の感想
VEERAKIATIKIT, CHOMPOONOOT・情報科学研究科 M2
今回の日本文化研修には石川国際交流サロンで日本の伝統芸術の「いけばな」を体験しました。タイの文化と一緒、それぞれの日本文化も意味や理由などがあると思います。例えば、いけばなは日本に古来より生命の象徴としての常緑樹信仰が根付いていました。
このいけばなの体験は私とって初めてです。いけばなの先生は教えてくださって、色々なことを勉強しました。花の高さ、方向、色及び種類は一緒に飾れて、美しさはもちろん、あるストーリーも伝えられます。
引率者の感想
初めに華道の先生の活け方を拝見し、留学生一人一人が実際に活けたが、花の高さ、方向、空間のバランスを取ることは意外と難しく、初めはあまり乗り気ではなかった学生も、とても集中して作品を仕上げていた。それぞれの国でも花を愛でる習慣はあるが、日本におけるいけばなの歴史はとても長く、留学生からは日本伝統文化に対する理解が深まったという感想が見られた。また、剣山を利用することも他の国ではあまり見られないことであったため、剣山に興味を持った学生も多かった。活けた花はそれぞれ持ち帰り、自宅でも花瓶に入れたりなどして、お正月の飾りを楽しんだ様子だった。
第5回:コマツ粟津工場見学
日 時 | 2010年1月17日(月 ) 13:35 - 16:40 |
場 所 | (株)小松製作所粟津工場 (小松市) |
参加者 | 留学生 14名 引率者 7名 |
旅 程 | 13:50 JAIST 発 → 14:30 コマツ粟津工場 着 14:30 → 16:00 概要説明・工場内見学・質疑応答 16:00 コマツ粟津工場 発 → 16:40 JAIST 着 |
参加留学生の感想
李 健(LI, JIAN)・情報科学研究科 M2
世界中でも有名な小松製作所の粟津工場に見学できること自体は有難いことです。今年は小松製作所の創立九十周年ですが、粟津工場も第七十歳の誕生日を迎えました。工場で実際の製品を見ると、トランスフォーメーションの映画を思い出しました。一つ一つの車は生きている気がしました。リーマンショックの津波から回復して、素晴らしい製品を作り続けています。本当に粘り強く尊敬に値する企業です。こういうような企業を人生の中で一度創立してみたいです。
引率者の感想
建設機械の生産ラインの見学では、1台の機械に必要な部品類を1台のマーシャリング台車にまとめて余りのないように組立てていることや、インライン検査員が重要箇所をダブルチェックを行っていること、検査によって発見された大きなミスは、休憩室に掲示して情報共有し再発防止に努めていることなどを説明して頂き、徹底した品質管理の姿勢を学ぶことができた。
日本企業の品質管理や、同社のグローバルな事業展開は留学生にとっても関心事であったようで、質疑応答の際にも活発な意見交換が行われた。
第6回:そば打ち体験
日 時 | 2011年2月26日(土 ) 9:15 - 12:30 |
場 所 | 河内地場産業センター |
参加者 | 留学生 13名 引率者 2名 |
旅 程 | 9:15 JAIST発 → 10:00 河内地場産業センター 着 12:00 河内地場産業センター 発 → 12:30 JAIST着 |
参加留学生の感想
VUONG, AN HONG・情報科学研究科 M1
今までそばを食べたことが何回もありますけれども、どのように蕎麦を作るのかぜんぜんわかりませんでした。蕎麦が粉から作られるものですが、実際に、店ではこのような蕎麦になるように、いろいろな工程が行われています。最初の粉をこねる工程が簡単なのに、気をつけないと、ちょっとおかしい格好が出てきた場合もありました。その後のステップは、だんだん難しくなったので、先生に手伝ってもらわなければ、蕎麦ができないかもしれませんでした。最後の細い蕎麦繊維に切る工程が終わってから、皆は自分のグループが作った蕎麦を食べてみました。わたしのグループの蕎麦は味が店でのものみたいでした。グループメンバーが食べながら話したのを通して、他の国の文化について、もっとわかりました。例えば、タイでは、ヌードルを食べているときに、音を出すのが失礼そうですけれども、日本では、逆に音を出さないと、失礼そうです。この研修は本当におもしろくて役に立ちました。
引率者の感想
留学生の出身国でも「麺」を使った料理はあるが、実際に麺を打った経験はなかったようで、開始前からとても楽しみにしている様子だった。簡単そうに見えたそば粉を捏ねて伸ばすという工程は意外と難しく苦戦していた。しかし、留学生の中には、生地を伸ばすことがとても上手にできるようになり、そば職人の先生も感心していた。今回は、グループ対抗で麺の出来具合を競うことにしたため、特に麺を切る工程ではグループのメンバー同士で協力し合い、より細く麺を切っていた。打ち立ての麺は、とても美味しく、留学生も満足そうだった。またそれぞれの国で食文化についても語り合っていたのがとても印象的だった。