Matching HUB voice

「Matching HUB Hokuriku」初出展!-前半- 金沢のジン蒸留所 Alembic中川さんがMatching HUBに期待することとは

11月9日(木)、10日(金)の2日間にわたって開催される、北陸発の産学官金連携マッチングイベント『Matching HUB Hokuriku 2023』。パネル展示と様々なステージプログラムで構成されるDAY.2では、北陸地域を中心とした225の企業や団体が出展します。今回は、今年初めて出展される金沢のクラフトジン蒸留所「Alembic」代表・中川俊彦さんに、Matching HUB Hokurikuに参加する意気込みを伺いました。

Matching HUBとは?
https://matching-web.jaist.ac.jp/portal/about01.html


出展のきっかけは、ビジネスマッチングにかけるURAの想い

中川:Alembic(アレンビック)は、金沢市大野町にあるクラフトジンの蒸留所です。食に寄り添い、食を引き立てるジン作りをテーマに、食文化が豊かな金沢ならではのスピリッツを世界中にお届けすることを目指しています。

なぜ、開業の地に大野町を選んだのでしょうか?

中川:大野町には伝統的な醤油や味噌の醸造所が多く建ち並んでいます。そうした街全体から醸し出される「シズル感」と言うのでしょうか、食への興味や欲求を刺激するようなこの地の風土が、ジン作りに良い影響を与えてくれると感じたんです。また、上質な地下水に恵まれている点も大きかったですね。

今回初出展となるMatching HUB Hokurikuはどういった経緯で知りましたか?

中川:同イベントを主催する北陸先端科学技術大学院大学のURAから、直接お声がけをいただきました。蒸留所の立ち上げから私たちが苦労してきたこと、また、将来のビジョンを実現するために課題と感じていることについて真摯に耳を傾けていただき、その中でMatching HUBへの参加が課題解決の糸口になるのではないかとご提案いただきました。

なぜ、出展しようと思ったのでしょうか?

中川:Matching HUBは「数多くの出展者を募って企業や団体同士をただ引き合わせる」のではなく、「URAやコーディネーターが企業団体などに足を運んで、それぞれのニーズを聞いた上で会場内でのビジネスマッチングを支援する」といったプロセスを大切にしている印象を受けたのが一番の決め手になりました。実際に、担当URAには私たちの蒸留所が感じているニーズについて詳しくヒアリングをしていただき、出展ブースのレイアウトなども我々のニーズとのマッチングが実現しやすいような配慮をしていただきました。

 既存の枠組みを超えた、「思いがけない」出会いの場に期待

中川:また、Matching HUBの業種や業態を超えた交流ができるにも魅力を感じています。一体どんな人たちがいるのか、どんな話ができるのか、今からワクワクしています。普段は飲食関係の展示会を中心に出展しているので、ビジネスマッチングイベントへの参加は今回が初めてなのですが、もしかすると自分たちでは想像もつかないようなアイデアをご提案いただけるかもしれない。また、地元の企業さんが多く集まるイベントだと聞いているので、そういった意味でも地域に根ざした取り組みの足掛かりができるのではないかと思います。

Matching HUB Hokuriku2023に期待することを教えてください。

中川:様々な業種・業態の企業団体が集まるMatching HUBだからこそ、自社だけではクリアできない課題を一緒に解決できる「パートナー」に出会えるのではないかと期待しています。例えば設備面。まだ計画段階ですが、これから蒸留所を拡張していく予定なので、そのサポートをしてくれる企業とのマッチングを期待しています。とくに環境負荷を抑えた設備の導入に興味があり、いずれは自然エネルギーで温度管理ができるウェアハウス(熟成庫)を作りたいと思っています。昨今のエネルギー高騰は小規模な会社にとっては深刻な問題です。ですので、長期的な視野で見ると、コストバランスに優れた自然エネルギーを活用するのが理想です。ところが、私たちはそういったアイデアを生み出すことができない。もし、Alembicの蒸留所で成功事例を作ることができたら、新たなビジネスチャンスにつながるかもしれません。

中川:もうひとつは原材料。ジンの製造にはジュニパーベリーというセイヨウネズと呼ばれる針葉樹から採れる実が使われるのですが、日本ではニーズが無いためほとんど生産されていません。このジュニパーベリーを地元北陸の農家さんと一緒に作るのが私の夢です。広島のとある蒸留所では、地元で栽培されたベリーを原材料としているように、日本でも栽培自体は可能なんです。地元で農業系の研究に強みのある大学も出展すると聞いているので、Matching HUBが夢を実現するためのきっかけづくりになることを期待しています。

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中川さん、お忙しい中ありがとうございました!今年のMatching HUB来場登録は専用ポータルサイトより受付けております。ぜひ会場に足をお運びください!
この記事の後半では、中川さんが実際にMatching HUBにご参加いただいた様子をレポートします。11月中旬頃配信予定です、お楽しみに。