知識科学に基づくイノベーションデザインセミナー「文化人類学とデザインリサーチ、その現状と可能性──現場の手触りを社会実装につなげる」をJAIST東京サテライトにて開催しました。(開催報告)
日時: 2019年3月14日(木) 19:00-21:30
会場: 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)東京サテライト Room D+E
プログラム:
19:00-19:10 開会の挨拶 ・東京社会人コースの説明・自己紹介 [伊藤泰信(JAIST)]
19:10-19:20 自己紹介 [比嘉夏子(JAIST)]
19:20-19:30 自己紹介 [田仲薫(IDEO TOKYO)]
19:40-20:20 自己紹介・講演 [槌屋詩野(Hub Tokyo)]
20:20-21:00 全体討論 [槌屋・田仲・比嘉・伊藤]
21:00-21:30 フロアとの質疑応答
要旨:
デザインリサーチがさまざまな現場や文脈で活用されるようになった昨今、それらをより深く理解するための参照点として、文化人類学的な調査アプローチへの関心も高まっている。ここでは新興国における社会的ビジネスの事業立ち上げに従事し、コミュニティに入り込んだリサーチ経験を経て、現在は起業家たちの息の長い活動を支援するアクセラレーターデザインを専門とするImpact HUB Tokyoの槌屋詩野氏と、UX、ブランディング、マーケティング、デザイン・リサーチ、サービス・デザイン等の幅広い実績を活かし、クライアントやチームの戦略・実行プロセスを支援するデザイン・ディレクターであるIDEO TOKYOの田仲薫氏をお招きし、文化人類学者とともに、リサーチの多様なありかたを議論する。エスノグラフィやデザイン思考に関しては多くの著作があるが、マニュアルでは語り得ない、実際の現場に向き合う際の各々の視点や調査方法の違い、そこから得られた気づきの多様性について、これまで経験した具体的な事例を交えつつ、率直に照らしあわせてみたい。
講演者:
株式会社Hub Tokyo 共同設立者・代表取締役 槌屋 詩野 氏
(略歴)
学生時代、国際協力NGOオックスファムで当時黎明期を迎えていたオンライン市民運動の仕掛けづくりを担う。その後、日本総合研究所で事業プロデューサーとして、代替エネルギー、病院などの社会的事業の立ち上げ、CSR/CSVコンサルティング、及び社会的責任ファンドの立ち上げを行う。さらに、新興国の低所得者層むけ社会的ビジネスとして5カ国で事業立ち上げに関与し、現地で深くコミュニティに入り込む。2012年帰国後に起業し、Impact HUB Tokyoを設立。以来、持続可能性と起業家たちの息の長い活動を支援するアクセラレーターデザインを専門とする。また、アクセラレーター・デザインを専門とし事業プロデューサーとしても活動。一貫して社会的ビジネスや持続可能性を追求し、コミュニティ型のプロジェクトを成功させる。監訳「世界を変えるデザイン―ものづくりには夢がある」(英治出版)など。東京大学総合文化研究科修士過程修了。オックスフォード大学サイード・ビジネス・スクール、Global Business ディプロマ修了。
IDEO TOKYO IDEO LP デザインディレクター 田仲 薫 氏
(略歴)
ユーザー・エクスペリエンス、ブランディング、マーケティング、デザイン・リサーチ、サービス・デザイン等の幅広い実績を活かし、クライアントやチームの戦略・実行プロセスを支援するデザイン・ディレクター。IDEOの前は博報堂で国内外のクライアントのブランディング業務を担当。博報堂在籍中の2006年からIDEOとの共同プロジェクトのリーダーを務め、2011年の東京オフィスの立ち上げを担当。
比嘉夏子 JAIST 知識マネジメント領域・助教
コーディネータ・司会:
伊藤泰信 JAIST 知識マネジメント領域・准教授