北陸先端科学技術大学院大学

先端科学技術研究科 博士前期課程2年 道高 啓介さん

留学先機関名:インド理科大学院大学(Indian Institute of Science Bangalore(IISc))
留学期間:2018年10月5日~2018年11月18日

留学の動機、きっかけ

 自分の将来像を思い描き、将来働く会社でグローバルに社会貢献するためには、さらに広い視野を身に付ける必要があると考えていました。現在、世界人口第2位のインドは、まさに「多文化」、「多様性」をもつ国であり、そのような環境で多くのインド人とコミュニケーションを取りつつ研究活動を行うことは、様々な学びと経験を積む絶好のチャンスだと思い、希望しました。

留学にあたって準備したこと

 私の所属している研究室にはインド人学生が在籍しているため、彼らと積極的に英語で会話をするように心掛けていました。また、インドの食事は非常にスパイシーだということを聞いておりましたので、実際に現地の味を再現した料理をインド人からご馳走していただいたり、頻繁にインド料理のお店に足を運んだりすることによって、徐々に体を慣らしていました。

留学先での活動内容について

 地球環境や人体に悪影響を及ぼす有害ガスのセンシング技術について、その基礎知識の習得と、習得した知識を応用した研究活動を行いました。

留学先での生活について

 IIScのキャンパスは、日本では考えられないほど広大で自然豊かな環境でした。私は、学内にあるゲストハウスに滞在しておりましたが、研究棟までは徒歩で約30分かかり、その途中で遭遇する多種多様な野生動物を見て楽しんでいました。研究の合間には、インド人学生に誘われて毎日チャイ(インドの紅茶)を飲み、夜はキャンパスの外を案内してもらったり、おいしいインド料理を食べたり、時にはバドミントンをして体を動かしたりと、充実したキャンパスライフを送りました。

留学先で苦労したこと

 研究面においては、テーマ選択に苦労しました。渡航前に、受入先の研究室でどのような研究を行いたいかなどを事前に整理してから出発しなかったため、現地に着いてから非常に時間がかかりました。生活面においては、常に飲み水に気を付けていたことに加え、停電の多さにも苦労しました。

留学を通して得たもの、学んだこと

 少数精鋭かつインドトップレベルの理系大学院という恵まれた環境の中で、優秀なインド人学生に囲まれて研究活動を行うことができました。彼らは研究に対して非常に積極的な姿勢を持っており、何かを与えられるまで待っているというような受動的なスタイルでは一切通用しないということを痛感しました。また、自分の研究を心から楽しみつつ、その本質を理解するよう心掛けていた彼らの考え方からは、吸収すべき部分が多く、大変貴重な留学経験になりました。

留学を検討している人へのアドバイス

 もし留学するチャンスに恵まれているにも関わらず、現在迷っている方がいれば、その一歩を踏み出してみることをオススメします。留学前に多くの不安を抱えていたとしても、現地に着いてみれば意外と何とかなるものです。生活を送る中で、たくさんのカルチャーショックに出会うこともあるかと思いますが、そのことをネガティブに捉えるのではなく、日本にいたら知ることのできなかった新たな価値観、広い視野を身に付ける良い機会だとポジティブに捉えてみてください。きっと、かけがえのない素晴らしい経験になると思います。

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IIScの学生と(右から3番目が道高さん)

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