先端科学技術研究科 博士後期課程2年 北 直樹さん
留学先機関名:ナントデザイン大学(L'École de design Nantes Atlantique)
留学期間:2017年2月13日~2017年11月30日
留学の動機、きっかけ
以下の3点が主な動機、きっかけです。
・もともと海外(日本以外)で生活を送るということに興味があった。
・学生のうちに留学を経験しておかないと今後そのような(特に半年以上といったまとまった期間の留学)
機会を得るのは困難だと思われた。
・JAISTの研究留学助成を利用することで金銭面でも何とかなりそうだと思えた。
留学にあたって準備したこと
・Campus Franceオンラインフォームの記入、フランス大使館での面接(英語もしくはフランス語)等のビザ
申請手続き
・受入先の学校及び教員との事前打合せ、住居探し等手続き
特に住居探しはフランス語が分からず苦労しました。結局、英語で対応してくれるところが見つかり、
そこからはスムーズに手続きが進みました。
留学先での活動内容について
Polytech Nantesというところと共同でVR環境でのデータ可視化プラットフォームの開発及び自身の副テーマ研究を行いました。
留学先での生活について
フランス語は簡単な挨拶程度しか話せないので、ほぼ英語で日常生活を送りました(送れました)。また、平日は研究に集中し、週末や連休はフランス国内各地、ドイツ、イタリアなどへ旅行に行くなど忙しくも充実した日々を過ごすことができました。
留学先で苦労したこと
日本でのビザとは別に、渡航後フランスの移民局で滞在許可証を取得する必要がありましたが、なかなか連絡が来なくて不法滞在になりかけるなど不安な日々を過ごすこともありました。また病院へ行った際には、英語が通じず困りました。
留学を検討している人へのアドバイス
国際学会で数日間海外へ行ったり、短期留学で数週間〜数ヶ月間海外に滞在したりすることと、半年以上等まとまった期間を海外で暮らすのとは異なる体験だと思います。短期間での滞在であればその海外生活は『非日常』としての体験となりますが、中長期での留学ではそれを『日常』として送ることになります。ビザ申請等の渡航手続きの手間も増えれば、定期的に散髪に行かなければならないし、滞在期間が長ければ病院や銀行、市役所等へ行く機会も増え、生活費など暮らしのコストを考えて日々の生活を送る必要もある。楽しいことばかりでなく苦労することも増えます。ですが、苦労したことすべてが得がたい経験になること、ネット記事や他人からの伝聞ではなく私的経験として海外での日常を送ることができるということ。これらの経験は「留学経験のある自分カッコイイ」という次元ではなく、自身の価値観や「日本人として生まれ、日本で暮らす」ということを留学経験から対照的に見つめ直すことができるという点でとても貴重な経験となることと思います。以上の点から、留学を検討しているのであれば、中長期での滞在も検討してみるとよいかと思います。
学校関係者を前に研究紹介する様子。中央奥が受入ラボのGrégoire Cliquet先生。右が北さん。
ラボから徒歩5分、ラ・マシンの機械仕掛けの象。