主要設備一覧
X線光電子分光装置・XPS
(島津製作所 Kratos AXIS-ULTRA DLD)
本装置では、X線源はMg Kα、単色化X線(Al Kα)の切換えが可能であり、プローブ径最小15μmからの測定ができます。Mg Kαでは、分析領域φ30μm以下でAg3d5/2光電子ピークが半値幅0.8 eV以下で感度1,100,000cps以上、AlKαでは、分析領域φ30μm以下でAg3d5/2光電子ピークが半値幅0.48eV以下で感度3,000cps以上を有しています。試料表面近傍に存在する構成元素と電子状態を分析できます。測定可能元素はLi~Uです。表面中和機構には低エネルギーの電子を使用し、絶縁物試料に対して均一に中和する機能を有しています。
【特徴】
本装置の特長は、Mg,モノクロAlのいずれのX線源で、微小領域の観察が可能なことです。検出器を100ch以上有しているため、微量元素も高感度に測定可能であり、アナライザーをスキャンすることなく、良好なスペクトルが得られます。また、多原子イオンを使用したイオン銃を有しており、特に有機物を含む試料でダメージの少ない測定が可能です。
【仕様】
分析可能元素 | LiからUまで |
---|---|
X線源 | Mg/Al 特性X線、AlKαモノクロメータX線 |
分析面積 | マイクロエリア 15, 27, 55, 110μmφ マクロエリア 2×0.8mm, 0.7×0.3mm |
分析深さ | 数ナノメータ |
ステージ | X,Y,Z,θ,φ 5軸自動ステージ |
最大試料サイズ | 100mm(X)×25mm(Y)×10mm(Z) |
イメージング | 空間分解能 3μm以下 元素像および化学状態像 |
エッチングイオン銃 | Arイオンおよびクラスターイオンエッチング(コロネン) |
深さ分析 | 可能(エッチングイオン銃使用) |
傾斜分析 | 可能 0~90° |
紫外光分光分析(UPS) | 可能 (励起光源 HeIおよびHeII) |
オプション | 試料加熱冷却ステージ(分析室:-100~+600℃) 試料加熱冷却ステージ(予備排気室:-100~+500℃) |
【設置場所】
マテリアルサイエンス系3棟1階