「正しい方法」にふりまわされている
ほとんどのインストラクションに伴うトラブルは, 物の組み立て方や機器の操作法が
たったひとつしかないかのように言うことから起こる.
受け手も「正しい方法」を理解するのに躍起になってしまう.
やりとりの方法には, 何を学ぶかによって多くの種類がある.
唯一の正しい方法とか, ベストの方法などないのだ.
同じ内容を伝えるにも多様な方法がある.
口頭による説明がいい人もいるだろうし, 文書のほうがいい人もいるだろう.
また手本を示してほしい人もいるはずだ.
忘れてはならない言葉は「言いかえれば」である.
いろいろな方法でインストラクションを与えようと考えるならば, メッセージが理解
され, 実行される可能性が高くなる.
大事なのは, 簡単にではなく明確にすることだ.
[R.S.Wurman92]より.
林 幸雄
(yhayashi@jaist.ac.jp)
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