情報の概念の発展('60-'70年代)
Machulpの「知識産業」, 1962年における分類
「知識」という概念を, 「知られていること」と「知っているという状態」であると
定義し, この2つの状態を作り出す活動を知識産業とした.
そして, 知識を情報と同義とみなし, 内容と用途の2つの側面から分類した.
- <内容による5分類>
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- 実用的知識(専門, 実務, 作業知識他)
- 教養的知識
- 宗教的知識
- 娯楽的知識
- 余分な知識
- <用途による2分類>
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- 「最終製品」としての知識
- 「中間製品」としての知識
データ, 情報, 知識は, 評価を関数とした連続的した存在とみなしていると考えた.
- データ: 「評価されていないメッセージ」
- 情報: 「データ」 +
「特定の状況における評価」
- 知識: 「データ」 +
「将来の一般的な使用の評価」
(その属性は正当性と価値)
野口悠紀雄と「情報財」, 1974年
情報の本質的性質として, 複製が可能であり, 複製しても元のものが破壊されない
点を上げ, 経済財としての情報は社会的限界費用がゼロ
である, 取り引きが不可逆である, ある個人にとっての
情報の有用度は他の個人の保有量に左右されるために強い外部効果が働く,
分割できないものが多い,
消費における不確実性がある等の特徴を持つとした.
- 以上3件, [上田,倉田92]より引用 -.
林 幸雄
(yhayashi@jaist.ac.jp)
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