簡単なガラス細工

化学系の大学では,ガラス細工が必修になっていた時がありましたが,
今は購入した方が時間の節約になることで,大学の化学教室によって行わないところもあるようです。
況や小学校の理科教員においてや,できる人が少ないでしょう。
しかし,経費節減,怪我などの防止,至急必要になることがあります。

そこで,ガラス棒とガラス管の作り方を紹介します。
ガラス棒やガラス管の先端部分を丸めることは,
怪我の防止とガラス器具の損傷を防ぐうえで大切です。
ガラス管の先を目立てヤスリで丸めると,子どもの指に傷つくことがあります。
また,リトマス紙に水溶液をつけるとき試験管内壁を擦って傷つけることがあります。
このため,角を丸めることをするだけで,快適に実験ができます。

 

市販のガラス管や棒は長さ1.2mで売られています。まず,
適当な長さに切る訳ですが,専用のカッターがあります。

カッターにガラス管や棒を挟んで,押さえながら回転すれば傷がつきます。
その後,傷口を中心に左右をもって開くようにすると上手く切れます。

次に,ガラス管を丸めるには,ガスバーナーを使います。
専用のバーナーを購入する必要はありません。

  1. 先ず,丸める先端部分を火力の小さな炎の上の方で温めます。
  2. 黄色い炎がガラス管から上がるのが見えれば,
    ガスバーナーの炎の青い部分の上の所へ
    ガラス管を回しながら移動します。
  3. ガラス管の先端が赤くなれば,ガラスが融けています。
  4. 程よい丸さになれば,炎の上部へ移動して,回しながら温度が下がるのを待ちます。
  5. ほとんど,黄色い炎が出なくなればとり出して冷まします。

ガラスの種類
 昔のガラス管は軟質ガラスを使っていましたが,今は理化学分野ではほとんど使いません。
ガラスの種類数は少なく,製造会社の名前がついています。
現在はホウケイ酸ガラスという総称で売られています。
パイレックスガラスという言い方をしなくなりました。(コーニング社の製品名)

因みに名称の比較表を示します。

 

令和3年1月10日 作成