注射器浮沈子
浮沈子は,4年生理科において,「とじこめた空気」の応用実験として示される。
ただ,ペットボトルを押して浮沈子を沈めることは「とじこめた空気」とどう関係しているか
理解するのは難しい。そこで,空気でっぽうの教材を使うことを組み合わせた。
簡単な装置作り
1. ペットボトルに合うゴム栓(7号)に穴を開ける。
穴の大きさは,教材である注射器の口よりせまく,穴が貫通して見える程度にする。
2. 全部で3セット用意する。(ゴム栓は1つでよい)
3. 魚形のタレビンは小型なものをホームセンターで求める。
ナットは6mmが小型タレビンのネジとピッチが近い。
演示
1.空気が入った浮き輪は,水に浮いて泳がなくても沈みません。
空気の入ったタレビンも浮いています。
2.ところが空気がなくなって水が入ってくるとタレビンは沈みます。
3.では,半分ほど水をタレビンに入れるとどうなるでしょうか。
はい,しっぽのところが水に浮いています。
4.ここで,穴の開いたゴム栓をペットボトルの口につけます。
注射器に空気を入れて,ゴム栓の口につけます。
5.これで,空気は,注射器の中,ゴム栓とペットボトルの先,タレビンの中にそれぞれありますね。
6.空気が逃げないように,注射器のピストンを押すとどうなるでしょうか。
7.想像してみてください。
注射器の中の空気はペットボトルの中に出ていくでしょう。
ペットボトルの中の空気はふえるかなぁ。そのままなのかなぁ。
タレビンの中の空気はちじまるのかなぁ。それとも変わらないのかなぁ。
8.よくみておいてください。
(ピストンを押す。しばらくしてピストンから手をはなす。タレビンが上がってきて少し間を開けてから)
もう一度やります。特に,タレビンの中の空気を見ておいてください。
【結果と観察発表】
○タレビンの中の空気が少なくなった。 ⇒ 浮き輪の空気が少なくなったのと同じ。
○ペットボトルの中の空気が増えた。 ⇒ 注射器の中の空気がへった分,ペットボトルの中の空気がふえた。
でも,変だなぁ。だったら,ペットボトルがふくらまないとすると,水がちじんだことになる。水はちじまない。
あと空気があるのは?
⇒ タレビンのなかの空気がちじむのだ!
実験の写真と動画(速さを1/2にしてある)