Excelによる薬品管理簿詳細
ソフト:Excelを使う。
PC作業:次のファイルとデータフォルダーを作成する。
@ Excelの薬品に関するデータ: 薬品番号・薬品使用簿・薬品台帳・使用薬品分類と
A 試薬データのフォルダー: 薬品に関する安全性データMSDSまたはSDSをPDFファイルとして保存されている。
準備:
@ 薬品の分類
分類:薬品の分類は6〜8類に分類できるが,最低6類が必要であろう。基本的には有機化合物と無機化合物に2種類に分類できるが,用途や機能に応じて細分できる。
例えば,6類にした時,有機化合物の中をアルコール類とその他の有機化合物,無機化合物の中を酸類,塩基類(アルカリ)とその他の無機化合物,そして(金属)単体のように分類できる。
A
薬品番号付け
(ア) 上図のように,階層構造を設定すると,番号付けは,
類番号(1〜6)
薬品番号高々30
薬品ビン番号は10年先まで連番として最大999
と設定できる。この場合,〇△△−□□□のような[3桁−3桁]と表記できる。
例えば,メタノールの一つのビンを101-001というように番号付けられる。
(イ) もっと少なくして,類番号A〜Fとして,薬品番号1〜9にするとビン番号01〜99で対応できる。例えば,メタノールの一つのビンはA1-01のようになる。
(ウ) さらに,ビン番号を1〜9にすると,1→9→1のように繰り返すことも可能になる。この場合,エタノールの一つのビンを例にするとA2-1(またはA21)と簡単になる。ただ,この場合,連番の記録保存には不向きである。
番号付けに(ア)の仕方を使う場合について以下に示す。なお,(イ)や(ウ)の場合も仕方は変わらない。
例として,ファイル「薬品ファイル(圧縮フォルダー)」を開くと,Excelファイルと試薬データが圧縮保存されている。
編集順序は,環境整備、変更・追加、保守の順である。「薬品使用簿詳細例.xlsx」を開くか,新しく,ファイルをつくるかどちらかを選択する。
I. 環境整備
(ア) 最新のファイルを開く。最初の場合には,「薬品使用簿詳細例.xlsx」を開く。
(イ) 最新のファイルを利用する場合,次のように,編集するファイル名を「薬品管理20140401」のように名前を変えて保存する
以下、このファイルで編集をする。最新のファイルを編集できなかった場合,以前のファイルを再読み込みして戻れる。
II. 変更・追加
新規薬品を購入した場合:
作業 |
結果 |
「薬品管理20140401」のシート(ファイルの最下行にある)の中の「Sheet1」をクリックする |
「Sheet1」が表示される |
表の最下行に薬品名を記入または複製する。登録済みの薬品名と同一の名前がない場合,新しい名前「試薬00」のように入れる。 |
現存する薬品名の場合、名前をコピペすると良い。Cntl+c(コピ) Cntl+v(ペ) 新しい「試薬00」の場合、作業が増えるので,別記する。 |
最下行A列の薬品番号を同一薬品名の上3桁を同じにして、下3桁は現存の最大番号の1増やした番号を半角で入れる。(例:999-002のように) |
Sheet1の最下行A,B列に,薬品番号と薬品名がそれぞれ記された。 |
H列の分類において、一つ上の行にある分類セルをクリックして、そのセルの右下隅のマークの+を押さえながら下へドラッグする。 ㊟ 新規の場合,シート「使用薬品分類」をクリック |
「分類」の列に新たな分類が明示される。もし、#N/Aと表示されると、シート「使用薬品分類」に入力がないか誤記されている。 ㊟ シート「使用薬品分類」に追加記入する。 |
同様に、I列の濃度、J列の法分類も右下隅のマークの+をポイント&ドッラッグする。 |
同様に、I列の濃度、J列の法分類も表示される。ただし、濃度が0%に表示される場合、メニューバーのホーム➡桁移動アイコンを3つまでクリックすると整う。 |
既にハイパーリンクされているC列の劇物データまたはD列の薬品データを新しく入力した薬品名のセルにコピペする。既存の該当するセルを少し長押ししてから、Ctrl+c,その後,最下行のセルをクリックしてからCtrl+vする。 |
新しくハイパーリンク(操作:挿入>リンク>リンクを挿入>試薬データ>PDFファイル指定)されている薬品名をダブルクリックするとPDFが表示される。リンクしていない場合、新規にハイパーリンクする。 |
左端の行数字を使って,表示部分を全ての「行」をドラッグする。メニューバーにある,データ➡並び替え➡(左から最優先される)薬品番号、値、昇順に指定してから、OKをクリックする。 |
薬品番号順に並び変えられる(ソートされる)。 |
新規入力をする場合:
@ 新しいExcelのSheet1の第1行に,A列から順に,「薬品番号」「薬品名」「劇薬データ」「薬品データ」「学年」「実験項目」「クラブなど」「分類」「濃度」「法分類」とJ列まで入力する。
A A列「薬品番号」とB列「薬品名」を行に,番号付けされた薬品について,それぞれ対応して入力する。
B シートに「薬品使用簿」「薬品台帳」「使用薬品分類」のシートをつくる。
C シート「薬品使用簿」には,「薬品名」「薬品番号」の他,「年月日」「摘要」「使用量(g)」「残量(g)」「目分量」「取扱者名・印」「校長印」の各項目を入れる。
D シート「薬品台帳」には,小学校名と共に,「分類」「名称」「濃度」「法分類」「注意事項」の項目がある表を作成する。この表はシート「使用薬品分類」と連動する。
E シート「使用薬品分類」には,Sheet1の同じ「薬品名」について,「分類」「濃度」「法分類」を調べて記入する。このシートは,Sheet1と「薬品台帳」と連動している。
以上のシートは,「薬品使用簿詳細例.xlsx」を参照しながら作成することもできる。
別記
新規購入薬品が既に購入した薬品名にない場合について、シート「使用薬品分類」をクリックして,安全性データMSDSまたはSDSのPDFファイルを参照して,薬品名、分類、濃度、法分類をそれぞれ新規記入する。
1. 薬品番号の設定
(ア) シートの薬品分類基準を開き、上3桁の番号を決める。このとき既に使われている番号がないかSheet1で調べなおす。
(イ) ○○○−001として、半角で入力する。
2. 安全性データ(PDF)取得
(ア) サーチエンジンを使って、「薬品名 SDS」と入力し薬品会社のページのPDFを取得する。
(イ) このファイルを「試薬データ」フォルダーに薬品名.pdfとして保存する。
3. 分類
(ア) シートの「使用薬品分類」をクリックして、薬品名列最下行に「薬品名」を入力する。この名前はSheet1で入力した同名にする。
(イ) 分類の列には既存の分類に該当するものがあるか調べ、あるならコピペし、なければ新しい分類名を入力する。
(ウ) 濃度は薬品のビンに記載されている。濃度は%またはモル濃度(mol/LまたはM)を入れる。
(エ) 法分類は劇毒法か消防法に関係しているかを試薬データのPDFで調べて入力する。
III. 薬品使用簿の作成
(ア) シートのSheet1を表示して、新規購入薬品の行番号を憶えておく。例えば、82(行)のように。
(イ) シートの「薬品使用簿」をクリックする。
(ウ) E1(E列、1行)をクリックすると、表示カラムに「='Sheet1'!A○○」と表示される。この○○のところに、作成したい薬品名の行番号を半角数字で入力する。例えば、82だとすると、='Sheet1'!A82と入力,リターンすると、自動的に薬品名と薬品番号が表示された薬品使用簿ができる。印刷(Ctrl+p)する。
もし,セル入力を間違えたときには,セルE1をクリックして,半角で「=’Sheet1’!A1」と入力する。(ウ)の最初に戻って,入力し直せばよい。
IV. 薬品台帳の記載
(ア) 購入薬品が以前に購入して既に薬品台帳に記載されている場合は新たに記載する必要はない。
(イ) 新規購入薬品としてSheet1に入力した薬品名を薬品台帳の「名称」の列に入力する。
(ウ) 分類、濃度、法分類のセルには一つ上のセルをCtrl+c(コピ)してその下のセルにCtrl+v(ペ)すれば記載される。