論文を書く前に …

ABC 理論に基づく PQR システム (タイトル)

(タイトルの付け方の常道として,既存の理論に基づいた(あるいは応用した) として自分の構築物とつなげる)

(氏名)
(所属, e-mail アドレス)
要約 (アブストラクト/梗概)
  1. 導入 (はじめに - 問題の紹介)
    1. 人々があまねく認める大問題は××である.
    2. この問題は歴史はこうであり,いままでこういう方法のアプローチが取られ, こういう成果を出しているが,
    3. こういうところに問題がある. (要は 人の研究に乗っかるところからスタートするということ.無から新しいことを 開拓しようとして聞いてもらえるのは既に偉くなっている人だけ) 自分はこの大問題のうちのこの小問題に取り組む.
    4. 本稿ではこれこれの方法を取ることにより,この問題を解消/改良するこ とを目的とする. (目的は明確に宣言しなければな らない)
    5. 本稿の構成は以下のようになっている.第×節では何,第××節につ いては何々について述べる.

  2. 準備
    (ここは読 者に対して著者が基礎知識をレクチャーする節である.この節にはオリジナ ルな成果が現れてなくてよい.論文で使う記号,概念はここですべて出して しまおう)
    1. 問題を述べるのに基礎的な概念,定義の導入
    2. その問題の定義 (自分の取り組む相手は,ちゃん と述べるとこんなものである)
    3. 今度は自分が用いる道具の導入 - 理論の紹介
    4. その理論をきちんと述べるのに必要な基礎的な概念,定義の導入 (自分の用いる武器は,ちゃんと述べるとこんなも のである)
  3. 提案
    (論文の核心! ここに自分の新規のアイディアが現 れる)
    1. 自分が新たに考えた提案,仮説を述べる.こうしたら問題を解決/改善 できるのではないか.
    2. モデル化/形式化/定式化.その仮説を数学的あるいは論理学的なフォー マルの形で述べる.きちんと定義されたことばのみで.
    3. そうして述べた形式的な表現が,前の節で述べた理論に合致し,かつ 理論を破壊しない拡張であることをきちんと述べる.
    4. 自分の取り組んでいる問題の改善にどう寄与するはずであるか述べる.
  4. 検証
    (新しい アイディアは言いっ放しではいけ ない.自分一人よがりの主張ではなく,客観的に良いということを客観的な 方法で示さなければならない)
    1. 自分の提案を検証するしかたを述べる.
      • コンピュータシステムを実装して実験してみました.
      • 計算量が少なくてすむことを数学的に証明しました.
      • 大規模な統計的調査を実施しました.
    2. 結果の解析 - グラフ,表. (結果は必ず視覚的 に訴えるように,impressive であるように提示すべし)
    3. 考察 - 現れた結果が何を意味するか.これは自分の意図する結果であ るのか.問題をどう解決できたか. (誇張はいけない.しかし,寄与/貢献 (contribution) は強く訴えよ)
  5. 結語 (終わりに - まとめ)
    1. 自分は何を提案した.
    2. 他の研究と比較して何が良くなった. (しつこ く,もう一度強く自分の寄与を主張しよう)
    3. しかし何が課題として残った.
謝辞
もし特定の個人の助言/助成金などが研究に決定的に効いたのであれ ば.
参考文献
著者,題名,誌名,巻,号, ページ,発表年 - これらの情報の並べ方,間のコンマやピリオドの使い方は投稿 する先で定めたスタイルに従うこと. ただし特に定められていないならこちらを参照のこと.
付録
長い式の導入やソースプログラムなど,もしあれば.
著者紹介

論文を書いた後に …
この論文はこの提案について初めての人が読むのである. そして,これを初めて読んだ人が理解してくれると思うか?
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