第5回知識科学シンポジウム

知識創造のプロセス、場、およびシステム化

 

2003年10月13日(月)   学術総合センタービル(一橋記念講堂)

主催 北陸先端科学技術大学院大学21世紀COEプログラム
「知識科学に基づく科学技術の創造と実践」

参加費 無料

 

プログラム 概要 参加申し込み 問い合わせ リンク

    参加案内

知識科学研究科は、来るべき知識社会において活躍する企業人・研究者の養成を目指す未来規範型研究科として1998年に活動を開始し、今年6年目を迎えております。知識科学を標榜した研究科としては世界初の試みであり、経営学、情報学、システム科学、自然科学などの分野から集まった気鋭のスタッフが一丸となり、荒野に道を拓く意気込みで教育・研究に取り組んで来ました。そのモットーは、教育においては、「経営の分かるエンジニア、技術の分かるマネージャーなどの知識パイオニア、知識プロデューサの輩出」であり、研究においては、「知識社会のための知識科学の樹立と世界発信」であります。これまでに331人の修士卒業生を社会に送りだし、既に14名の博士号取得者を出しました。また若手研究者を中心に各種学会の賞を受賞するなど、知識科学らしい異分野融合型の新しい研究の成果も出てきております。その結果、文部科学省の21世紀COEプログラム「知識科学に基づく科学技術の創造と実践」に採択され、また経済産業省のMOTプログラムに則ったMOTコースを東京駅前大丸オフィスで開設するなど、知識科学研究科の活動が世の中に認められて参りました。

そこで知識科学研究科としては、従来から続けていた我々の成果の一端を公開する知識科学シンポジウムを継続し、皆様からのご意見をいただく企画を続けることにしました。今回は第5回目の知識科学シンポジウムに当たり、『知識創造のプロセス、場、およびシステム化』という開催テーマで、この分野で世界的に著名な東京大学先端研の堀 浩一教授と産業総合研究所サイバーアシスト研究センターの橋田浩一副センター長をお迎えし、知識創造研究という観点から知識創造のプロセス、場、およびシステム化と知識科学との関わりに関して御講演頂きます。もとより知識科学の樹立は私どもだけでできるものではありません。今回の知識科学シンポジウムが、企業、公官庁、大学の有志が集う場になり、参画される方全員の知識創造分野への挑戦の意欲を掻き立てる場になればと考えています。ぜひ多数の方々のご参加をたまわりますようお願いいたします。

なお引き続き10月14日(火)、15日(水)に同一会場にて、 Global Advanced Technologies Innovation Consortium (GATIC)と北陸先端科学技術大学 院大学知 識科学研究科主催の次世代MOTの国際シンポジウムが開催されます。21世紀COEプログラムにも密接に関連するシンポジウムですので、こちらの方にも積極的なご参画をお願い申し上げます。

 

    プログラム
  午前の部 司会: 杉山 公造
 9:00 -  9:30 21世紀COEプログラムの概要  中森義輝(拠点リーダ)
 9:30 - 10:30 知識創造活用サイクルを支える情報技術 堀 浩一(東大)
10:30 - 11:30 人工物創出におけるデザイン思考のプロセス 野口尚孝
11:30 - 13:00 昼食  
  午後の部 司会: 宮田一乘
13:00 - 14:00 知識創造のプロセスと知識創造の場の創出 國藤 進
14:00 - 15:00 知識体系を基礎とした創造的活動の支援 池田 満
15:00 - 15:30 コーヒー・ブレイク  
15:30 - 16:30 アノテーションに基づく知的生産支援 橋田浩一(産総研, 科技団)
16:30 - 17:15 総合討論「知識創造のプロセス、場とツール」 堀 浩一、野口尚孝、池田 満、橋田浩一(パネリスト)
國藤 進(司会)

 

    概要
  午前の部 司会: 杉山 公造
 9:00 -  9:30 21世紀COEプログラムの概要  中森義輝(拠点リーダ)
21世紀COEプログラム「知識科学に基づく科学技術の創造と実践」がJAISTで採択されたので、その概要を紹介する。なお詳細については The 21st century COE program in JAIST を参照のこと。
 9:30 - 10:30 知識創造活用サイクルを支える情報技術 堀 浩一(東大)
知識創造をめざして,いわゆる知識マネジメントシステムを導入した組織の多くが,知識創造どころか持っているはずと信じていた知識を把握することすらできない,と嘆いている.その原因はどこにあるのだろうか.そもそも知識とは何だったのだろうか.また,知識創造を支える情報技術は,どのように配置してどのように使うべきなのだろうか.本シンポジウムの話題の全体像を紹介したい.
10:30 - 11:30 人工物創出におけるデザイン思考のプロセス 野口尚孝
デザインという概念を従来のような職能レベルとしてではなく,普遍的な「ものづくり」の観点からとらえ直し,その思考のプロセスを人間の知識獲得,知識運用,知識検証という知的営為の基礎となる行為として考える.その上で,この普遍的デザイン行為における人工物創出の思考プロセスを,一般設計学,認知意味論など複数の観点から描き出すことを試みる.
  午後の部 司会: 宮田一乘
13:00 - 14:00 知識創造のプロセスと知識創造の場の創出 國藤 進
知識創造のプロセスモデルを、我々は知識創造方法論として知識科学的に明らかにしてきた。その中で形式知のみならず、暗黙知を支援する知識創造支援システムの研究開発を行い、より知識創造の場を創出・演出する必要性に気づいた。本講演では、知識創造支援環境や知識創造の実践的な場の構築事例を紹介する中で、知識創造のプロセスや場に関する今後の課題と展望を解説する。
14:00 - 15:00 知識体系を基礎とした創造的活動の支援 池田 満
知識の創造・蓄積・継承プロセスを支えるシステムを構築するうえで,知識科学が解明すべき課題が山積している。そのなかで,知的活動の「プロセスモデル」と「知識体系」を明らかすること,そして,それを基礎にしたシステムデザインのあり方を明らかにすることが中核的課題の一つになっている。本講演では,そのような課題へのアプローチを紹介しながら,創造的活動支援システムを実現するうえでのプロセスモデルと知識体系の役割について考察する。
15:30 - 16:30 アノテーションに基づく知的生産支援 橋田浩一(産総研,科技団)
発想支援ツールのインタフェースにおいて意味的なアノテーションを施しつつグラフ型のコンテンツを作成する機能と、それから線状の文章を自動生成する機能との統合により、ワープロ等に比べてオーサリングのコストが低く、かつ作成されるコンテンツの品質を高めることができる。コンテンツの意味構造がコンピュータにもわかるように明示されるので、検索や翻訳や要約の精度の大幅な向上も知的生産性の向上をもたらす。

 

    参加申し込み

参加者数把握のため、できるだけ事前登録をお願い致します。参加申し込みは以下の登録ページからお申し込みいただくか、もしくはメールにてお知らせください。(記入項目は「登録ページ」にあります)

第5回知識科学シンポジウム 参加登録フォーム

    問い合わせ

第5回知識シンポジウムに関するお問い合わせは以下までお願いします。

事務局: 藤波 努, 西本 一志
メールアドレス:kss5@jaist.ac.jp
住所:〒923-1292 石川県能美郡辰口町旭台1-1 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科
ファックス: 0761(51)1149 (宛先を「知識シンポジウム事務局宛」と明記してください)


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