平成25年度 業務報告会
本学技術サービス部では、関連する教員だけでなく、日頃技術職員と協力して業務を遂行する機会の多い若手研究員及び学生を含む学内の多くの方に技術職員の業務についての理解を深めていただくため、下記のとおり情報系技術職員及びマテリアル系技術職員による平成24年度分の業務報告会を開催しました。
技術職員業務報告会
日時:平成25年6月25日(火)
13:20~16:35
場所:学官連携総合推進センター2階C3−24研修室
発表者(発表順) |
発表内容 |
伊藤 暢晃
(ナノマテリアルテクノロジーセンター担当) |
技術職員の語学研修について
学内窒素ガス配管への流量計設置に関して |
村上 達也
(ナノマテリアルテクノロジーセンター担当) |
業務報告 |
辻 誠樹
(大学院教育イニシアティブセンター担当) |
TV会議システムと多地点接続サーバに関する報告 |
中野 裕晶
(情報社会基盤研究センター担当) |
ファイルサーバリプレースに伴うデータマイグレーション |
小坂 秀一
(情報社会基盤研究センター担当) |
情報環境システムおよび関連設備の導入について |
間藤 真人
(情報社会基盤研究センター担当) |
業務報告 |
技術サービス部業務報告会議事録
平成25年6月28日
技術サービス部
東嶺孝一(文責)
開催日時:平成25年6月25日(火) 13:20~16:35
開催場所:産学連携センター2階
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開会挨拶
川上理事による開会の挨拶があった。研究科の教員が多数出席してしていること関して嬉しいことであり、技術職員は日ごろの業務・成果に自負を持って発表して、活発な討論をしてほしい旨話があった。山田技術サービス部長の司会により報告会が進行された。
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質疑応答:(内容は各発表者による確認済)
1.伊藤主任技術職員(発表タイトル:・技術職員の語学研修について・学内窒素ガス配管への流量計設置に関して)
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どのくらいの TOEICの点数で、英語研修への参加が断られるのかとの質問に、かなり高い点数であるとの回答があった。
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技術サービス部が、学内の英語研修の対象から除かれている事実について、川上理事が前田理事に確認する旨回答があった。
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窒素ガスの使用量が減っているのは、研究のアクティビティが下がっているということではないかとの質問があり、研究科長とナノマテリアルテクノロジーセンター長との連名で研究科に対して節約を呼びかけたところ、使用量が減少した旨部長より回答があった。
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窒素ガスの学内配管に流量計を取り付けることの目的について質問があり、配管にリークが無いことは以前にチェックしたが、もう一度確認するという意味もある旨、部長より回答があった。
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いかほどの節約になったかとの質問があり、約3分の2である旨回答があった。
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貯槽への液化窒素補充のスケジュールについて質問があり、決まったスケジュールがあるわけではなく、消費量の様子をみて補充時期を決めている。発注は納品の 3日前までに するように業者と決めているとの回答があった。
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窒素ガス流量計の設置に関して質問があり、作業は業者が実施し、費用は流量計、設置作業全て込みの価格であるとの回答があった。
2.村上技術職員(発表タイトル:業務報告)
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全国的なヘリウム不足のために、充分な量のヘリウムを売ってもらうことができず、現 在は NMRと SQUIDのみに液化ヘリウムを供給している旨、部長より説明があった。
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Siの削りくずを含む廃液から、比熱の大きい水を蒸発させて Siを回収するのは効率が悪 いので、Siを酸化させて凝集させ、フィルターにかける方法もある旨助言があった。現状では Si以外の物質も含まれているために、水を蒸発させる方法をとっている旨回答があっ た。
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ナノテクノロジープラットホーム事業においては、企業からの受注が増えるよう努力してほしい旨川上理事より話があり、部長より出席している関係の教員に対して協力を呼びかけた。
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液化ヘリウムを作る際に窒素ガスを使用しているかとの質問があり、直接の使用は無いが、充填容器の乾燥の際に使っている旨木村技術専門職員より回答があった。今後ヘリウムの供給が再開されるにつれて検討することが可能である旨回答があった。
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ナノテクノロジープラットホームの試料作製の期間について質問があり、早ければ3、4日、技術習得を兼ねている場合は数ヶ月に及ぶ場合もあるが、先方もあらかじめ承諾しており、技術向上に伴って期間は短縮することができると回答があった。
3.辻主任技術職員(発表タイトル:TV会議システムと多地点接続サーバに関する報告)
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FTPの際などに、JAISTの名前が表示されるのを良く見かけるが、テレビ会議システムをより多く使ってもらう方向性はあるのか、また、マテリアル系の人が使えるか、使うことをサポートしてもらえるか、との質問があり、センター教員と検討したいと回答があった。
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遠隔との違いが良く分かっていないというコメントがあり、講義に参加できないことがあらかじめ分かっていた学生に対しての、講義の録画であった旨回答があった。
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MITではマテリアル系の学生に対しても全世界対応であり、アフリカの学生などが MITにアクセスして、計算機上で装置を操作しているが、莫大な費用がかかるのだとは思うが、本学でも将来可能になるのではないかと質問があり、部長から、現在でも試料だけ送ってもらって分析することは行っており、過去には企業と接続して話をしながら観察することを試したり、また、許可者以外は入室できないクリーンルームの中の装置を使って、遠隔システムで講義室へライブ中継してもらい、講義に使用したりしたことがある旨、部長より回答があった。
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国内で Polycom RMXを使用しているところはあるかとの質問があり、NAIST、慶応大、NIIが使用していることは知っているとの回答があった。
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NIIでは,RMXを他の組織にも使ってもらっているが、本学でも実施できないか、また、実施した場合、技術職員の負荷の問題などはあるかとの質問があり、学外へのサービスはできないことはないと思うが、トラブル発生時の対応や予約システムをどうするかなど検 討項がある。技術職員の負荷については、サービス内容と負荷の兼ね合いを見る必要があるとの回答があった。
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TV会議システムで録画することの是非について質問があり、通常の収録では、専用のエンコーダー装置を持ち込んでいるが、RSS4000という装置なら、TV会議装置から H.323プロトコルで接続するだけで簡単に録画できるメリットがあるとの回答があった。
(10分間休憩)
4.中野技術専門職員(発表タイトル:ファイルサーバリプレースに伴うデータマイグレーション)
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サービス停止時間に関する質問があり、今回の方法が最短の時間でできる方法であり、サービス停止時間は2時間であったと回答があった。
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Failが7本、8本と出ていることに対して通常この程度のことは問題とならないかとの質問があり、月に何本か Failすることは普通であり、何本か Failしても問題の無い構造に なっているとの回答があった。
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ディスクのエラーに関して質問があり、目視やエラー表示で分かるようになっている旨回答があった。
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ファイルサーバー更新の将来計画について質問があり、性能等で日々進歩している部分があるので更新による利点はあり、また、ハードディスクは駆動しているために消耗もあるので更新することは必要であるが、現在の4年に1度の更新が適切かということについては判断が難しいとの回答があった。
5.小坂技術専門職員(発表タイトル:情報環境システムおよび関連設備の導入について)
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部長から、トラブル等の緊急の対処のために職員が対応する必要が生じることは当然理解しているが、部長は労務係から、職員の夜間・休日の出勤に対して注意を受ける立場である旨部長から説明があった。
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今後の SSDの使用の可能性について質問があり、将来的には、HDDは大容量バックア ップとして利用されるようになり、SSDはまだ高価ではあるものの良い点があるので2,3年のうちに置き換わっていくものと考えているとの回答があった。
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ネットワークが二重化されているので大丈夫であろうとの意見があることに対して、今回のような故障が起こった場合には修理等の対処をしなければならないという説明があった。
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大学の予算を振り分ける際には、インフラ的要素を持つものに対して重点的に配分するようにしている旨川上理事より説明があった。
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本当にほしいものが導入できているかという質問があり、総合評価方式では、価格以外に他の基準でも採点されるので、安いだけで導入されたということではないと回答があった。
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マテリアルサイエンス研究科で研究されている熱電変換に、サーバの廃熱を利用する研究が行えないかとの意見について、素子をモジュール化するなどの段階が必要である旨部長より回答があった。
6.間藤主任技術職員(発表タイトル:業務報告)
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VPN(Virtual Private Network)がつながりにくいのではないかという質問に対して、センターで確認している幾かの環境は接続でているので、個人の環境に問題があるのではないかと思われるが、詳しくは調査が必要であり、例えば、旧 VPNはリプレースされて新 VPNに移行しているので、それが原因でないかどうかについても確認の必要がある旨回答があった。
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担当業務のローテーションに関して質問があり、基本的に年単位でローテーションしているが、導入関連は 2年連続で担当することで、前年度を踏まえての反省点や改善策等を以前より容易に引き継げるようになったと考えている旨回答があった。
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ハードに関する知識を有していることが良いとコメントがあった。
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今後、消費税増税や電力の供給事情を鑑みて、予算が圧迫されていく可能性もあることについてコメントがあった。
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閉会
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川上理事より、英語研修に関して、必要としている英語研修の内容が技術職員と事務職員とで異なっていると考えられるので、技術サービス部長のほうで検討してもらうと良いと考えている旨前田理事から回答があったと説明があった。これに関して、部長は現時点で留学生の対応が必須となっており、留学生とコミュニケーションできる英語力が第一段階として、さらに、海外での成果発表などは第二段階として必要と考えている旨説明があり、現状は第一段階である旨説明があった。また TOEICはひとつの指標であり、点数よりも、現場で大切なことを伝えることができる能力が大事である旨話があった。
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川上理事より、業務に関して多くの難しい問題があると思われるが対応していきたい旨話があった。
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最後に、部長より、年々業務量が増えているにもかかわらず、残業時間の短縮に努めている職員に対して感謝しているとの話があった。増えてゆく業務を推進させながら、超過勤務時間の短縮も要請される立場で、矛盾を感じているところもあり、改善できることがあればと考えている旨話があった。
(実施後記)
技術サービス部全体として開催されるようになってから数えて第3回目の業務報告会であった。マテリアル系技術職員による業務報告会の開催のお世話もかなり以前にさせてもらっていた時期があったが、第3回目となった今回の報告会については、再び技術職員が主体的に実行役を務めることとなったので>、実行委員の一人として今回初めて担当した。部長と理事のスケジュール調整、会場の選定と確保、プログラム・フライヤーの作成、報告会でのタイムキーパーと写真撮影、書記を私のほうでさせて頂いた。会場内の準備もさせて頂いたが、急遽プロジェクタを変更することとなり、開始直前に皆にご迷惑をおかけした。なお、会場選定と予備のイスの確保で産学連携係の池田さんに何度もご足労をおかけした。業務報告会の実施にご協力頂いた皆様へ、実行委員、事務担当共々感謝申し上げます。
最後に、川上理事、山田部長をはじめ、報告会に出席頂いた皆様、貴重なご意見を頂いた皆様に感謝申し上げます。