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グラフェンナノメッシュデバイスを用いたナノスケール熱制御の研究

非対称グラフェンナノメッシュデバイス

水田研究室では、宙吊りにしたグラフェンを台形状に加工したチャネル構造と、GNRにヘリウムイオンビームミリング技術(HIBM)や電界電離ガスイオン源(GFIS)を用いてナノ孔アレイをナノリボンの半分の領域に導入した非対称ナノメッシュチャネル構造で、熱整流現象を観測しました。また、ハーフメッシュデバイスデバイスにおいて、ナノメッシュ部分にフォノンが閉じ込められていることがわかっています。そこで、本研究ではGNRとGNMの比率を変化させたデバイスと、デバイスの長さをフォノンの平均自由行程より長いものを作製し、水田研究室で開発されたDifferential thermal leakage 測定法を用いて、フォノンの閉じ込めが、熱輸送にどのような影響を与えるのかの測定を行い、熱整流現象のメカニズムを実験的に解明していきます。

フォノン画像2.png

Graphene nanomesh device

フォノン画像3.png

"Differential thermal leakage" measurement method

2次元有限要素解析を用いたフォノニックバンドギャップの解析

グラフェンの熱フォノン制御についての研究は非常に少なく、効率的な構造が明らかになっていません。また、実際に周期的ナノ孔構造をもつグラフェンデバイスの作製は、ナノ孔が非常に小さく、狙った孔の大きさや間隔に加工することは容易ではありません。そのため本研究では、THz領域でフォノニックバンドギャップ(PhBG)が現れるような構造を有限要素解析を用いて探索しています。

Phononic band gap.png
ナノ孔をあけた構造のフォノン伝搬スペクトル(左)、1stPhBG付近の2次元フォノン分布(中央)と2nd PhBG付近の2次元フォノン分布(右)

周期的ナノ孔構造をもつデバイスの作製

グラフェンフォノニックデバイスに必要なナノスケールの周期的孔構造は、従来の微細加工技術の精度では容易ではありません。本研究室では、電界電離ガスイオン源(GFIS)搭載微細加工装置やヘリウムイオン顕微鏡(HIM)を用いて、デバイスの作製を行っています。

GFIS.png   nano pole temp2.png

     HIMによる微細加工のイメージ       HIMによって作製した周期的ナノ孔構造    

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