Last Updated 2000,6/16
*********************************************\>* 平成10年3月修了生稲垣 大介 (現 富士写真フィルム)さんからのアドバイス ********************************************** 新入生の皆さん、ようこそ陸の孤島へ…、いやJAISTへ! 僕は堀田研究室の3期生 稲垣です。 社会人になって3年目になりますが、 僕が過ごした3年間の堀田研での日々 (1年留年しちゃいまして..)を思 い出しながら『こんな研究室だよ』っていうのを 書いてみようと思います。もともと半導体の事を勉強・研究したくてこの JAISTに入学したわけですが、 出身学科が理学部化学科だったこともあり案の定、 物理系の単位がそろわず12月配属とあいな りました。 そんな僕に救いの手を差し伸べてくれたのが 堀田先生だったのです。確か 「俺が君をみっちり鍛えてやるからついて来い!」 みたいなことを言われて、それじゃこの研究室で…と お世話になることになりました。 配属になって最初に手渡されたのが1冊の電気磁気 学の本で、半年で全12章をマスター するという試練が与えられたのでした (実際、その試練はクリアできたんだ けど…)。今でも章末問題の添削して いただいたたくさんの答案用紙は大事にとってあります。そ れにしても、本当に僕を鍛えるつもりだったん だと思ってある意味驚いちゃいました。 予備校の広告じゃないけど、本当に親身に なって教えてくれました。 こんな熱い先生だから研究室の雰囲気は? と言うと、僕が在籍していた3年間は、 不思議な一体感で包まれていました。 研究テーマの異なるもの同士が給湯室で交わす 熱い会話は先輩後輩の上下 関係だけでなく横のつながり をも強くしていたような気がします。 先日、研究室を訪問する機会があった のですが、今なおあの一体感というか団結力 みたなものが生きづいていて本当によかったと 思います。テーマ別での活動が中心と なる研究室で、お互いの状況を 把握する機会は非常に大切で、 気持ちと時間に余裕のあるときにフランクに お互いの疑問をぶつけ合える環境があった というのは僕の研究を進めていく上で 大きな糧(かて)となりました。 最後に、修士課程での2年間は社会に出たときの 貴重な財産となります。その貴重 な2年間を濃厚に過ごしてください。 僕たちに要求される能力は想像以上 に大きなものがあるから…。 ********************************************** |
********************************************** 平成10年3月修了生甲(きのえ)雄介 (現 セイコーエプソン)さんからのアドバイス ********************************************** セイコーエプソン(株) 甲(きのえ)と申します。 現在、低温ポリシリコンTFT-LCDのドライエッチングプロセスを担当して おります。非常に簡単に言うと、携帯端末の画面とかノートパソコンの画面 に使う液晶パネルを作っています。「修了生から新入学生への一言」 半導体の研究室で勉強することはたくさんあり、確かに楽じゃないです。 しかし、それはイコール社会で求められていることであり、理系の人間とし て一番やりがいのある分野だと私は思います。 堀田研は、先生方はもちろん、先輩方、これからなる同僚、 後輩もよい講師となり、自分が望めばいくらでも勉強できる環境にあります。 今は気づかないかもしれないけれど、後で望んでも決して得られないチャン スを与えられています。会社に入ったら誰も教えてくれません。 わざわざ石川の片田舎の大学院まで、何のために来たのか。楽とか楽じゃ ないということで研究室を決めない方がいいと思います。堀田研であれば、 修了するときに自分のやってきたことに胸を張れると思います。堀田研は、 ・親身の指導 ・日々是決戦 だと考えます(どっかのパクリ)。 就職超氷河期にあなたは何を選びますか? 質問には何でもお答えします。 ただし、忙しいので(本当!)、返事が遅れ るのはご容赦下さい。 ********************************************** |
********************************************** 平成10年3月修了生 相川麻美(現 旭化成マイクロシステム(株))さんからのアドバイス********************************************** 新入生の皆さん、こんにちは。堀田研3期生の相川麻美です。私の研究テーマは、博士課程に在籍しておられる堀井さんと同じ強誘電 体メモリの研究でした。私の場合、強誘電体メモリの研究がやりたくて堀田 研に入ったのですが、最初に研究室の見学に行った時、先輩方から「堀田研 は厳しいよ。 女の子は体力がもつかなぁ。やめた方がいいよ。」なんて事 を言われました。私としては、体力には少々自信がありましたし、2年間を 充実したものにするには、やはり厳しい先生の下で勉強した方が良いと決心 していたので、何の迷いもなく堀田研に足を踏み入れたのです。 そして、 実際に入ってみると、やはり厳しかった。妥協は一切しない。実験結果 などは論理的に説明がつくように考察しなければならない(物性なので、当 たり前の事ですが)。それを先生に報告しに行くと、瞬く間に玉砕。 週1回の報告会で玉砕。何度、泣きそうになったなったことか(数回泣いた ことがあるかも?)。研究室に寝泊まりして、体力面も精神面も両方辛かっ た日が続きました。今までで女性の学生は私だけですが、女性だからって決 して甘くはなかったです(多少は甘くなってたのかな?これは直接先生に聞 いてみて下さい)。しかし、気がついてみれば2年間なんてあっという間に 過ぎていました。 就職先は研究内容とは違う分野ですが、今、考えてみると堀田研に入って良 かったと思っています。散々「厳しかった」とか、辛そうな事をイメージさ せる事ばかり書いておいて、「この人は何言ってんだ?」と思う人もいるか もしれませんが、厳しいからこそ実力がついたと思います。実力といっても 研究とか勉強の実力だけではありません。自己管理力(研究を円滑に進める ためにスケジュールを立てる事など)やプレゼンテーション力(学会発表) など、自分では知らないうちに実力がついていたと思います。これらは社会 人になってからの方が重視されることなので、学生のうちにある程度身につ ける事ができて、とても良かったと思っていますし、先生に感謝しています。 学部時代にやってきたことを更に極めたいと思っている人はともかくとし て、いままで生温い学生生活を送ってきた人などは(それなりの覚悟は必要 ですが)、堀田研が最適だと思います。堀田先生は厳しい人と思われている 様ですが(実際、私もそう思っていました)、とても研究熱心だからこそ学 生に厳しい。しかもそれ以上に自分にも厳しい。そして、学生が理解するま で指導してくれる。修了した今だからこそ、客観的に見てそう思います。 いま、新入生の皆さんはどの研究室に入ろうかと悩んでいると思います。2 年間をダラダラと締りのないものにするか、あっという間に過ぎるような忙 しいものにするかは、あなた次第です。せっかくの2年間ですから、充実し た2年間にしてください。 ********************************************** |