当研究室では、ソフトマター物理学的な視点から、細胞サイズの人工膜小胞に関する研究を行っています。
脂質分子が自己集合した膜小胞は、細胞を覆う器として生体界面の本質を担い、多くの生命機能に関わっています。
また近年になり、膜小胞(リポソーム)をベースに人工的に細胞の様な機能システムを設計する研究(人工細胞・分子ロボットなど)が注目を集めています。
私たちは、分子が集まることで創発する膜の秩序状態やダイナミクスに注目し、特に相分離・相転移などの物理現象が関連する膜の動的な構造や機能について研究を行っています。
多様な膜現象を支配する物理化学法則の解明や新奇現象の発見を目指し、膜の世界を探求します。
参考文献» "人工細胞膜のダイナミクス解析と構造制御" 応用物理, 86, 875 (2017)