総務省統計局による「科学技術研究調査」 によると、 「「研究」とは、事物・機能・現象などについて 新しい知識をうるために、あるいは知識の新しい活用への道を 開くために行われる創造的な努力および探求をいう」とある。
研究の目的は、新しい知識の発見(findings)である。 さらに新しいだけでなく、面白い知識、役に立つ知識の発見が 大事であると考える。いくらお作法にのっとっていても、 面白い知識、役に立つ知識の発見が少なければ、 価値は少ない(研究のための研究、論文のための研究)。研究には、初学者にとって「めんどくさいお作法」が多い。 特に、社会科学では「科学」になろうとするために特に 「お作法」にうるさい。(ある人に言わせると、本物の 科学(数学、物理学、化学、生物学)には「科学」がつかないが、 科学になりたいと願っている学問(情報科学、社会科学、知識科学、 サービス科学)には「科学」が付くらしい。)
しかし、いくらお作法に従っていても、つまらない研究は意味がない。 しかし、多くの人に理解してもらうにはお作法も必要。 また、お作法に従ってみることで、研究の欠点も見えてくる。 初学者は、まずお作法に基づいて研究を進めてみて、 それをマスターできた段階で、自分の型を創造するのが 良いと思われる。「守・破・離」である。
一方,教員の役割の1つは,面白い研究にチャレンジしている 学生に必要な「お作法」を教えることである.一見,「お作法」 ばかり煩く言っている(重視している)ように感じるかもしれないが, それは教員の本意ではない.重要なことは新しく役に立つ知識の発見 である.