[JAIST]
[知識科学研究科]
[内平研究室]
[イノベーションデザイン]
[研究の進め方]
[博士・修士論文執筆アドバイス]
博士・修士論文執筆アドバイス:序章
序章の名前の例
序章の名前にはバラエティがあります.
自分の好みで決めて良いと思いますが,
自分しか使わない突飛な名前は,「著者の強い意図」がない限り避けるべきと思います.
- 序論
- はじめに
- 研究の目的と論文の構成
- Introduction
序章に含まれるべき内容
- 研究の背景・研究の動機
- 研究の背景では、現在、本研究がなぜ求められているのかを書けると良いです。
既に十分確立した研究分野の「重箱の隅をつつく研究」では「研究のための研究」と言われかねません。
本研究が、まさに時代的なホットシューであることをPRできると良いです。
- 社会人学生の場合は、個人的な経験(苦労)に基づく動機も記載すると説得力が出ると思います。
- 研究の目的(リサーチクエスチョン)
- 自然科学では研究の目的は比較的明確(性能を向上する、コストを上げる)ですが、
社会科学では「本研究で何を明らかにしたいのか」を「リサーチクエスチョン」いう形式で書きます。
- 目的が客観的に明らかな場合は、「リサーチクエスチョン」という形態をとる必要はありません。
- 研究の方法
- 研究の方法には、質問票などのによるデータ分析、事例分析(ケーススタディ)、アクションリサーチ、シミュレーション、
理論研究(既存の論文を分析し新しい知見を得る)などがあります。
- どの研究方法を取るのかを最初に明らかにし、その概要を簡潔に説明しましょう。
- この節を読むことで、読者は本論文のアプローチを把握することができます。
- 用語の定義
- 重要な用語の定義を確認しておかないと、読者の理解に齟齬が生じます。
特に、一般の定義とは異なる定義を使う場合は、最初に明確にしておくと良いと思います。
- 先行研究レビューを通じて用語の定義を明らかにする場合は、先行研究レビューの章で、
用語の定義を行う場合もあります。
- 論文の構成
- 各章の内容の概要を記載します。各章の関係が複雑な場合は、それを図示するとわかりやすくなります。
問い合わせ先:内平直志 uchihira@jaist.ac.jp