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博士・修士論文執筆アドバイス:最終章

最終章(結論)の意義

最終章(結論)は,博士・修士論文が学位取得に値するかどうかを 判断する審査員に対する「最後の主張」です. 簡潔かつ効果的に本論文の価値を伝えることがポイントです. 「研究の目的と発見事項の簡単なサマリ」とともに, 本研究が「既存の学問体系に対してどのような貢献をしたのか」 を明確に主張する必要があります.また,「本研究の限界」や 「今後の課題」を適切に述べることで,著者が自分自身の研究を 客観的・批判的に捉えることができる能力があるを示すことが 必要です.

最終章(結論)の章の名前の例

最終章(結論)の章の名前にはバラエティがあります. 自分の好みで決めて良いと思いますが, 自分しか使わない突飛な名前は,「著者の強い意図」がない限り避けるべきと思います.

最終章(結論)に含まれるべき内容

以下の内容が含まれるべきですが,節の構成は各自工夫してください. 例えば,「本研究の限界」と「今後の課題」を別の節にしても良いし, 「本研究の限界と今後の課題」のように1つの節にしても良いと思います. 内容があまりないのに1つの節にする必要はありません.

事例

青島矢一先生のMITスローンスクールの博士論文の例
Aoshima, Yaichi. Knowledge transfer across generations: the impact on product development performance in the automobile industry. Diss. Massachusetts Institute of Technology, 1996.

Chapter6 Conclusion: Implications and Limitations
6-1 Managerial Implications
6-2 Theoretical Implications for New Product Development Strartegy and Organization
6-3 Limitations of This Study

参考資料

Writing up your PhD (Qualitative Research) Headings for the Final Chapter of your PhD
問い合わせ先:内平直志 uchihira@jaist.ac.jp