担当:藤原 正幸
日時:10/20(火)15:30-
場所:コラボレーションルーム2
紹介論文:"The Phi complex as a neuromarker of Human social coordination"

概要:
 今回紹介する論文内では,著者らが"the Phi complex"と呼んでいる2つの高解像度なEEG律動の構成要素(Phi1, Phi2)が,社会的調整
に対して非常に敏感であることを明らかにしている.実験では,他者の動きの視覚が有る場合とない場合において,被験者のペアが自身の
好ましい周波数と振幅で指を動かす,といった律動的なタスクを採用している.その結果,AlphaとMuは,実験における視覚的接触の間,顕
著な減少を示す一方で,"the Phi complex"の1つ目の構成要素の上昇は,非同期的振る舞いに明確であり,2つ目の構成要素は,同期的
振る舞いに明確である,ということを明らかにした.これらは,神経解剖学的には,Phi1が人間のミラーニューロンシステムの抑制を表現
し,Phi2はそのミラーニューロンシステムを強化するといった反映を表している.
 結論として,3つの明確に異なるEEG律動(Alpha, Mu, Phi),そのうちの一つ(Phi)が社会的調整の存在と欠如を神経的に跡付ける
("neuromarks"),ということを同定した,ということである.
 現在読んでいる"human dynamic clamp"を理解するために,この"the Phi complex"の内容について理解を深めたいと考えています.
 よろしくお願い致します.

論文:
Emmanuelle Tognoli, Julien Lagarde, Gonzalo C. DeGuzman, and J. A. Scott Kelso,
"The Phi complex as a neuromarker of Human social coordination",
Proceedings of the National Academy of Sciences, Vol.104, No.19, pp.8190–8195, 2007.
PDF :

Speaker: FUJIWARA Masayuki
Date&Hour: 20.Oct(Tue) 15:30-
Place: Collaboration Room 2