担当:山田 広明
日時:7/12(金)15:30-
場所:コラボレーションルーム2
内容: 論文紹介 "The Emperor’s Dilemma: A Computational Model of Self-Enforcing Norms"
概要:
 Hans Christian Andersenの寓話「裸の王様」をご存じだろうか.
詳細はwikipediaなどを見てもらいたいが,詐欺師が「愚か者には見えない服」と称して
透明の服(当然何もない)を王様に売りつけるという話である.
そこでは詐欺師の巧妙な策略により,有りもしない服を着る王様を国民みなが賞賛するという
滑稽な状況が生じていく様が描かれている.
この寓話のように,多くの人にとって全く受け入れがたいはずの規範が,
社会的圧力を介して,なぜか集団全体に広がってしまう現象は,
社会の様々な場面で見られる.
 本論文では,以上の現象(エンペラージレンマ)を説明するエージェントベースドモデルを提案する.
具体的には,いくつかの条件が揃うとUnpopularな規範が集団に広がり得る(カスケードが起こる)ことを
シミュレーションで示す.
また,次のような変数と規範の集団への広がりの関係を計算機実験により検討する.
・社会ネットワークのトポロジー
・狂信者(先の詐欺師に相当)の布置や数・クラスタ化度合い

 主題は異なるが,私のモデルといろいろな面でやっていること/やろうとしていることが似ている.
ゼミでの紹介を通して,使えるアイデアを拾い上げたり,アイデアの応用を考えられればと思う.
モデルの作り方や分析項目を中心に紹介する予定.


Paper: “The Emperor’s Dilemma: A Computational Model of Self-Enforcing Norms”,
Centola, D., Willer, R., Macy, M., (2005), American Journal of Sociology, Vol.110, No.4, 1009-40.
PDF: http://dcentola.scripts.mit.edu/docs/Centola%20et%20al%20Emperor%27sDilemma.pdf

Speaker: Hiroaki Yamada
Date&Hour: 17 July (Fri) 15:30-
Place:Collaboration Room 2
Title: Paper review "The Emperor’s Dilemma: A Computational Model of Self-Enforcing Norms"