──教育に関して先生の哲学をお聞かせください。
研究室は、朝は掃除からスタートします。私は結構うるさいんですよ(笑)。自由と責任の意味を再確認してもらうつもりで、そういうことは徹底してやっています。
──研究に関してはどうですか。
知識や道具が使えるからといって研究はできません。だから先端の研究をしながらその「考え方」を学生に伝えなければならない。
学生には、何を研究しているかという表面的なことではなく、なぜしているかというモチベーションを大切にしてほしいです。そして生きるための価値観や自分の可能性を、研究を通
じて学んでほしい、そう思っています。
──他に学生に求めることはありますか?
長いものにはまかれろ、にはなってほしくないですから、学生にも自分なりのフィロソフィーを持ってほしいですね。タフであって正直であって、どんな面
でもいいから社会に貢献しようという気概を持ってほしい。
|
|
──学生に対する期待は大きいようですね。
極論すれば、私は自分の研究成果より、私が育てた学生の将来にかける部分があります。卑怯な手を使って矢を的に当てるのではなくて、正しく弓を引くことがまずありき。自分自身も心がけていることですが、そういう姿勢を忘れないでほしいと思います。
由井研究室のシンボルマーク
|
|
三つの輪は超分子の非共有結合的な絡み合いを示し、それを通
じて展開される由井研究室の明日を表現している。同時に3という数字は、研究にとっての戦略・戦術・兵站を、また人としての心・技・体を意味している。 |
|